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おちりを見るということ
「おちりが好き」ということは、鳥好きさんには割合容易に受け入れられるものだが、一般的にはなかなか受け入れられないものだ。
鳥以外でも、動物が好きな人には受け入れられるのかと思いきや、実はそうでもなく、「顔の方が可愛い」と正論で切り返され、ぐうの音も出ない苦い経験をしている。
お顔が可愛いのは大前提だが、おちりも可愛いのだから仕方がない。
「おちりが好き」を誰かに認めて貰いたいと思ったことはないが、同志の存在は心強く、また、なかなか「おちりが好き」と公言出来ずにいた人が、「実は私も好きなんです」などと告白してくれることがあると、これは大変嬉しく、おへんたい冥利に尽きるというものだ。
…たぶん気のせいだが、なにやらとても良いことをした心持ちになる。
数年前まで、ちり好きを公言する人は少なかったように思う。少なくとも、今ほどオープンな空気ではなかった。
私自身が一石を投じたなどと言うつもりは毛頭ないが、徐々におちりグッズを扱う作家様が増えて来たことは大変喜ばしく、「ようやく時代が追い付いたな」と悦に入る程度には、ちり好きを積極的に発信してきたと自負している。
さて、愛鳥さんの健康管理は、かいぬしの重要な責任である。
とはいえかいぬしは医者ではないので、何が出来るかというと、観察しかない。
しかし毎日一緒に暮らし、愛情をもって見つめるかいぬしの目は非常に重要で、些細な異変にいち早く気づくことが出来るのは、かいぬしだけなのだ。
人間もそうだが、排泄物の観察も重要である。排泄物、つまりおちりから出るものが重要なのだ。
健康な鳥さんの場合、いくらうんこさんを出してもおちりは汚れないが、もし汚れていたらフンの異常、即ち体調の異変が考えられる。
そう、おちりを見ることはとても重要で、むしろかいぬしの責務でもある。おちりを見ることで鳥さんの健康管理をし、かいぬし自身の心の健康も維持することが出来るのだ。
なんと素晴らしいおちりなのだろう。さぁ、おちりを見よう。自宅に鳥さんがいない方は、ぜひスズメやドバトのおちりを。