ーMETALVERSE出現ー METALVERSE#2 - THE END OF THE INNOCENCE
未だ音源のリリースも無く、メンバーの情報すら(公式には)明らかにされていない謎のグループ、METALVERSEの2度目のワンマンライブに行ってきた。
METALVERSE#2 - THE END OF THE INNOCENCE
2024年2月10日(土)、11日(日)
豊洲PIT
セットリスト
01. Welcome to the METALVERSE
02. Crazy J
03. Si Si
04. Get Down
05. Qn
06. GIZA
07. Endless World
08. Naked Princess
09. KIRA☆
10. Crazy J
セトリは両日とも同じで、時間にして1時間に満たない程度。体感20分くらいだったけど。
前回のO-EAST公演との大きな違いは2つ。
1つ目は、カバー曲を演らなくなったこと。
前回は「DJの神」が降臨し、BABYMETALの曲をアレンジして数曲やっていた。あのリミックスバージョンも結構好きだったんだけど、絶対盛り上がる本隊の曲に頼らず、持ち歌だけで勝負したのは良いことだと思う。
2つ目は、バンド無しだった点。
これは賛否両論だったらしい。確かにメタラーが生演奏にこだわるのはわかる。BABYMETALも生バンドを付けたからこそ、海外のメタルシーンでも受け入れられた訳で。
ただ、BABYMETALとMETALVERSEって結構音楽性に違いがあると思う。BABYMETALの場合、曲の土台はあくまでもメタルであり、そこにJ-POPテイストが乗っかることで「BABYMETAL」というジャンルに仕上げていると思う。
一方、METALVERSEの場合はメタルやEDM、ヒップホップ等様々なジャンルの要素を取り入れ、J-POPに落とし込んでいる印象。つまり、メタルは単なる一つの要素であり、曲全体としてはそこまでメタル的では無い。それだったら無理に生バンドを付ける必要も無いかな、と思う。電子音丸出しで全然良い。
全体の感想としては、やはり美湖ちゃんのボーカリストとしての成長が凄かったっていうのが一番。
BABYMETALのライブに分身として出演した時は、丁寧に歌っていて安定感がある代わりに、メタリックなサウンドに乗せる歌声としては少々物足りなさを感じてしまった(どうしても比較対象が中元さんなので、仕方がないとは思う)。
しかし、今回のライブでは段違いにパワフルで迫力があったし、さらに多彩な歌声を使い分け、表現の幅が広がっていたことにも驚いた。本編ラストの「Naked Princess」では、演歌歌手やAdoのようにガナるような歌い方まで。既存の曲においても、以前聴いた時よりも表現力が上がっていたと思う。上手いのはわかっていたが、ここまで凄いとは…完全に圧倒されてしまった。
戸高美湖、恐るべし…!
楽曲自体もBABYMETALとはまた違った面白さがあり、今回初披露となった曲も含め、どれも個人的にはかなり好きなサウンドだった。
METALVERSE、良いグループです。
メイトや父兄に限らず、もっと広まって欲しい。
…と、思う一方で。
METALVERSEって、長期的な活動は考えていないんじゃないかと思う。
美湖ちゃんは音楽の世界でやっていくんだろうけど、他のメンバーはまた違う道があるはず。特に美樹ちゃんは映画への出演も果たし、本格的に演技の世界に進み始めている。
しかし、METALVERSEをBABYMETALのように売り出そうとすれば、メンバーそれぞれの活動は犠牲にせざるを得ない。流石にそれはしないんじゃないかと。
その意味では、あまり売れてしまうのも考え物だな...なんて思ってみたり。とはいえ、メイト&父兄にしか知られていないというのも非常にもったいないと思うし。
結局、METALVERSEって何なのさ。
まず早く音源出してくださいな。ライブから何日も経つけど、曲聴きたくてしょうがないんだから。
とにかく現時点では謎ばかりだけど、今後の活動に期待したい。