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8月の練り香水のテーマは「祈り」ブレンド名は青い箱という名の「青函」
千葉市でアロマスクール「マロウズハウス香りの教室」代表のアラカン(笑)の太田です。現在の仕事は緩和病棟でのアロマセラピストとしての活動やじゃらん旅アロマでのブレンドデザイナーのお仕事、そしてアロマテラピーインストラクターとしても日々レッスンを担当していています。
8月のお盆は祈りの練り香水のイメージコンセプト。
8月はいつも祈りでサンダルウッドに決めているのですが、これがなかなか成立しない。まずは2022年はコロナの影響もあり、その時はその上おーたもコロナになってしまったという何十にもできないモードでした。
しかも、2023年もまたもや、になりそうな具合。そう、台風直撃!毎年このシーズンは厄介な感じでもあります。実は昨年キャンセルになってしまったお二人の方が、1年越しにお申し込みくださったこともあってこれは「祈り」が大事!ということになり、台風関東直撃予定の金曜日に台風7号に向かってお願いという祈りという脅迫をしてみました。これが通じちゃったりするんです(笑)
「今年もできないってことはないよね」
2023年8月、穏やかに皆さんとお会いすることができ、いつものようにお菓子もご紹介。この年の夏は水羊羹と水出しのレモングラスを一服楽しんでいただきました。
「一日の清閑、一日の福」禅語で「俗事から解き放たれて、静かな場所に身を置き、一日心穏やかに過ごす。この幸福平安は何にたとえられよう」
夏の水菓子はそんなひと時にすっきりなレモンの香りとともにあるものだと思います。
昔、京都に奉公に出た丁稚が正月に福井に帰郷する際、持ち帰った羊かんを近所に配るために水で伸ばしてつくり直したのが、水羊羹。水羊羹に葛を入れてツルッとした食感を楽しんでください。詳しくはブログでその日をご紹介しています。↓
https://airycare.exblog.jp/241897866/
8月の源氏物語のテーマは『夕顔』
それに対しての香りのブレンドテーマは『青函』としました。
夕顔の儚い死と夏の夜の禍々しい事件。その後に霊を納める青い箱をイメージした祈りの香り。切り取ってみると青い函(はこ)と言う言葉にあの世とこの世がつながる聖なる入れもの、そんな函をイメージした祈りの香りづくり。皆さんも知っての通り、源氏の夕顔のお話はお化け屋敷に入って出てきたような典型的なお話です。源氏やその他の方々に、毒がゆっくりその後にも後を引くように続いていくよう。なので、その毒をおさめる意味も込めて、青函。
そしてその毒をおさめる香りとして選んだのがビャクダン、つまりサンダルウッドです。
それもマイソール産のものが入手できたので、希少な香り、聖なる香りの入れ物。
そこにサイプレス、フランキンセンス、イリス、ラストノートが甘く漂うベンゾインを脇に据えました。
上のブレンドファクターから4種を選び、源氏香の香り遊びを楽しんでいただいたのですが、1本目、2と3本目、4本目、ラスト5で「夕顔」の形となりました。そして参加の皆さん大正解!
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