何が正解か、それは私たちが決める。

 「これは不正解ですね。」

涙が自然と溢れてきた。

そう言われたことに無性に腹が立った。

私たちが本業でもないのに、なぜかやってきた仕事。
本業ではないし、すごくストレスではあるけど
やるからにはお客さんのことを想って
誠実に向き合ってきた。

それなのに。
私たちがどんな風に仕事をしているかなんて
知りもしない社長が、
「現場に迷惑をかけるな。」
「この対応は不正解。」

悔しくて悔しくて、
涙が溢れた。

何が正解で何が不正解かが見えない世界で、
ただ
”相手のことを一番に考える”
それが正解だと思ってきた。

でもあの人は違う。
現場は何も悪くない、
すべては相手が悪いのだと。
”相手を満足させる”と言いつつ
その意味をはき違えている。

そんなんだからこの組織が良くなるわけがない。

帰り道、気が付くと
「飲みたい気分です。」と
以前はこの職場にいた上司へメッセージを送っていた。

コロナだから会って相談をすることなんて
できないことはわかってた、

詳しい内容は言わなかったのに、
最後に
「何にせよ、応援するよ。」
と声をかけてくれた。

一旦は止まっていた涙がまた溢れて、
”気付かれたって別に良い”と思いながら
隣を忙しなく走る車に逆らうように歩き続けた。



でもあの上司だったらあの時何て言っただろう。。。
こんな風に悔しく思う気持ちなんて
無意味だと言ってくれるんじゃないか、、
そんなことに腹を立てる必要はないと言ってくれるんじゃないか、、

だって、私たち専門職の価値は私たちにしかわからないから。
正解か不正解なんて決められる筋合いなんてないんだから。

何が正解かなんて、私たちが決める。

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