2023年桜花賞最終追い切り全頭評価

おはようございます。
土曜はニュージーランドトロフィーで1万負け。久しぶりにドッカンと負けました。
本命はバグラダス。追い切りを見て前走より上積みがあると思い、ぶちこんだのですが…前が早くなりすぎましたね。ダントツの1番人気ドルチェモアが好発から逃げる形になり、それを見る形でほぼ差がなく2番手先行。4コーナー地点ではガシガシ追われても反応がなく、すでに脚が残っていませんでした。逃げたドルチェモアも直線伸びを欠き、まさかの7着。前は崩れました。勝ったのは同じく先行馬のエエヤンでしたが、今回はハイペースに付き合わず番手競馬をしていました。ミルコの好判断でしたね。
ドルチェモアが逃げた時点で、バグラダスの三浦騎手がマークする形になったのはもう仕方ないと思います。三浦騎手自身もこれまでのレースを見てドルチェモアよりも前でレースしたいという計算があったのではないでしょうか。問題はドルチェモアのペースですね。今回は朝日杯の時のように12秒台に落ちる中緩みもなく、前半1000m57.7秒とハイペースになってしまいました。朝日杯では心肺機能と持続力の高さを見せていましたが、さすがに今回は早すぎましたね。
まあともかく、思っていたよりもかなりペースが早くなり、バグラダスは用無しでした。朝日杯ではドルチェモアの1頭後ろを回して前半部かかっていたので、気持ちよく走れるペースはこのくらいなのかもしれません。距離短縮するよりも、1600mで前半抑えてでも標準ペースくらいで行かせたほうが強みが出るかもですね。

ボロ負けランドトロフィーの回顧はこのくらいにして桜花賞の追い切りを見ていきましょう。阪神JFのときに見た馬が多く、一冬越しての成長がどれくらいあるのか楽しみです。


追い切り評価の基準

S→絶頂期と比べて、さらに上積みがある状態。
A→絶頂期と比べて、遜色ない状態。
B→絶頂期と比べると、少し落ちている状態。
C→調子が落ちている状態。
は他の調教映像がないため縦の比較ができていません。
この最終追い切り映像だけの評価になります。

全頭評価

・ブトンドール・・・B
絶頂期:2022年阪神JF(栗東坂路良。トビがかなり小さい。ピッチ走法。よそ見もなくまっすぐ走れており、前走時よりも走りに集中できている印象。脚の回転も明らかに今回の方が早くなっており成長が見られる。)
栗東坂路良。強め。
相変わらずのピッチ走法だが、強めに追われて脚の回転は阪神JFのときよりもさらに早くなっている。終い部分で、やや寄れて走っているのが気になる。走りへの集中度合いは絶頂期と比べると劣る。

・ライトクオンタム・・・B+
絶頂期:2023年シンザン記念(栗東ウッドチップ良。セキフウの内を回して併入。よそ見なく走れている。併せ馬と長い区間並んで走っており、抜かさせていない。馬体は小さく見栄えは悪いが、前進気勢は感じる。)
栗東ウッドチップ良。
単走でかなり緩い調教。馬体の成長も見て取れず。それどころか前脚の搔き込みは前走時よりも小さくなっている。上積みをまったく感じない。ただし、これほど追われていない中でよそ見はなく、相変わらず走りに集中はできている。
1週前では、未勝利馬相手だが一杯に追われた併せ馬にアタマ差先着。前走同様、長い区間並ばせて走る、馬の前進気勢を感じる調教内容だった。前脚の搔き込みも大きく、駆け足の鋭さは前走時よりも増している。
1週前の内容の良さを考えても最終は緩いが、馬格を考慮するとこの程度でもいいのだろうか。2つしかケースが無いが、新馬戦とシンザン記念では最終も追われていたことを考えると、1月以来のレースで仕上がりが不安になる。

・リバティアイランド・・・A
絶頂期:2023年阪神JF(栗東ウッドチップ良。強め。オープン馬アラジンバローズと併せ馬。直線並ばれるが、自力で抜かす。その後乗り役に促されてからももうひと伸び。トビはさほど大きくないが、走法の完成度は高め。前脚は特にゴツい。よそ見もない。今回が強めに追われているので、前走時と比べるとどうしても走り方は良くなっている印象に見えてしまう。多少割引が必要。追い切りだけ見ていると、なぜこの馬がラヴェルに負けたのか不思議に思えてくる。)
栗東ウッドチップ良。
一杯に追われた未勝利馬の内を通して2馬身ほど後ろから追走、0.2秒先着。なお、この未勝利馬レッドラグラスは追い切り後の土曜のレースで、川田騎乗で未勝利戦を勝ち上がった。
前走時にあった行きたがる節が今回は見られず、気性的に落ち着いてきたように見える。直線に入って促されることもなく併せ馬を後ろから抜き去っている。クビの位置が前走時と比べるとやや高いが、よそ見などはしていない。前脚のゴツさや可動域も変わらず、前走時と同じくらいのパフォーマンスが見込める。

・ドゥアイズ・・・B+
絶頂期:2022年札幌2歳S(札幌芝稍重。脚の可動域が大きい。併せ相手の未勝利馬と1勝クラスの馬に先着されている。)
栗東ウッドチップ良。終い強め。
1勝クラス馬強めの内を通して2馬身ほど後ろから追走、0.1秒先着。
トビが大きい馬だが、前脚の可動域は阪神JFの時と比べるとやや小さくなっている。その一方で、阪神JF時に見せていたうるさいところはなく、気性は良くなっている印象。直線で追われてからの反応も鋭い。なお併せ馬は促される前に抜かしている。状態の良さを感じる追い切り。

・ハーパー・・・A+
絶頂期:2023年クイーンC(栗東坂路良。細い馬体。よそ見をして寄れており、まっすぐ走れていない。)
栗東ウッドチップ良。
3勝クラス馬末強めの外を2馬身ほど先行してクビ差先着。なおこの3勝クラス馬アーティットは追い切り後の土曜、格上挑戦となったオープン戦で勝ち上がっている。
トビは小さめ。直線で追われた併せ馬に一度抜かされるも、促されるまでもなく抜き返している。馬の負けん気の強さを感じる意欲的な調教。

・モズメイメイ・・・A
絶頂期:2023年チューリップ賞(栗東坂路良。強め。2勝クラス馬に0.6秒先着。駆け足の力強さが目立つ。坂路でも前脚の搔き込みが大きい。後ろ足を横に開き気味でガニ股に見える。よそ見が多くまだ精神的には幼い印象。)
栗東坂路良。
3勝クラス馬に0.4秒先着。ガニ股なのもよそ見が多いのも変わらず。併せ馬は馬なりで早々に抜かしており、終い部分は内から来た関係ない調教中の馬に食らいつきにいっている。精神的に幼いが駆け足は力強く、特に前腕の発達具合はこの時期の牝馬とは思えないほど、パンパンに膨れ上がっている。前腕部分の完成度だけだったら、馬体最上位のリバティよりも上。今年3戦目になるがデキ落ちはない。

・コンクシェル・・・C(※)
絶頂期:ー
栗東ウッドチップ良。
未勝利馬の内を通して併入。併せ馬は外を大きく回して距離をだいぶロスしている。駆け足が弱く、ストライドも小さい。馬体もまだ小さく他メンバーと比べると完成度で見劣る。ただ、よそ見はしておらず走りには集中できている。元々こういう馬なのか、ぜひ過去の映像と見比べたかったが、なぜかこの馬だけ映像が無かった。
1週前は、同じく桜花賞に参戦するコナコーストとウッドチップで併せ調教を行っており、コナコーストが2馬身ほど後ろから追走する形だったが、最後はクビ差先着している。脚の可動域はこの馬の方が広い。

・キタウイング・・・A+
絶頂期:2022年阪神JF(栗東ウッドチップ良。一杯。3勝クラスの5歳牝馬と併入。キタウイングが内側で、騎手が追っておりムチも入れているのに対し、3勝クラスは馬なり。ムチを入れてからの加速具合が良い。反応はズブくない。一杯に追われているので走りはどうしても良く見えてしまう。トビはそこまで大きくない。併せ馬に顔を向けることもなく、集中して走れている。)
栗東ウッドチップ良。
3勝クラス馬の内を通して2頭分後ろから追走、クビ差先着。直線で促すことなく併せ馬を抜いており、併せ馬が追われだしてからも抜かさせなかった。絶頂期の調教内容を踏まえると、明確な成長が見られる。また、前走7着に敗れたチューリップ賞時の最終はクビが高めでちぐはぐな走法だったが、今回は前進気勢を感じる走りに変わっている。一戦使っての良化がある。また、美浦の馬だが、今回も1週前から栗東で追い切りを行っており、早めに輸送されているのも好材料。

・コナコースト・・・B+
絶頂期:2023年チューリップ賞(栗東坂路良。馬場の中央をまっすぐ走れている。前腕部が少し発達している。)
栗東坂路良。末強め。
馬場の中央をまっすぐ走れている。最後乗り役が促すと馬が反応、終い11.9秒を記録した。状態の良さを感じる。前走と同じくらいのパフォーマンスは期待できる。

・エミュー・・・C
絶頂期:2023年フラワーカップ(美浦ウッドチップ良。前脚の搔き込みがかなり大きい。飛び跳ねるように走る。前膝の曲がり具合も搔き込みが大きい分大きい。よそ見もなく集中して走れている。)
栗東ウッドチップ良。
前走時と比べると、前脚のストライドが明らかに小さくなっている。馬の前進気勢も落ちているし、デキ落ちは否めない。1週前はさらに緩く、美浦のウッドチップで終い14秒台。間隔も短く、前走は不良馬場での激走だったので年若い牝馬には厳しい。なお、美浦の馬だが最終は栗東で行われており、事前に輸送できているのはプラス。

・シンリョクカ・・・A+
絶頂期:2022年阪神JF(美浦ウッドチップ稍重。1勝クラス馬の内を通して2馬身ほど後ろから追走、0.2秒先着。外を回す併せ馬を最後まで気にしている。この時期の牝馬にしては馬体の出来が良く前胸部の張りが見られる。ストライドも大きい。)
美浦ウッドチップ良。
3頭併せの中。内の2勝クラス馬強めは促されることなく自力で抜かし0.4秒先着、外の2勝クラス馬にも抜かされることなく0.1秒先着した。
前走時にあった併せ馬を気にするところがなくなっており、走りに集中できている。精神的な成長が見られる。ストライドは相変わらず大きく、馬体もやや大きくなったように見える。前進気勢はそのままで気性が落ち着いてきた。休み明けだが仕上がっている。出られるか怪しいレースだったが、急仕上げの感じもない。

・シングザットソング・・・B+
絶頂期:2023年フィリーズレビュー(栗東坂路良。ややよそ見しながら走っている。前腕部の筋肉の付き具合はそこそこ。)
栗東坂路良。
前走時ほどよそ見はなくなった。走りは変わらず。
間隔は詰まっているが、前走同様の力は発揮できそう。

・ドゥーラ・・・B+
絶頂期:2022年阪神JF(栗東坂路良。前脚の掻き込みがかなり大きい。付け根も隆起しており、発達具合が見て取れる。さすがに馬体の出来が違う。ただし、クビをかしげフラつく場面があった。まっすぐには走れていない。)
栗東坂路良。
相変わらず前脚の搔き込みが大きい。坂路でこのストライドの大きさは珍しい。やや行きたがる部分を見せたものの、絶頂期のようなフラつく場面は見られず。精神的な成長を感じる。

・ペリフォーニア・・・A
絶頂期:2023年チューリップ賞(美浦ウッドチップ良。馬格があり、上腕部のコブも大きい。コーナー部分でも細く見えない。後ろ脚の蹴り上げは強すぎず、ストライドの大きさもそこそこ。)
美浦ウッドチップ良。末強め。
未勝利馬の3馬身ほど後ろから追走、1.0秒先着。
併せ馬は促され始めで一瞬で抜かしている。その後も馬が反応し続け突き放し。輸送前の美浦の馬にしては強い内容の最終追い切りだった。阪神への輸送実績は既にチューリップ賞3着であるし、エフフォーリアの二の舞いにはならないかもしれない。

・ジューンオレンジ・・・B+
絶頂期:2023年フィリーズレビュー(栗東坂路良。ややよそ見をする仕草あり。前胸部に張りがあり馬体のできの良さを感じる印象。)
栗東坂路良。
最初少しよそ見をしてフラついている。馬体は相変わらず仕上がっており、蹴り足の強さを感じる。1週前では坂路で併せており、1勝クラス馬と併入している。間隔は詰まっているが、デキ落ちは感じない。

・ムーンプローブ・・・C+
絶頂期:2022年阪神JF(栗東坂路良。途中寄れる場面があった。脚の強さはいまひとつ。前脚もまだ成長途上。なお、併せた未勝利馬には先着している。時計は出ていないが、乗り役が調教師なので悲観する必要はない。)
栗東坂路良。
寄れたりよそ見したりする場面はなく、精神的には成長したか。走りの印象は変わらない。

・ラヴェル・・・C+
絶頂期:2022年阪神JF(栗東坂路良。ややフラついて走っている。蹴り上げが弱い。掻き込み自体は小さすぎないが、前脚もまだ発展途上に見える。馬なりなのは分かるが、乗り役も騎手なのにこの時計は物足りなく感じる。ただし、走り方自体は勝ったアルテミスSのときと遜色ないので、このレベルの追い切りがこの馬にとってベストな走り方の可能性はある。)
栗東坂路良。
相変わらずよそ見しがち。走りも弱く、もそもそと走る。一冬越しての良化が見られない。ただし1週前は一杯に追われており、大腿部の発達は確認できた。

・トーセンローリエ・・・A
絶頂期:2023年アネモネステークス(美浦坂路良。2勝クラス馬の内を通して併入。ムチを一発入れられているが伸びはいまいち。よそ見はなく、馬体も前胸部に張りがある。)
栗東坂路良。一杯。
2勝クラス馬一杯に0.6秒先着。この2勝クラス馬は前走時も併せた相手のアシタガアルサという馬だが、前走時は併入で今回は0.6秒という大差をつけて先着できている。クビの位置はやや高いがよそ見なく、後ろ脚の蹴り上げが力強い。普段走らない栗東の坂路でも前進気勢が伺える。
また、美浦の馬だが、1週前の追い切りも栗東坂路で行っており、早めに輸送されているのは好材料。最終追い切りには美浦から横山和生騎手が駆けつけているのも印象が良い。



最終追い切りベスト5

1位:キタウイング(A+)
2位:ハーパー(A+)
3位:シンリョクカ(A+)
4位:モズメイメイ(A)
5位:リバティアイランド(A)

以上です。

今回も見応えがありました。
上積みがある馬とそうでもない馬とどちらもいておもしろかったですね。
一冬越しても、このメンバー内ではリバティアイランドの馬体のデキが抜けていますが、2番手以降は混戦具合だと思うので、上積みがあった馬から狙ってみようかなと思います。

桜花賞の展開予想はいつも通りyoutubeで出しますので、ぜひそちらを見てくださいね。

noteの次回は皐月賞の追い切り評価になる予定です。
ただ来週はなかなかにタイトなので、もしかしたら展開予想の動画だけになるかもしれません。
では、またよろしくお願いします。

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