2023年皐月賞最終追い切り全頭評価
おはようございます。
4月も中旬になり、いよいよ忙しくなってきました。
今週は特に時間が取れそうになく、追い切りも適当に見ようかと思っていました。でも、折角のクラシック初戦なのでやっぱりちゃんと評価したいですよね。先週の桜花賞は、激走馬が2着で軸走馬が4着と悔いの残る惜しい結果に終わりました。今週は何としても当てたいです!
ところで、この時期は新しい人との出会いがありますよね。
みなさんはどうですか?出会いにワクワクしますか!?
私は疲れます。
距離感も掴めないし、多少緊張もあるのでしょうか。人と仲良くなるまでに時間がかかってしまうんですよね。正直、億劫です。その反面、長い時間一緒に過ごした人とは良い関係になれることが多いです。
実は自分のこれ、競馬に対しても同じような節があるのです。
大好きな競馬ですが、出てきたばかりの馬たちにはあまり興味を持てません。レースを重ねていって、そのパフォーマンスを見て、好きになっていく感じなんです。だから、以前は特に2歳戦は興味を持てませんでした。
しかし、追い切りを見始めたおかげでこの問題はだいぶ解消できました。
まだ2歳なのに馬体の完成度や走法が高い馬、年齢通りにヤンチャな馬など、追い切りを見てると癖がほんとに様々です。このような細かな特徴の違いを知ると、じゃあ本番はどのくらい走るのだろう?と興味が湧きます。しかも、歳を重ねてもそういう癖はそのまま残ったりするんですよね。昔から見ていた馬が追い切りでそういうところを出したりすると、あぁ相変わらずだなぁと妙に愛おしくなります。
この現象って、上記の「長い時間一緒に過ごした人」と同じかもしれません。相手(人or馬)を知ることで、仲良くなれたり愛おしく思えるようになるのだということですね。馬にも人にも、興味を持って知ろうとすることが大事なのだと思います。頑張らないといけませんね。
ということで、今回も空いた時間にちょこちょことですが、興味を持って見ていくことにします。朝日杯やホープフルの追い切りで既に見知った馬もいるので楽しみですね。
追い切り評価の基準
S→絶頂期と比べて、さらに上積みがある状態。
A→絶頂期と比べて、遜色ない状態。
B→絶頂期と比べると、少し落ちている状態。
C→調子が落ちている状態。
※は他の調教映像がないため縦の比較ができていません。
この最終追い切り映像だけの評価になります。
全頭評価
・ソールオリエンス・・・S
絶頂期:2023年京成杯(美浦ウッドチップ良。オープン馬インターミッションに0.2秒先着。外を回す併せ馬を気にしている。前胸部の発達が見られる。トビは大きめで前脚がよく伸びる。)
美浦ウッドチップ良。
2勝クラス馬の内を通して4馬身以上後ろ(画面外)から追走、0.1秒先着。
前走時にあった併せ馬を気にする素振りはほとんどなくなっている。走りへの集中力が増している。特に、コーナーでの併せ馬への反応の仕方は雲泥の差があり、今回はまっすぐ前を向いたまま抜かしにかかっている。馬自身の行く気がある。一週前に一杯に追った強い調教をして、最終もこの内容なら上積みがあるといっていい。京成杯以来だが、馬体の成長は特に見られず。前脚の伸びは相変わらず良い。また、レースで見られた外に膨らむ仕草は追い切りでは見られなかった。
・ワンダイレクト・・・A+
絶頂期:2023年弥生賞(栗東ウッドチップ良。オープン馬ノルカソルカ一杯の内を通して2馬身後ろから追走、併入。ムチまで入れられた併せ馬に対し、よそ見などすることなく食らいついている。前腕部など馬体の発達が見られる。ジリジリといった感じの伸び方で、追い出しに時間がかかるかも。最高速の質より持続力タイプ。)
栗東ウッドチップ良。強め。
オープン馬ジェットモーション一杯の内を通して3馬身後ろから追走、0.2秒先着。直線では促される前に併せ馬を抜かしており、相手にしていない。ただし、併せ馬も抜かされるまで追われていない。前腕部は太く発達している。一週前も併せ馬の外を回して一杯に追われており強い内容。中5週となるが、駆け足の力強さはさらに増している印象。
・グリューネグリーン・・・B+
絶頂期:2022年ホープフルS(美浦ウッドチップ良。強め。1勝クラスと併入。終始よそ見なく走れている。馬体を併せてからの反応も悪くない。力強い駆け足で走法の完成度の高さを感じる。)
美浦ウッドチップ良。末強め。
1勝クラス馬の外を通して2馬身後ろから追走、0.4秒先着。
パカラッパカラッという擬音が聞こえてきそうな力強い駆け足。馬なり同士で併せ馬を一瞬で抜き去ると、伸び伸びと加速。乗り役が促すともうひと伸びした。馬の前進気勢を感じる。相変わらず追い切りは走る馬だが、馬体の成長は見られず。ただこの馬の現時点でのポテンシャルは発揮できそう。
・ショウナンバシット・・・C
絶頂期:2023年若葉S(栗東坂路良。末強め。2勝クラス馬カルロヴェローチェの2馬身ほど前を走って0.3秒遅れ。併せ馬としては物足りない内容。馬体もまだ甘い。ただし、よそ見することなく中央をまっすぐ走れている。)
栗東坂路良。末強め。
未勝利馬末強めにクビ差先着。馬体を併せに行って追い切りを行っているのは好印象。馬体や走法は変わりなく。デキ落ちもないが、上積みも感じない。
・フリームファクシ・・・A
絶頂期:2023年きさらぎ賞(栗東ウッドチップ稍重。オープン馬リューベックの内を通して2馬身ほど後ろから追走、クビ差遅れ。一度は抜かすも、抜き返されている。前進気勢を感じない。大型馬で前胸部が盛り上がっている。馬体のデキは明確に上位。)
栗東坂路良。末強め。
G1馬ソダシを2馬身ほど後ろから追走、クビ差先着。
併せ馬を、最後強めに追われるまでずっと気にして走っている。それどころか寄れて行っている。精神的に幼い。ただし、乗り役に手綱を引かれるとすぐ反応して、それ以降ソダシに抜かさせなかった。駆け足は力強く、前腕部の発達も見られる。3歳でこの併せ相手は相当見込まれている証拠だろう。
・ウインオーディン・・・B+
絶頂期:2023年共同通信杯(美浦ウッドチップ良。オープン馬ヴィアメント末強めの内を通して2馬身後ろから追走、併入。併せ馬に抜かされることなく走りきった。力強い駆け足でグリューネグリーンと似ている。)
美浦ウッドチップ良。
3頭併せの中。内の1勝クラス相手に1馬身半ほど先行し0.1秒先着。外の未勝利馬には0.6秒先着。外の併せ馬を気にする素振りが見られる。手綱を引っ張っている状態で内外の併せ馬を抜かすと、促される前に加速、そのまま突き放した。駆け足は最後まで力強いし、上腕部は筋肉で大きく膨らんでいる。上積みが見られる追い切りだが、乗り役が追い切り番長の三浦騎手なのは考慮が必要。
・ファントムシーフ・・・B+
絶頂期:2022年ホープフルS(栗東坂路良。よそ見をしておりまっすぐ走れていないが、前脚はよく発達している。首下の筋肉も張りがある。掻き込みも大きく、力強さを感じる。)
栗東ウッドチップ良。
1勝クラス馬の内を通して2馬身後ろから追走、クビ差先着。併せ馬は相当外を回している。クビの位置が高く、ややチグハグに見える走法。終いで、併せ馬に並ばれた時、乗り役が促すことなく馬自身が離しにかかっている。負けん気の強さを感じる追い切り。同じくらいの馬体重だが、馬体のデキではフリームファクシに見劣る。
・トップナイフ・・・C
絶頂期:2022年ホープフルS(栗東ウッドチップ稍重。強め。流していた前走時とは異なり、しっかり追われた調教。負荷のかけ方からして陣営はここをメイチと考えていた可能性が高いと感じる。強めに追われているので前走よりも良く見えるのは当たり前だが、後ろ脚の蹴り上げも強い。まっすぐ走れており走りへの集中度も高い。)
栗東ウッドチップ良。
かなり緩く流して走っている。乗り役の横山典弘騎手があまりやりたくなかったからという理由らしいが。絶頂期や前走時と比ぶべくもない。特に前走時も追われてはおらず、表記上は馬なりだが、6F全体では1.9秒も早い時計が出ている。前走時とでは馬体も明確に違い、特に上腕部の張りはなくなっている。唯一良い点を上げるとすれば、これほど緩く走っているのに、よそ見がないところか。気性面は大人。
この馬は、終いを緩く流すことがあり、昨年の京都2歳Sがそうだった。この時の自分の追い切りメモには「かなり緩く流している。トボトボ走っている印象。走り自体は弱いが、上腕から肩端にかけて筋肉が大きく張り出しているのが横から分かる。」とある。時計は今回の最終よりもさらに遅かったが、2歳にしては秀でている馬体の方に注目したわけだ。その結果、グリューネグリーンとタイム差なしの2着と好走している。
しかし今回は3歳春を迎え、ライバルたちも馬体のデキが良い。もうアドバンテージは薄れている。さらに、今回のものと京都2歳S時を比べても、馬体の成長は見られない。他馬には上積みがある中、この馬はポテンシャルだけで戦ってきている。ただそのポテンシャルを考慮しても今回は緩い。
昨年は横山典弘×昆貢でクラシックを戦ったマテンロウレオが皐月賞では惨敗。G1に向けてどう調整するか考えはあるのだろうが、このタッグに全幅の信頼は置けない。
・ホウオウビスケッツ・・・A
絶頂期:2023年スプリングS(美浦ウッドチップ良。トビは大きめ。脚が長い。前脚の付け根部分も良く発達しておりコブが隆起している。後ろ脚の可動域も広く、走法の高さも感じる。)
美浦ウッドチップ良。
非常にトビが大きい。直線向いて終い手前くらいで本当に宙に浮いているシーンがある。今まで見てきたどの馬より滞空時間が長い。追われてはいないが、気分良く走れており好気配が伺える。
なお、1週前では美浦ウッドチップで横山和生騎手に末強めに追われ、終い1F10.9秒の猛時計を記録している。中3週での参戦だが、デキ落ち感はまったくなく、仕上がっている。
・ラスハンメル・・・C(※)
絶頂期:ー
栗東ウッドチップ良。一杯。
未出走馬の内を通して2馬身後ろから追走、0.7秒先着。舌を出しながら走っている。大型馬で馬格は十分だが、乗り役が追い出してからの反応が鈍く、ずぶそう。併せ馬は促す前に抜かしている。関西の馬で、これから輸送があるにも関わらず、一週前、最終と一杯に追われているところを見ると、身体を絞りづらい馬なのだろう。当日馬体重がプラスなら注意したほうがいいかも。
・シャザーン・・・B+
絶頂期:2023年すみれステークス(栗東坂路重。途中促され出してからはキビキビと走れている。よそ見もない。馬体は特に目立たないが、前腕部はかなり太く発達している。)
栗東坂路良。
馬の行く気が強くなっており、駆け足も力強さを増している。特に、前回目立たなかった前胸部の筋肉の発達が今回は見て取れる。前走時よりも前進気勢があるし、確かな上積みを感じる。
・ダノンタッチダウン・・・B
絶頂期:2022年朝日杯FS(栗東坂路良。いきなりクビを降る素振りを見せている。精神的にはまだ幼そう。馬体の完成度は高く、前脚の発達が著しい。前走時と変わらず力強い。)
栗東坂路良。
クビの位置が高く、胸を張っているかのような走り方。よそ見などはなく、昨年よりは集中度合いが増しているか。相変わらず馬体はゴツいが、成長は感じず。1週前でも併せ馬によそ見しながら走っているし、まだ幼い。一つレースを使って叩いたほうが真価を発揮できそう。
・グラニット・・・S
絶頂期:2023年スプリングS(美浦ウッドチップ良。1勝クラス馬の内を通して3馬身ほど後ろから追走、0.2秒先着。歩幅は小さめ。よそ見はなく走りには集中できている。最後促され追い上げにかかるが併せ馬と距離を離すことはできなかった。特に促されるまでの区間、クビがしっかりすわってない感じ。)
美浦ウッドチップ良。
1勝クラス馬の内を通して2馬身後ろから追走、0.1秒先着。まず前走時と比べると、促される前にクビを上下させ併せ馬を抜かしにかかっている。促されてからはさらにもうひと伸び。併せ馬に先着した。馬自身の闘志がある。大腿の筋肉も発達したように見られるし、確かな前進気勢を感じる。この馬は昨年のサウジアラビアRCから追い切りを見ているが、間違いなく今が最盛期。
・タスティエーラ・・・B+
絶頂期:2023年弥生賞(美浦ウッドチップ良。3頭併せの外。内を通したオープン馬ルコルセールの追い出しに反応できず0.2秒遅れた。ただし乗り役も促していないどころか最後まで手綱を引っ張り気味。よそ見もなく、身体の動きは柔軟。)
美浦ウッドチップ良。
3頭併せの中。1馬身後ろから追走させた未勝利馬一杯に0.4秒先着、4馬身ほど前にいて外を回した3勝クラス馬には0.4秒先着。4コーナーを回した直後にクビを傾げて嫌がる素振りを見せている。直線で3頭が並ぶと、クビを沈めて加速、乗り役が引っ張っているが、馬が行きたがり抜かした。そこから終いまでも乗り役が引っ張るものの、前に進んでいった。前進気勢がとても強い。抑えられないレベルで、さすがにここまで強いと気性面が不安。かなりやんちゃかも。馬体のデキ自体は他馬に見劣るものではなく、特にクビ周りが太くしっかりしている。前に行く気概があるのは良いことだが、ありすぎるのも困りもの。調教でこれなのに、レースで力まないかどうか不安が残る。
・ベラジオオペラ・・・B
絶頂期:2023年スプリングS(栗東ウッドチップ良。3勝クラス馬の内を通して0.1秒遅れ。真横の併せ馬を気にすることなく同じペースで走り続けている。マイペースな印象。駆け足もさほど大きくない。)
美浦ウッドチップ良。
未勝利馬の内を通して2馬身ほど後ろから追走、アタマ差遅れ。馬格があり、前胸部はそこそこ発達している。走り方に良化は見られず。終いで緩くなって抜かされるのも前走同様。前走と同じくらいのパフォーマンスは出せそう。おとなしそうな馬で、気性面は良い。
・タッチウッド・・・B++
絶頂期:2023年共同通信杯(栗東ウッドチップ良。馬体が大きく、走りも大きい。走りに集中できているし、乗り役が促すと鋭く反応している。前進気勢を感じる完成度の高い走法。)
栗東坂路良。
よそ見はほぼなく、まっすぐ走れている。前腕の太さはシャザーンほどではないが太く発達しており、前胸部も良く締まっている。前に行く気が強く、追い切りで気を抜かない馬。1週前は武豊騎手を乗せて栗東ウッドチップで一杯に追われている。未勝利馬と併せているがまったく相手にしていない。
・メタルスピード・・・A
絶頂期:2023年スプリングS(美浦ウッドチップ良。舌を出しながら走っている。馬体は映えないが、前脚後ろ脚ともに可動域が広い。)
美浦ウッドチップ良。
三頭併せの内側。中を通して1馬身ほど後ろから追走したオープン馬トキメキに0.1秒先着、外を回して3馬身後ろから追走した重賞馬フルデプスリーダーにも0.1秒先着。直線先に抜け出し、併せ馬2頭が強く追われ迫ってくるが、さらに加速、抜かさせなかった。また舌を出しながら走っている。ただし走りに集中はできている。脚の可動域は広いままで前進気勢は増している。舌を出しながら、オープン馬2頭に差を広げる様は余裕すら感じられる。中1週からの中3週という詰められたローテだが、調子は上向き。
・マイネルラウレア・・・B
絶頂期:2023年若駒ステークス(栗東坂路良。1勝クラス馬の内を通して0.1秒先着。なおこの併せ馬は追い切り後の1勝クラスを勝ち上がっている。よそ見をして寄れる場面があった。前腕部は太く発達している。前脚の搔き込みは坂路だが大きめ。)
栗東坂路良。
未勝利馬一杯に0.1秒先着。今回もやや寄れる場面あり。ただ今回の方が走りへの集中力は増している。相変わらず前脚の搔き込みが大きく力強い。この馬自身のポテンシャルは発揮できそう。
最終追い切りベスト5
1位:ソールオリエンス(S)
2位:グラニット(S)
3位:ワンダイレクト(A+)
4位:メタルスピード(A)
5位:ホウオウビスケッツ(A)
以上です。
今回もおもしろかったですね。
思っていたより良くなっている馬が多くて、高評価が多くなりました。
この時期は牝馬より牡馬の方が成長しやすいんですよね。牝馬はだいたい秋から本格化する馬が多かったりします。
特にメタルスピードの追い切り内容は充実していました。ずっと未勝利戦でくすぶっていた馬ですが、前走で覚醒しているかもしれないですね。これほどの仕上がりなら激走してもなんら不思議はないです。レース結果が荒れるとしたらこの馬のような、”成績が悪かったけど今回上積みがある馬”が馬券内に入ってくると思います。
皐月賞の展開予想はいつも通りyoutubeで出しますので、ぜひそちらを見てくださいね。
noteの次回は天皇賞春の追い切り評価になる予定です。
1週間空きますが、天皇賞春からは6週連続G1レースがあります!
6週連続的中とかしたいなぁ。。。
では、またよろしくお願いします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?