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「ハリラヤ・プアサ」ってマレーシアのお正月なの?

以前「ラマダン(断食月)」について書きましたが、この「ラマダン」が終わると、イスラム教徒にとっては最大の祝日といってもいい、「ハリラヤ・プアサ(Hari Raya Puasa)」を迎えます。
この日は、断食明けを祝い、多くの人が新調した服装でお出かけしたり、家に親戚や友達などを招いて、みんなでハリラヤを祝う歌 ( Lagu Raya ) を唄ったり、食事を楽しんだりします。
今回は、マレーシアの「ハリラヤ・プアサ」についてお伝えします。

「ハリラヤ・プアサ」はお正月?

「ハリラヤ・プアサ」は、よく、イスラム教徒のお正月と説明されることも多いです。
イスラーム暦では「ハリラヤ・プアサ」は10番目の月になります。
また、ハリラヤ・プアサ」の意味は、マレー語で、「ハリ (Hari)」は「日」という意味、「ラヤ (Raya)」は「大きい」という意味になり、「プアサ (Puasa)」は「断食」と言う意味になります。
モスリムの人々にとっては、まさに『大きな日』で、1年で最もおめでたい日であることは間違いなく、日本人にしてみれば正月に当たります。
実際には盆と正月が一緒に来たような、とてもおめでたい、華やかできらびやかな日なのです。

今年は明日4月10日です

今年の「ハリラヤ・プアサ」は、明日4月10日です。
この「ハリラヤ」も、ラマダンの期間と同じように毎年変わります。
また、「新月の観測」によって決まるため、直前まで確定されません。
また、マレーシアでは、翌日の11日と合わせて祝日です。

どうやってお祝いするの?

ハリラヤ・プアサは、モスリムの方は、朝、モスクに礼拝に行き、その後は先祖のお墓参りに行きます。
また、新調したマレーの伝統的な衣装を着て、家族や親戚、友達などと大勢で、ご馳走を囲んで断食明けの食事を楽しみます。
この日マレーシアでは、王宮も「オープンハウス」を開催して、一般の方に広くオープンして、お祝いの食事を振る舞います。
多くのモスリムの家庭で、オープンハウスでホームパーティーを開いて、親戚や友人などを招いて、盛大にお祝いをします。

あいさつの仕方

「ハリラヤ」では、「Selamat(スラマ/おめでとう) Hari Raya」とあいさつします。
そして、マレーシア式の「サラーム」と呼ばれる、右手で軽く触れる程度に握手をして、その手を自分の左胸の心臓のあたりをタッチするあいさつを交わします。
このとき、左手は不浄とされているので、左利きでも絶対に使わないように注意しましょう。
また、初対面の男性が女性に握手を求めるのはタブーとされていて、子供の頭をなでるのも厳禁です。
もし、モスリムのお宅を訪れるときには、「 Duit Raya(ドゥイラヤ) 」と呼ばれるお年玉を、緑色のお年玉袋に入れて渡します。
金額の相場は、RM 2~10(50~300円)程度で、小額の紙幣を渡します。

異文化を知る絶好の機会

「ラマダン」とともに「ハリラヤ・プアサ」は、イスラム教徒にとってはとても大切な日です。
普段はなかなか感じることのできない、異文化、異なる宗教の厳粛で華やかな雰囲気や、伝統的な食事などを楽しんでみてはいかがでしょうか。
異文化を知り、深く理解し、交流の場となる貴重な時期です。
しっかりとマレーシアを楽しみたいものです。

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