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グルーヴがグールグルでグーグル。

ここはとある一室、二人の男女が炬燵を囲んで談義をしている。
傍にハチワレの猫が一匹、時折り顔をあげて何も無い空間を見ている。
何か見えるのだろうか。
男が言った。
【最近、グルーヴについて考えてて、この間グルーヴの身につけ方みたいな動画を見たんだ。】
女が返す。
「うん、グルーヴね!グルーヴィーでしょ?」
【そうそう、グルーヴィーな演奏とか言われるヤツね。】
「動画を見たの?」
【ちょこちょこグルーヴ関連の動画は見てるんだけど、この前見た動画は、グルーヴィな歌い方の身につけ方の練習方法を説明してたんだ。】
「ほうほう。」
【なんか、曲を流して、三連符を口で言うとグルーヴ感が身につくっていう練習方法だったんだけど、最初は動画の人は三連符を口で言ってるんだけど、説明が切り替わって改めて曲を流してからが、三連符じゃなくて、八分音符一個と十六分音符ニコでウンタタって言ってるの。】
「ほうほう。」
【あれ?ここのリズム三連じゃないしって思って見返してみたら、やっぱりウタタじゃなくて、ウンタタ。】
【動画の人はボイストレーナーっぽくて、人にボイスレッスンしてるみたいなんだ。】
「えっ?リズム間違えてるのに?」
【うん、コメントでも誰も突っ込んでなかったんだよな。】
「気づいてる人もいると思うけど…。」
【実際、オレもコメントしてないしね。】
【この人には教わるコトねーなって思ったよ。知らんけど笑。】
「まぁ、そうだよね、でも、グルーヴ感はそれで身につきそうなの?」
【曲流して、その曲のテンポに合わせて三連符を口で言ったらグルーヴ感が身につく…身につくかなぁ〜?って感じ。】
「歌ってる時に三連を感じろってことかな?」
【そうじゃないかな?】
「グルーヴって三連なの?」
【う〜ん、オレもグルーヴについてはイマイチよくわからないんだけど、音の位置をズラして、同じズラし具合でリズムを繰り返すとグルーヴが産まれるって認識してる。】
【ただ、どこをどれくらいズラせばいいとかはよくわかってないし、表拍をズラすとリズムがズレてるのが強く感じられるけど、裏拍をズラした場合だとハネる感じが出る、でも、それがグルーヴになるのかがよくわからない。】
【そもそも、3って割り切れないでしょ?】
「うん、一拍を3つに分けるんでしょ?」
【だから、正確な三連符って存在しないんだよ。】
「うん、割り切れないなら、無いね。」
【ってコトは、誰がやってもズレてるってコトになる。】
【ズレが生じるとグルーヴが産まれる、グルーヴは横の伸び縮みだから、三連やらシャッフルを刻むとグルーヴすると仮定する。】
【でも、シャッフルをグルーヴと呼ぶのかどうかはオレはわからない。】
「ふーん、よくわからないね。」
【言葉で説明するとわかりづらいね、かと言ってこれがグルーヴだって演奏も出来ないと思うんだけど、打ち込みだと一個リズム作ってコピペしてったら簡単にグルーヴしてくれるから、それで研究するのもいいかもね。】
「なるほど〜。」
【後はグルーヴィーな曲を聴いてどうなってるか研究するのがいい。】
「音楽は研究なんだね!」
『うにゃ〜ん。』

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