Eyelet 010 Allen Edmonds Park Avenue - Plain Toe Derby- を悩んで購入したおはなし
はじめに
今回は、Allen Edmonds Park Avenue の歴史の話なんですが、X (旧 twitter) にポスト ( https://x.com/makuranekoashi/status/1827696898029060115 ) していたやつの焼き直しです。Xのポストは修正できないんで、誤字(誤記)などもあるんでけどね。noteは直し放題なんで助かります。ちなみに、この X のポストは私のポストの中では、ブックマークが多めだったりします。
Allen Edmonds Park Avenue
Allen Edmonds Park Avenue といえば、同社を代表するストレートチップのモデルですが、このタイトル画像の靴も、実は Park Avenue なんです。ご存じの方も多いと思いますが、念のため。Allen Edmonds は、1922年創業のアメリカの靴メーカの老舗です。すごく古いことは私あんまり知らないのですが、靴のカタログは、issuu ( https://issuu.com/allenedmonds )というサイトで見ることができます。ただ、創業の1922年からのカタログ全てをみることができるわけでなく、一番古いカタログで、1956-1957年のもの ( https://issuu.com/allenedmonds/docs/1956-1957-catalog ) になるんですね。
the Park Avenue -Cap Toe Darby -
その、1956-57 年のカタログに掲載されているモデルが、下の画像の外羽のストレートチップ。これより古い Park Avenue もあるかもしれません。多分布タグのついたモデルもあると思うのですが、これまでのところ、見たことも聞いたことないです。みてみたいもんです。
型番 5719/5789 末尾9のラストは、Norse Last (9番) と、現行の PA とは違くラストです。
1958-59のカタログも、同じモデルです。紳士の挿絵が素敵ですね。
the Park Avenue -Plain Toe Darby - 1
その後、しばらくカタログから姿を消して、次に表れるのが、1964年のカタログ。同じく外羽ですが、キャップトゥからプレーントゥに変更されます。
型番 6712 ラストも変更されて、Newport Last (2番)。アイレットは4個。ちょっと尖った形のつま先です。
the Park Avenue -Plain Toe Darby - 2
その次に掲載されるのが、1968年。1964年モデルと同じ、外羽プレーントゥ、型番 4穴ですが、ラストが変更に。
型番 7319, 7399。変更されたラストは、Madison Last (9番) に。これが、今回紹介してるモデルです。1964年のモデルよりはラウンドな感じでしょうか。
the Park Avenue - Monk Strap -
また、しばらく姿を消しまして、次に掲載されるのが、1972年。このときは、モンクストラップとなって現れます。知ったときはちょっと衝撃でした。
型番 6015, 6055 ラストは、Belgium Last (5番) です。(5番は、Boulevard Last と思い込んでましたが、ベルギーなんですね。これはこれで確認しないと。)
このモンストのタイプは、翌年のカタログにも掲載あり。
同じ写真でレイアウトが違うだけかな。
カタログ見る限り、50年代~70年代にかけてのパークアベニューは、いろいろあって、売れないアイドルやお笑い芸人が、芸風で迷走してる感があります。
the Park Avenue - Straight Tip -
そんな迷走していた Park Avenue さんですが、1981年のカタログで転機が訪れます。そう、ついに見慣れた内羽ストレートチップのガワを手に入れるのです。そして最初のストチのパーカベは、6穴でなく、7穴なんです。型番も慣れ親しんだ(?) 5615 (黒)が与えられます。
この7穴の PA は、81年から、83年のカタログまで登場します。どうでもいいのですが、私、7穴は、81年と82年の2年間だけの掲載と勘違いしてました。ほぼほぼ同じ画像ですが、一応張っておきますね。82年のカタログは2つ issuu に掲載されてて、縦長(1981年と同じ)が、前期のもので、横長のカタログが後期のもと思います。
で、83年のカタログまで、7穴のモデルが掲載されています。これも、ほぼほぼ同じものですが、一応。
ほんでもって、1984年のカタログでは、見慣れた6穴のモデルが掲載されます。素敵なご婦人の画像が。
写真にあるように、兄弟にあたる 5th Avenue は、まだ7穴です。なわけで、7穴の Park Avenue が製造されたのは、81, 82, 83 の3年間というのは、勘違い。カタログ発行の後から製造された場合翌年のカタログから掲載され、発行前にディスコンになった場合はその年のカタログに掲載されない可能性があります。なので、7穴の Park Avenue が製造されていたのは、80, 81, 82, 83, 84 年の5年間と推測しています。
30th Anniversary
カタログ掲載は、81年からだけど、1980年から製造してたであろう根拠なんですが、2010年のカタログを見るとわかります。なんと、2010年は、Park Avenue の30周年記念なんですね。1980年から数えて、2010年が、30年目。となると、2020年が、40周年なんですが、2020年のカタログには、40th Anniversary の記述がないんですね。大型の吸収合併があったので、うやむやになったんじゃないかと。2020年のカタログは何個かあるので、私が見落としてるだけかもしれませんが。
1968カタログ掲載品の購入
とまぁ、そんな歴史を持つ Park Avenue さん。古いのはあんまり残ってないんですよ。7穴の内羽ストチは、かろうじてオークションサイトで見たことがある程度、ストチ以外のは、カタログ以外では記憶ないです。なわけで、どれか欲しい。7穴も欲しいし、その前の古いスタイルを見つけたら絶対買おうと、なんとなし思ってたんですね。
そしたら出てきたんですよ。eBay に。68年の、外羽プレーントゥダービー。しかも、7.5c っていう、割とドンピシャなサイズ!
ただ写真見る限り、コンデション微妙。以下、売主が掲載してた時の画像です。
特に左足がくたってそう。人間なんてそんなもんですが、「あったら買うぜ!」とか心に決めてても、いざ出てきて微妙だとやっぱり悩むんですね。値段はどちらかといえば安い方だったんですが、為替と送料考えると結構いい値段になるし、送料もコロナ以前と比べると倍位になるし。
結局即買いせず。Offer Available だったんで、値切ってみたり。否決されたんで、結局提示価格にクーポンかました価格で購入しました。
ちなみに、靴の中底の表記は、Park Ave. 現行は、Park Avenue.
到着
ひと月位で、私の手元に到着です。それがこちら。見た通りのコンディションでした。わかってて買ったので後悔はないです。
サイドのところ(特に左足のの両側)が結構ひどいのはやはり残念なんですが、剥がれてくるわけではないので、仕方ないかと。たまに短距離履いて悦に入ってます。かかとの履き口はそのうち補修しようかと。あとラバー。
新旧 Park Avenue
現行のストチと並べてみました。ストチは、2011年頃の合併前の。サイズは、7.5D。width 違うのもあるかもしれませんが、一回り違う感じがしますね。
おわりに
というわけで、Allen Edmonds Park Avenue のカタログからたどれる歴史のまとめと、古い Park Avenue (1968カタログ掲載品) を購入した話でした。
入手しておいて、あれですが、
「欲しかったの?」と、問われれば「イエス!」
「履くの?」と、問われれば「イエス」
なんですが、
「履きたかったのか?」と、問われれば「・・」
Park Avenue の古いのが欲しかっただけのような気もします。はたから見れば、古ぼけた外羽プレーントゥですし。某ショップに見せびらかせにいったんですが、店主別に驚いてくれませんでした。残念。
最近の Allen Edmonds は、パークアベニューのスニーカーとか、ブーツとかも出してる模様。ネームバリューのある商品のバリエーション増やして買ってもらおうというところでしょうか。今はどこの靴屋も厳しい。頑張ってほしいものです。ではでは。