高い枕と低い枕どっちが良いの?|整形外科医山田朱織

今回は「高い枕と低い枕どちらがより良いですか?」というご質問に対して回答していきたいと思います。
そもそも高いとか低いとか、高めとか低めとかそんなアバウトな話ではないんです。
枕の高さは一人一人の体格に「ジャストフィット」ミリ単位で調節するべき繊細なものなんです。
こちらに枕と私たちが研究所で使っているアジャスターというシートを用意しましたが、
この5mmの高さを追加するか、これを抜いてマイナスするかによって寝心地も変われば首の症状、肩こり、頭痛、手のしびれ、腰痛、色々な症状が変化してしまうくらい大きな差を生み出します。
ですので高さに関してはミリ単位で調節することが必要です。
逆に言えば高めがいいとか低めがいいとか、そんな大まかなアバウトな話ではないということをご理解ください。
当院に来院する患者様が、どこどこの先生に高い枕を使った方がいいよとか、こちらの理学療法士の先生から低めの枕を使うべきだよと言われたのでやってみたけど、
どうも私には合わない、もっと症状が強くなったなんていう回答を頂くことがあります。このお話を聞くにつれ私は悲しくなります。
ぜひ医療者の皆様、もしこのビデオを見てくださっているとすればこれからは患者様にこんなアドバイスをしていただけたらと思います。
「枕は一人一人の体格によって適切な高さが異なります。だからきちっと高さを合わせましょう」
高めとか低めとかそんなアバウトな話ではないということを、ぜひ医療者の皆さんもご理解ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?