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雑記3 すきバサミ

小学三年生の長女と母の会話より。


長女「ねえ。ちょっとだよ。」
母「うん。ちょっとね。」

長女「どれくらい?」
母「軽く梳くだけ。」
長女「ちがう。長さ!」
母「変わらないから、そんなに。」
長女「ホントに?」
母「本当。」

長女「前髪も切る?」
母「あとでね。」
長女「いつもと同じくらいだよ。」
母「はい、わかりました。」

長女「ねえ、なんで今日なの?」
母「こないだ、お休みの日に切ろうねって
  言ったでしょ?」
長女「そうだけど。別に今日じゃなくても
   いいじゃん。」
母「冬はドライヤーで乾かすの大変なのよ。」
長女「そんなに時間かかってないよ。」
母「へ〜。なら、今度から自分で
  乾かしなよ〜。」
長女「え〜、ヤダ。」

長女「ねえ、まだ?」
母「まーだ。全然変わらないから。」
長女「切りすぎじゃない?」
母「梳いてるだけだってば!」
長女「てか、なんで私が最初なの?」
母「だってさっさと終わらせたいでしょ?
  あの二人ジッとしてないし。」
長女「なんでハサミが怖いんだろね?」
母「ね。」
長女「全然ヘーキ。」

母「今度、美容室行ってみる?」
長女「え、ヤダ。」
母「どうして?ママと違ってプロだから。
  もっと可愛くしてもらえるよ?」
長女「ママがいいの!」
母「まさか大人になってもそんなこと
  言わないよね?」
長女「え〜、ずっと切ってもらう。」
母「ふふ。そしたらママ美容師になれるかな?」
長女「上手くなってるよ、きっと。」
母「じゃあ、お駄賃もらおうかな〜。」
長女「十円あげる。」
母「安!」

長女「終わった?」

母「前髪。はい、目をつむって。」

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