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マーベルズ ネタバレ感想
久々のMCU!マーベルズを見てきたので感想。
結論だけ書くと賑やかで楽しい、エンタメマーベル作品でめっちゃ良かったので、マーベルから遠のいてた人も何かのタイミングでぜひご視聴ください!
予習作品
さて、マーベル作品といえば前提知識。
作品によってはとんでも無い量の予習が必要になりますが、今作はかなり親切で単品でも楽しめる作りになっています!
キャプテン・マーベル
強いていうならやはり主人公のキャプテン・マーベルことキャロル・ダンヴァースのオリジンは知っておくとより楽しめます!
宇宙最強のヒーローと言っても過言では無い、その圧倒的なスペックで全てを薙ぎ倒す豪快な戦闘スタイルは非常に映画向き。
関連作品
見てなくてもついていけますが、見ておくとより深く行間を読めるシリーズを関連作品、と呼ぶことにします。主にドラマなど履修が難しい作品群や、顔見せなどの情報量が少ない作品を並べています。
これらは見なくても十分楽しめますが、120%楽しみたい人はぜひ!
ミズ・マーベル(ドラマ)
こちらはDisney+で配信されているドラマ作品で、キャプテンマーベルに憧れるファンガール、カマラ・カーンのオリジン的ストーリーです。
等身大なティーンヒーローということで、スパイディーを彷彿とさせる賑やかさが売りの愛嬌ある女の子です。ワンダビジョン(ドラマ)
ワンダ出てくるの?!というわけではなく、ワンダビジョン内でスーパーパワーを得るのが3人目のマーベルズ、モニカ・ランボーです。
彼女はヒーローというより、キャロルの姪っ子という印象が強い方も多いでしょう。その辺りの経緯もサラッと説明してくれるので見なくても安心。
ブギウギ混戦三人娘
大筋は、ひょんなこと(敵の陰謀、本人の向こう見ずさ、偶然等)から、それぞれのスーパーパワーが絡み合ってしまった3人が、半ば成り行きでチームアップし、宇宙の危機を救う、という割とよくある?展開です。
入れ替わり大混戦
「スーパーパワーが絡み合う」というのが聞きなれない状態だと思いますが、おそらくイメージは量子もつれかなと思います。現象だけ説明するとパワーを使うと、同時にパワーを使っている他の誰かと入れ替わってしまう、という厄介な状態です。
これによりベテランスーパーヒーロー、キャプテンマーベルが全力でパワーを振るえなくなり、新人ヒーローのモニカとカマラは相互理解を行いながらミッションを進めていく理由づけができており、非常に進行がスムーズでした。
絵的にかなりおもしろく、3人が次々別のアクションシーンに登場するので、画面が忙しく劇場の迫力とマッチしていて良い賑やかさでした!
3人それぞれ使う光の系統が異なるため、それも相まって戦闘シーンのバリエーションが無限大になっています。
人によっては目が忙しく、能力の把握が難しいので混乱するかもしれないので、情報量が多いのが好きな人向けではあるかもしれませんね。
強制チームアップ
ここで混線していることの最大の効果は、キャプテン・マーベルが単独行動しなくなることです。
MCU界でも群を抜いた出力と汎用性を持つスーパーパワーの持ち主で、彼女について来れる人がほとんどおらず、本人も他人に気を使うのが不得意なため、すぐ単身突っ込みます。
基本的にそれでなんとかなるんですが、たまに失敗します。
そしてその失敗の規模は、彼女のパワー相応の規模になります。
アクセルしか踏めないF1マシンといった扱いづらさと頼もしさが彼女の売りです。
それを強制的に手枷をはめる、混線状態。案の定煩わしさから全て自分でやろうとしますが、上手くいきません。相互理解が強制されてる状況で、ようやくコミュニケーションを磨き始めるのがキャプテンマーベルです。
3人居ればいつもの自分と違うことが出来るようになり、視野がグッと広がるのが素晴らしいですね。まさに文殊の知恵。
振り返る時が来たのだキャプテン・マーベル
本作の主軸となっているのが、キャプテン・マーベルの過去の失敗です。
これらと向かい合うことを避けていた、先延ばしにしていたキャプテンマーベルに、清算の時が来てしまいました。
これらの過去と、キャロルがどう向き合っていくのか、丁寧に描かれていて好感が持てます。
おチビ少尉との約束
親友の愛娘である、モニカ。幼少期から娘同然に可愛がっていた少女と、ある約束をして宇宙に飛び立ったキャロル。責任感の強さから身寄りを無くした彼女に寄り添ってあげることができず、「スーパーヒーロー」としての自分を見せたいと思うあまりすれ違ってしまいます。
「殺戮者」の異名
クリー人から彼女は「殺戮者」の異名で呼ばれています。
過去の彼女の活躍を見ていると、一騎当千というレベルでは無いため、そういう異名を得るのも納得感がありますが、実態は彼女のせいで母星が滅びそうという理由です。
厳密には彼女のせいで内乱が起き、天然資源がつきたため、空気も水も太陽さえも乏しい破滅の星となってしまったのでした。
100%彼女のせいではないですし、キッカケ自体も善意からの行動であったとはいえ、彼らのやり場のない感情の行き場となってしまっています。
スーパーパワーはコミュ力、ミズマーベル
その強制チームアップで、もっとも威力を発揮するのが、我らがニューカマー!
ミズマーベルこと、カマラ・カーンです。
キャプテン・マーベルファンガールで、端的にいうと強めのオタクである彼女ですが、状況への適応能力が群を抜いてます。
他2人と違ってなんの前触れもなく、部屋から一瞬で宇宙空間に転移するも自力で姿勢制御を行い、最中にニック・フューリーを見かけ、テンションがMAXになるスーパーメンタルの持ち主です。
混戦してるなんて夢にも思わないキャプテン・マーベルは敵陣に突っ込んでいつも通りスーパーパワーを振るいますが、結果として普通の少女と大切な姪を渦中に巻き込んでしまうわけです。
彼女の普段の振る舞いを象徴するわかりやすい演出で大変良いですね…
突然自宅のリビング、宇宙基地、SABRE基地の入れ替わり戦闘に巻き込まれるも、悲鳴をあげながらなんとか危機を脱するあたりさすがのミズマーベル。
両親はその展開を受けていたく心配しますが、それも当然というもの…
カーン家を受けて、モニカ⇔キャロルも家族愛を意識出来ていて非常に大切な存在になっています。
拗らせ親戚付き合い
モニカ⇔キャロルは、過去に少しトラブルがありお互いを大切に思いながら、それを素直に口にできないギクシャクした関係になっています。
そこで素直に自分の感情を出せるカマラがいい緩衝材になってくれて、徐々に蟠りが解消されていきます。
2人だけだと死の直前まで拗らせそうだった…危ない…
ありがとうミズマーベル…
距離を詰めすぎても許されるタイプのオタク
さて、自分が急に宇宙に転移したと思ったら、推しが実家のリビングで大暴れしていたとすると、みなさんどうします?
彼女は恍惚とした表情でキャプテン・マーベルの残滓に思いを馳せていました。
そして迷わず宇宙に飛び出すことを決意します。タフすぎ。
本人に会って、自己紹介がてらチームアップを提案しやんわり断られるもめげないメンタルと、絶対モニカにヒーローネームをつけるぞというオタク魂がずっとテンションを高止まりさせています。
さすがに実際の人の死に触れたときは年相応の落ち込みを見せ、キャプテン・マーベル非情な面も見えてしまうなど、作品によっては闇落ちする展開でも、
彼女は異星人の子供を思いやり、チームの和を繋ぐ働きを見せてくれます。
等身大で頑張りながら、身の丈の超えた局面にも柔軟に立ち回れ、いつも明るいカマラ・カーン。暗く沈み込みがちなMCU界の希望になってくれるのではと思っています。
賑やかコメディパート
今作の目玉としては、非常に力の入ったコメディパートが惜しげも無く用意されているといことでしょう。これで2時間無い尺に収まっているの偉い。
ディズニーコラボ
一部、完全にディズニー映画になります。
何を言ってるのかわからないと思いますが、本当に急に
キャプテン・ディズニープリンセス・マーベルになってしまうので、このシーンは必見です。
全然ついていけずに困惑するモニカと、ノリノリで踊り始めるカマラの絵も見応えがあって非常によいですね。
もう少ししたら予告編として切り出してほしいレベル。劇場で笑いそうで大変でした。
ネコネコパニック
キャプテン・マーベル公開時、視聴者の度肝を抜いた、可愛い猫型エイリアン🐈、グース。フラーケンという恐ろしい?生物なのですが、ニック・フューリーに懐いているのか、賢く目立った被害もなく、戦闘力も高い役立つ🐈です。
このフラーケンがニック・フューリーと共に大活躍するのですが、おそらくみなさんの想像の30倍ほど大活躍します。
猫好きにはたまらない名シーン、迷シーンの連続なのでぜひ楽しんでください。
ここだけ切り出して嘘予告を作ってほしいところ…
まとめ
MCUは満を持して登場した征服者カーンが、俳優さんの問題で燃え上がったり、ドラマが多く視聴者がついていけなかったり、エンドゲーム以降アイアンマンやキャプテンアメリカのような、目玉となるヒーローを生み出せずにいたMCU。
マーベル神話もここまでかと思われていましたが、今作は2時間弱という尺の中にエンタメ性をたっぷりと詰め込んでくれて、非常に賑やかな楽しい映画でした。
ニューカマーとしての顔見せとしては100点満点だと思います!
恒例のポスト・クレジット・シーンも、ファンの期待を煽るいいシーンだったので、ようやくフェイズ5が始まったなという気持ちにさせてくれました!
ドラマをあまり追えてなかったのですが、これから暇を見つけて追いかけないとなという気持ち。ロキを見ないと。