「音が良い」とは
また、面倒な
というか、人によって解釈がマチマチな話題についての私見を書かせていただきますが。
大体、オーディオ関係にハマってる方々の意見を散見していると、
何かのパーツを交換した時に
「音が良くなった」
とおっしゃる時は、およそ
音像がクリアである。
音の立ち上がり等が繊細である。
音に、良い押し出しがある。
という点が改善された時かなあと思います。これは逆を言えば、
音が明瞭でなく、音像が狭く感じる。
音に存在感がなく、埋もれている。
音が引っ込んで聴こえる。
というのが嫌なのだと思います。
意図してそのような音を作っているので無ければ、やはりそう聴こえるのはガッカリするでしょう。
で、私がレコーディングやミキシングをする時には、
全体的に「良い音」に聴こえるように演出するようにしています。
プロの機材はどうとか、これはコンプをかけなければいけない、のような決まりは特に無く、逆にこのような
「人の印象を操作する」
ことに主眼を置きます。
ガッカリとか、物足りない、というのを避けたいんですよね。
音楽により、曲により、使われている楽器や機材はマチマチですし、特に人の声にはそれぞれ本当に千差万別の特徴があります。
その中で、曲のコンセプトや見せたいものを最大限に引き出しつつ、このような印象を操作します。
それには
「全体を見る」
という事が大事になります。
印象操作とは、個々の楽器というよりも「全体としてそう聴こえるように」
ですよ。
さて、ここでヒントです。
例えば、
Rhodes piano 単体で、丸く大人しい音が単体で鳴ってるような曲はどうするでしょう?
上の帯域もワザと出してないですし、アタックもワザと無くしてる曲に、無理矢理上の帯域やアタックを足すのでしょうか?
私は、心が落ち着くような音楽も大好きですよ♪
そういう物は、
どこで聴いていたいか
を演出しましょう。
まあ、技術的なことは、何を書いても正解は無いですw。
何故なら曲もテーマもみんな違うからです。
でも、やっぱり、物足りない感覚が残るのは嫌ですよね。
物足りないというのは、没入感が足りないということです。今ひとつ没頭出来ない。没頭出来ないというのは、冷めちゃうって事ですから。
良い音とは、オーディオ機器だけで出す物では無く、作り手ならば、作品自体をそうしたいですよね。
そこから使う楽器、撮り方、曲のテーマ、などを深掘りしていくと良いと思います。