中国の家賃収入にかかる税金
以前,中国で、私が新規事業に携わり、企業登記から建築物建設、経営などお手伝いをした企業がある。
現在は、結果的に建設した建物は賃貸にまわり、家賃収入が収益のかなりな部分を占めている。
社長から連絡があり、中国現地からの家賃収入に対する税金についてのレポートを翻訳してほしいと依頼を頂いた。
ほとんど表だし、漢字だし、訳さなくても解りそうなものだが、理解が正しい確信が持てない ので、訳文が必要とのことだった。
中国で法人登記をし、不動産を所有し、家賃収入が見込める という人は、多くはないと思うが、何かの参考になるかもしれないので、備忘録も兼ねてここにも載せることにした。
まずは、増値税発票を発行する。
発票は「領収書」と訳されることが多いが、中国では、金銭のやり取りをする度に、売り手が、税務署とリンクしたシステムを利用して、この正式な「発票」を発行し、そこで増値税が発生する。
発票を受け取った買い手側は、税込みの金額を支払う。
税金は発票を発行した企業が納税する。
増値税は何にでもかかる。
税率はモノやサービスによって違うが、不動産の家賃収入の場合、基本は5%。
さらにその増値税額に対して、地方税である7%の城建税、3%の教育付加税、0.1%の印花税がかかる。
家賃が10000CNYであれば、増値税は500CNY、城建税は35CNY、印花税は0.5CNYとなる。
次に不動産による収入には 不動産税がかかる。
家賃収入の12%が基本だが、現在は政策により3%になっている。
家賃が10000CNYであれば、不動産税は300CNY。
ここまでで、10000CNYの家賃収入にかかる税金は、合計で835.5元になった。
最後に当然ながら、その年の利益に対して、所得税や法人税にあたる 企業所得税25%がかかる。
中国では不動産は今尚、高騰を続けており、不動産を持っていれば、家賃収入以外にも、売却時に値上がり益が見込めるが、
企業の場合、そこにも大きな税金が課せられるので注意が必要。
ご参考まで。