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6月議会の一般質問と回答その2

五城目町議員の松浦です。

今回は6月の一般質問の続きとなります。
小学校跡地の活用と、救急車の搬送時間について確認しています。


4、 小学校跡地活用、森山観光資源化 に向けた民間の意見 を集めた会議体設立 を 


全員協議会で五城目町あさひ台運動広場設置条例案が提示されました。設置目的は、五城目町民のスポーツを通じた健康増進および憩いの場を望むとされています。

健康増進およびスポーツ振興は重要です。しかし、先程の荒川滋議員の一般質問の中で朝市500周年マラソンがなくなるなど、五城目町内だけを見ると人口動態調査によりスポーツ人口は減っていきます。

そこで、町外の人を巻き込んだ事業や、スポーツや健康増進だけではない案、千代田区と連携した森林譲与税の柔軟な活用など含めて考えていくことが必要と考えます。

そこで質問です。

(1) 小学校跡地の利活用は、時間や雨天時のルールを決め て町民の利活用を推進するというものであったが、 KPI の 設定がなく、今後も継続する初年度 450 万、次年度以降 200 万の予算に対して具体的なメリットが見えない。健康増進や 憩いの場として何人の町民、もしくは、何人の町外の人のど のような変化を望んで本予算を計上するのか。 


教育長:
小学校跡地の利活用については、運動広場として活用できるよう、早めに開放し、町民の皆様に健康増進や憩いの場として使っていただきたいと考えております。利用にあたっては、クマ対策の飲食禁止、森林に近いことから火気厳禁、住宅に近いことから地域に迷惑をかけないことなどの制限のみで、自由に使ってもらうことを想定しています。

また、公共施設として景観維持に努めるための管理費を計上させていただいており、利用者や地域住民へご理解を求めるものであります。

利用者数等に対するKPIについてでありますが、まずは利用者にとって親しみやすく利用してもらうことを前提としております。利用にあたり、飲食や火気、迷惑行為等以外の条件を設定していないこともありますので、今後の利用状況を踏まえ考えて参りたいと思っておりますのでご理解願います。


(2) 雑誌 CREA の「いつか行きたい! 日本の春の絶景 心和 む “棚田・田園風景”12 選」に森山からの景色が選ばれた。 この観光資源を活用するアイディアを町としても更に発揮 してほしい。町としての考えは。 

町長:
森山は、秋田平野から続く湖東平野に、突如として300メートル級の「山」がそびえ立ち、その眺望から、まさに町民のシンボルとして町民に親しまれているところであり、また通信事業者が管理する道路を利用して第二高地へ登山するルートは、高齢者にも容易に盗聴でき、山頂からの眺望はこの時期の水の張られた田んぼや秋田市中心部までも見渡せることもあって、近年、その素晴らしい魅力が広がっていると認識しております。

町としても、更に情報を発信し、町内外からの誘客を図ってまいりますし、また、五城目町観光物産協会においては、本年度、新規事業として。新たな「観光資源の発掘」を目指していることを伺っておりますので、町としても連携の上、森山に限らず豊富な観光資源を有する当町の魅力の発掘に努めたいと考えております。

一方、最も登りやすいとされる管理道が通行止めとなっていることから、管理道以外の登山道を有志団体と連携して整備し、登山で楽しんだ後の食事、汗をかいた後の温泉、お土産を朝市で購入といったように、既存の観光資源を最大限に使った取り組みにも努めてまいります。

(3) 昨今、キャンプ地が注目されるなど、時代のニーズに応 じた新しい観光策や事業プランを考える必要がある。これま では役場内だけでアイディアを考えていると思うが、その延 長上では革新的なアイディアは出にくいのではないか。町内 の人を入れつつも、町外や県外、国外の事業者、専門家を入 れながら話す会議体の設立はできないか。 


町長:
令和4年3月に「秋田県観光振興ビジョン」が策定され、当町を含む秋田地域振興局管内においては、「暮らしから染み出てくる魅力のおすそ分け」をキーコンセプトとした「生活観光」の推進が掲げられており、当町もこのビジョンと連携した展望をかかげて参りたいと考えているところでもあります。

新たな会議体の設立についてのご提案については、現在、当町には、観光振興関係の団体として、観光業や飲食業、建築業、木工業、小売業など、様々分野で活躍され、多角的な見地に立たれる方々により構成される「五城目町観光物産協会」の活動があります。

前段のご質問に対する答弁と重複しますが、五城目町観光物産協会においては、新たな「観光資源の発掘」を目指しているとのことであり、町としても連携のうえ、当町の魅力の発掘に努めたいと考えております。

また現在、森山を拠点に活動している団体などから広くアイディアを募り、更には地域活性化支援センターに入所する事業とし協力しながら、時代のニーズに応じた観光プランを模索してまいりたいと存じます。


(4) 五城目町には数多くの関係人口が生まれている。ただ、 表向きにはイベントだけで集めて終わりのパターンも多い。 視察も含めて数多くの人が足を運んでいる中で、町としてよ り実践的に事業を起こす起業家の集客などに取り組んでい かないのか。町としてのこれまでの関係人口施策の振り返り はどうなっているか。観光資源を活かす人材の採用やアプロ ーチは進めないのか。 


町では、平成27年から首都圏などを会場とする「五城目ファンミーティング」を開催し、関係人口施策を進めてまいりました。

令和元年度からは町が設定する地域課題に興味を持つ方を招き、地域で活動する方々との関係構築を目指した事業を展開しておりましたが、コロナ禍の影響もあり継続的な関係構築には至っていない状況です。今年度は、森山を活かした関係人口創出事業、若者交流イベントを企画しておりますが、ご提案のありました起業家の集客や観光資源の活用などについては、次年度以降の関係人口施策の貴重なご意見とさせていただきます。



5、 救急車での秋田市内への搬送時間は平均何分か。また、 多重発生する際はど のようにしているの か。 



五城目町消防本部は、日頃から活躍しており、特にSNSを利用しての広報に関しては東北の中でも有数のクオリティを持ち、とてもレベルが高いと感じています。

日々、意識を高めてくださっている消防本部の皆様に感謝申しあげます。


そこで、実際にこの11年間での変化を数字として残しておきたく、下記質問をさせていただきます。

(1) 救急車での秋田市内の病院への平均出動時間は何分か。
平成23年には98 分という答弁があったが現在は早くなっているのか。 


※なお、「平均出動時間」とは病人を搬送し、帰署までの往復の時間のことです。搬送するだけの片道は、「平均収容時間」というそうです。

令和3年中においては、秋田市内6つの医療機関へ326人を搬送し、出動から帰署までに要した平均出動時間は110分となっております。

平均出動時間が延びた原因としましては、消防法の一部が平成21年に改正され、当道府県に対し、消防期間による傷病者の搬送および医療機関による当該傷病者の受け入れの迅速かつ適切な実施を図るため、「傷病者の搬送および受入れの実施に関する基準」を策定することが義務付けられ、本県においては、平成23年3月に同基準を策定し、運用が開始されたことに伴い、本町からは距離的に最も近い秋田厚生医療センターへの搬送が他の医療機関へ分散されたことによるものと考えております。

※その後の委員会で、秋田厚生医療センターまでの搬送および帰署までに要する「平均出動時間」は現在は、88分となっていることでした。そのため、11年前よりは10分程度早くなったと言えるとのことでした。


(2) 脳卒中などで若くして亡くなる人も多い。数分が重要 な症状に対して、万が一救急車が出払っている場合は、応 援要請で対応すると思うが、多重発生する件数はここ 5 年 間でどれぐらいあるのか。  

町長:
平成29年から令和3年までの間における救急出動の多重発生件数は119件で、うち14件について近隣の湖東地区消防本部へ応援申請することで対応しております。なお、同期間における湖東地区消防本部からの応援要請件数は6件となっております。



松浦:
最後にもうすぐ参議院選挙があるが、18歳が成人年齢となっているものの現状まだ若者の投票率が低い状況が全国的に続いています。

3月議会で提案したこども議会については過去にも議員が提案を行っている。教育委員会でも、こども議会開催に向けて検討を進めていると思うが、コロナが一段落した現在だからこそ、平日に小中学生が社会見学として議会傍聴に来るなど考えてもらいたい。

傍聴者が増えて議会が軽薄なものになることは避けるべきですが、議会が「難しい、堅苦しい、近寄りがたい」ものになることは更に良くないと考えます。

若者の政治参加を増やすためにも、町民が議会や政治を面白い、意義があると感じ関心を持ってもらい傍聴を増やす、傍聴後の対話を増やすなど議会も執行部もともに魅力ある五城目町を目指していくためにお互いに一歩を踏み出しましょう。

それでは、一般質問を終えたいと思います。

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