前代未聞といわれる天災から学ぶ、「ひとのため」に生きるということの意味
今日の都内は、台風一過の快晴が広がって、さわやかな風が吹いています。
昨夜は暴風雨や水害による警報、避難勧告などで、不安な夜を過ごした方々も多かったことと思います。
私の住んでいる地域は、堤防の決壊によってほとんどが水没すると言われている地域です。
荒川と江戸川という河川に挟まれている地域なので、そのどちらが決壊しても甚大な被害が及び、2階から3階程度が浸水するような場所も広範囲です。
しかも、一度浸水してしまうと、2~3週間は復旧しないと言われているため、広域避難(その地域の避難所ではなく、圏外に出なさいという避難指示)が推奨される上に、鉄道が止まってしまったら避難する手立てがない場所なのです。
地域の公民館などの避難場所ですら、浸水してしまう危険性が高いため、どこにも逃げ場所がないという状況に陥るというわけです。
私は昨日、本来は休みの予定でしたが、出勤できない可能性のあるスタッフが多く、普段の日勤の半数近くを休ませてしまったことと、責任者が誰も出勤しない状況はまずいと感じたことから、急遽出勤することにしました。
今の職場は徒歩でも通勤が可能な場所にあるため、帰りの暴風雨に耐えうる雨具の準備と、帰れなくなってしまうスタッフがいることを想定して前日に大量に買い込んだお菓子などを持って、徒歩で家を出ました。
朝の雨は大したことがなかったこと、交通機関がまだ動いていたことから、出勤予定のスタッフは皆揃っていましたが、14時からの都営地下鉄の計画運休のため、帰宅できなくなる可能性のあるスタッフを順次帰宅させていきました。
夕方までに仕事が一段落しているスタッフは早めに帰し、夜勤者が無事出勤したのを見届け、忙しい準夜帯の夕食時間のお手伝いまでを終わらせたところで、暴風雨の中帰宅しました。
今朝職場の様子を見に行ってきましたが、幸い停電や窓ガラスが割れるなどの被害もなく、スタッフも交通機関の影響で遅れたり欠勤する者がちらほらいただけで、特に業務に支障をきたすような状態には陥っていないようでした。
まずは、ほっと一安心。
暴風雨の中、人気のまったくない暗い夜道を一人歩きながら思ったことは、つくづく看護師という仕事は「ひとのため」だけに働くものなのだということでした。
家を出る時、防災対策を口頭で指示したきり、70代半ばの母と中学生の娘を二人家に残して、休みなのに出勤しなければならなくなったり。
停電で電子カルテのサーバーがダウンした時のことを想定し、倉庫の奥底から紙カルテ時代の記録用紙を引っ張り出してきて、各病棟に汗をかきかき配り歩いたり。
帰宅難民となった職員のために臨時の仮眠室を作ってくれた事務担当者と連携を取って、泊まる人数を把握し連絡しあったり。
部下を全員帰宅させ、患者の安全を見届けて、最後に職場を後にしたとき、台風の状況の如何によっては命がけになるなと感じていました。
家族を置いて、他人のために、自分の命の危険をおして、仕事を遂行するというタスク。
避難した方がいいと言われても、避難することができない立場の人もいるということです。
物事には多面性がある。そのことを周囲に理解してもらうことは難しいかもしれません。
でも、この職業を選んだ以上は、常にこの重みはついて回るんですよね。
こういった、「ひとのため」に仕事をしている人たちは、実は世の中にたくさんいます。
一般の会社員や店舗、クリニック、保育園、学校など、休める職場で働く人は休んで、自分や家族の身の安全を確保すべきです。
でも、そういうわけにいかない人たちもいます。
保育園が休園になってしまったら、仕事にこれず困る人たちもたくさんいます。
現に昨日、うちのスタッフの一人が、保育園に預けられないから仕事に来られないと連絡がありました。
もちろんお休みにしましたが、そのしわ寄せはすべて現場と、患者さんたちに行ってしまうんです。
警察や消防、電気や水道などのライフラインを管理している企業等の職員、そして患者さんや利用者さん、入居者の方々を抱える医療・介護に従事している人々などはみな、自分や身内以外の「ひとのため」に、自分たちの時間と命を削って、大きなリスクのもとで仕事をしている人たちです。
今回、危ない危ないと言われていた地域に被害がなかったことは、雨の降り方が少なかったことなども理由の一つだとは思いますが、ひとえに自治体の日頃の対策や、災害が発生しないように治水管理のために力を尽くしてくださった方々のおかげだったのではと感じます。
携帯電話などの情報インフラも、今の世の中には欠かせないものです。
その機能が保たれるように、必死で頑張ってくれている人たちもいます。
そういった、見えないところで頑張っている人たちのことを、私たちは忘れてはならないと思うのです。
自分の利益や保身だけを考えて、すこし電車が遅れたくらいで駅員さんに文句を言ったり、暴言で責め立てる大人をよく見かけます。
自らも被災しながら、「ひとのため」に働き続ける消防職員に対し、罵詈雑言を浴びせる被災地の人がいるという話もよく聞きます。
私も、精一杯治療や看護をしているにもかかわらず、いわれのないことで責められたりクレームを言われるという経験を、何度もしてきました。
台風や水害は、水の神さまである龍神さまが、地上を洗うために起こすものだと言われています。
私たちの心が荒んでくると、しかるべき時に龍神さまはやってきて、警告を与えてくれるのだというのです。
災害で被害を受けてしまった方にとっては、この説はとうてい受け入れられないものだと思います。
でも、それがこの世を司る大きな存在――神と呼んだ方が解りやすければそう呼びます――の意思なのだとしたら。
ただただ、受け入れて前に進むしかないと思うのです。
災害が起きると、助け合いの心が生まれます。
それは龍神さまが、この世を洗い清めてくれた効果なのではないか。
台風一過の青空とさわやかな風を浴びて、清々しい気分を味わうたびに、そんな風に思えてくるのです。
大切なのは、自分が今ここに在るということは、自分だけではないほかのたくさんの人たちの支えや働きがあってこそだということを、忘れないでいることです。
どんな時でも、自分以外の人たちがどんな立場で、何を思っているのかを慮って、自らの言動を選択すべきだということです。
自分の価値観だけを押し出してものごとを推し進めようとするのは、「我」でしかありません。
常に「我」だけで生きている多くの人たちが、ほんの少しずつでもこのことを心がけるようになるだけで、日本はもっと素敵な国になるはずなのに、日本人は心に余裕がない人が多いので、自分の価値観以外を受け入れられないんですよね。
少し前まで、私もそうだったからよくわかります。
被災地が復興するように、力を尽くしてくれる方々に敬意を表するとともに、そういった方々に対して、非難の言葉を投げかけるのではなく、是非「ありがとう」と感謝の言葉をかけてあげて欲しいと思います。
辛い状況から何を学ぶのか。
そこに人間としての個のレベルが、如実に表れてくると思います。
龍神さまが洗い清めてくださったこの地と空を見上げて、今の気持ちを忘れないでいたいと思う、日曜の朝なのです。
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