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#5 僕がクラフトビール屋さんで働き始めた話

こんばんは。

今回はクラフトビール関連のマガジン、

" #wheatjuicediary " 初めての更新です。

初回にもかかわらずビールの話題と少し離れてしまいますが、

好きなことをライフワークにすること」について思ったことや感じたことを書きます。

ビール好き、音楽好き、などなど問わずみなさん是非読んでみてください。

音楽以外のライフワーク

みなさんは「アーティスト・バンドマン」と呼ばれている人々が、

芸術活動以外の時間、どういう過ごし方をしているか想像したことはあるでしょうか?

どうやって収入を得ているか、実は他にライフワークを持っているのかどうか、など中々謎に包まれている部分が多く

そして自らそれを公にしているケースも稀かなと思います。

そこには、オープンにしない、もしくはしたくない事情があったり、アーティストとしての表現に必要ではない情報を公開しない、といった考えなのかなと想像します。

その選択肢の中で、

なぜ自分がバンド以外にライフワークをもっていることを公にしたのか

を文章にします。

なぜ自分がバンド以外にライフワークをもっていることを公にしたのか

2020年春以降の非常事態で経済的に困ったから、と言われてしまえばそれまでだが

「対価をいただく」からには「好きなこと」でしたいというわがままな自分である。

そして人間というのは本来わがままなものである

しかし、なぜか「ライフワークを複数持つこと」について回る、見えない呪いのような存在を肌で感じていた。

「バンドマンが他にも仕事してるらしいよ」

「生活に困ってるんだね」

んんん???

(コ○ナ渦という、限定された状況下でのサンプルではあるが)

悩んでいるときは世の中の逆をいこう!

自分も先陣を切って、セカンド・ライフワークをしていることを公にしてみよう、そして世間の反応をみてみよう!

そしてその見えない呪いは気のせいではないか、あったとしても払拭できるのか身をもって試そう!

というのが動機でした。

自分の場合、兼ねてから大好きだった「クラフトビール」そしてそれを取り巻く飲食業というカルチャー。

"音楽が大好き"というところから自分のバンドを組んだときのように

まずは実際に触れてみねば、と思い立ったのであった。

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オープンな人たち

自分が好きなミュージシャンやアーティストで、第2の姿をオープンにしている人たちは少なくありません。

そして彼らのその多彩さは、自分にとってとても魅力的に感じます。

Jason Cruz / Strung Out

僕のバンド、Her Name In Bloodのバンド名の由来となった、アメリカのStrung Out。

ボーカルのJason

彼はシンガーでありグラフィックアーティストとしても活動しています。

Strung Outのアルバムアートワークは彼によるデザインです。

Teppei Teranishi / Thrice

もはやアメリカン・ポストハードコアの代名詞バンドとなったThriceのギタリスト、寺西哲平

彼は自身のレザークラフトブランド、Sleepwalk Ltd.を運営してます。

Nicola Sarcevic / Millencolin

スウェーデンを代表するパンクバンド、Millencolin

いぶし銀の名曲"No Cigar"はA Day To RememberやMXPXもカバーしてます。

そしてベースボーカルのニコラ

彼はなんと、スウェーデンのヨーテボリという街にある

Duckpond Brewingというクラフトビール醸造所でビールを作っています

そして最近のMillencolinの楽曲タイトルは

"True Brew" "Sour Days"などと、クラフトビール的キーワードが登場。

「好きなことだけじゃ生きていけない」という呪い1

(少し本題から逸れます)

「好きなことをして生きていきたいんだよね」

これだけいうと受け取り手や世代によっては

遊んでラクなことをして稼ぐなんてあり得ない

お金を貰うということは、我慢するということだ

と怒りだす人もいそうですね。

人が嫌がることを進んでやることへの対価

耐え忍んで働くことこそ美徳

自己犠牲の美しさ

我々30代の親世代、特に戦後の混乱を経験した方々の中には、未だにこの考えを持っている人がいるんじゃないかなと想像します。

"子供を育てなきゃだから自分のことは優先できないよ"

"親の借金を返さなければいけないからそんな余裕ないよ"

残念だけど、環境や事情がありなかなかできない人も居るかもしれない。

けどそもそもに

好きなこと = 遊ぶことラクをすること

ではなく

好きなこと = 没頭できる、やりがいを感じられること

ではないのだろうか??

誰かの役に立ち対価をいただく

その対価としてお金をもらう順序ってこうじゃなかったっけ??

「いいサービスを開発し、人類の発展に協力したい」

「環境を整え、地域の生活を豊かにしたい

「おいしい料理を食べてもらい、笑顔になってもらいたい

「大好きな商品を、少しでも多くの人に知って欲しい

「きれいなものを作り、人々の想像力を掻き立てたい

こんなところからスタートしたんじゃないだろうか?

「好きなことだけじゃ生きていけない」という呪い2

(まだ本題から逸れます)

そして

好きなことをお金を貰うレベルに到達させる」ということは、

前述の「そんなラクなこと」とは全く相反する、想像を絶する時間と、さらに現実的な努力を要するものです。

そして、その「想像を絶する時間、現実的な努力」を

苦労、努力とも思えないほど没頭してしまう

時間さえも忘れるくらいのめり込んでしまう

というのもある意味才能といえるでしょう。

街ゆく一見ニコニコしてるだけに見える営業マンの方は、

自分のプライベートの時間すら使って対人マナーを勉強し、担当の地域や取引先のことを覚え、もしかしたら彼はそれが大好きで努力とすら思ってないかもしれない。

駅や施設を掃除してくれている清掃員の方は、

朝早くハードそうなお仕事にみえるが、利用するみなさんが清潔で快適に過ごせるようスキルや効率を上げるため日々向上していて、朝の「おはようございます」や「ありがとう」って言ってもらえることに、コミュニケーションの嬉しさを感じてこのお仕事を選んでいるのかもしれない。

とかね!あくまで想像ですが。

後押ししてくれる人たちが居るから


そしてその「好きなことをする」ことの背後には、必ず後押ししてくれる人たち、理解者がいるはず。

家族、恋人、パートナー、友達、上司、後輩、メンバー、チームメイト、そして自分だったらバンドのファンのみなさんなど。

自分もそういう理解やバックアップがあり、自分の人生を自分らしく生きることができていると毎日感謝しています。

結局自分のことは自分で責任をとるわけだけど、人と関わって何かをやる以上、影響が全くないということはないからね。

とにかく、バンド以外のライフワークをしていることを公にしてみて

家族や友達やHER NAME IN BLOODのファンのみなさんから応援の声を聞けたのが嬉しかったな


考えなくてはいけない時間が

自分の場合、バンドを10年間以上やってきて

作った音楽を聞いてくれる人やライブに来てくれる人、

物販を買ってくれる人、お給料として投資をしてくれた人

運が良く、色々な協力や支えもあり音楽でお金を貰えるようになった

しかし、2020年春、とんでもないことに忌々しいあのウイルスに表現の場を奪われてしまった。

考えることができる時間だけ増え、それは考えなくてはいけない時間に変わり。

このまま音楽だけやってても幸せだけど、それだけじゃ自分は満足できない。

そもそもに自分は音楽を作ったり演奏する以外に好きなことがたくさんある。

自分は一つの決断をした

やっぱり好きなことしかやりたくない!

CRAFTROCK BREWPUB & LIVE

日本橋のCOREDO施設内にある、ビール醸造施設を内蔵したレストラン。

この店とビールが大好きで、絶対にここで働きたいと思った。

好きすぎて、非公式で動画も作っちゃったくらいに・・・(笑)

以前からスタッフの皆さんや社長の田中さんとも交流があり、

働かせてください」という自分の申し出に対し

この状況下で新規スタッフを雇うことすら絶対大変なはずなのに

快く受け入れてもらうことができた。

好きなこと、見つけることができただけ幸せ

2015年、バンドで訪れたアメリカ西海岸で出会ったクラフトビールに多大なる衝撃を受けた。

(今とはパッケージが異なる、STONE BREWINGのIPA)

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星のように存在する種類や用語を覚え、美味しい店や銘柄があると聞けば時間をかけ出向きお金を払った。

あれ?これ、音楽を好きになった時にやってたことと全く一緒じゃない?

"かっこいいバンドがいればその周辺のアーティストも調べあげ、CDを買ってライブも観に行きTシャツまで買って、果ては自分のバンドまで組んでしまった"

そしてそのことを考えている間、楽しくて楽しくてしょうがなくて、1日が48時間くらいあればいいのにな、とまで思った。

30代を目前にして、そんなときめきにまた出会えるとは思わなかった。

考えることになった転機は、図らずもバンドが窮地に立たされた今回の出来事だったが

気がつけば自分も第2の姿を持ち、好きで飲んでいたクラフトビールをお客さんに提供する立場になっていた。

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好きなこと、見つけることができただけで幸せ!

好きなことへの悩み

好きなこと、だからこそ悩む

その一つのカテゴリーの中で、さらに悩む

とにかくクラフトビールに触れてみたくて始めたこの仕事

クラフトビールの仕事、と一口にいってもとんでもないくらい種類がある

・ブリュワー (ビールを作る仕事)

・店舗経営

・キッチン・シェフ

・海外販売営業

・提供設備の設計・施工

最近では

・クラフトビールプロデューサー

・クラフトビールメディア関係者

などなど。

将来的にどれをやろうかという目標はまだ決めていません。

強いて言えばどれもやってみたい。

どれにしようかな!

目に見えない2発の大打撃

自分の人生の柱を担う2つ

・音楽を聴く観るそして演奏すること

・飲み食べ歩くこと

どちらも、とんでもない大打撃を受けています。

バンドはツアーを2回も延期を余儀なくされているし、出演予定だったイベントもかなりキャンセルになった。

ツアーができない分、インターネットで発信し、物販を購入していただくことしか音楽的な収入はない。

そして、飲食

都内飲食店舗は20時完全閉店、アルコール類の提供は19時にストップ。

HER NAME IN BLOODも、CRAFTROCK BREWPUB & LIVEも戦っています。

音楽も飲食もエンターテイメント。

エンターテイメントは不必要?

そんな世界をだれが望んだだろうか?

この見えない敵が去ったあと、

あの時期、音楽と飲食が頑張ってくれたから乗り切れたんだよね

と言ってくれる人がいるように、今は耐え忍び

自分たちが楽しみ、楽しませる方法を考えていくのみ、

としか言いようがないですね!

あとがき

気合が入りすぎたのか、初回がカタい内容になっちゃったので、

次回こそビールにもっとフォーカスした内容でいきます!

何か共感してもらえたり、記憶に残ったらいいねボタンをお願いします!

時間があったら、以下のストアもチェックしてもらえるととても嬉しいです!

HER NAME IN BLOOD 公式通販ストア

CRAFTROCK BREWPUB & LIVE 公式通販ストア






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