インクルーシブ防災訓練「ゆる訓練」
ふくしとぼうさい日記332日目。
日々の活動であったことから、思ったことを綴っています。
今日午前中は、インクルーシブ防災訓練「ゆる訓練」を実施しました。
今年の6月と7月に、運営しているNPO法人すこやかいきいき協議会とNHK厚生文化事業団の共催で、「インクルーシブ防災入門講座」を行いました。
その時の様子は以前のnoteでまとめていますので、よろしければご覧ください。
インクルーシブ防災 はじまりました|服部誠 #note https://note.com/makotohattori/n/n23ba8bbf17de
まざりあう一日|服部誠 #note https://note.com/makotohattori/n/n118f2120c8a6
認知症の方、障がいのある方、様々な方が一緒になって災害から身を守る準備をしていくこと、地域で支え合う体制を作っていくことがインクルーシブ防災です。
第1回の入門講座で、「たくさんの人が気軽に知り合いになることが大切」「障がいがあっても避難の時に役に立てることをやる」、「逃げる際にはたくさんの障害物がありよけながら逃げる訓練をする」、「避難の時に色々な人が助け合って避難ができるようにする」などの意見をいただきました。
それを具体化しようと動き出したのは大学生防災士の栗原ひとみさん、高校生活動者の田島太地くん。
これらの意見を具体化しよう!でも堅苦しくなく楽しい場にするためには?
試行錯誤の結果、ゆるーい防災訓練「ゆる訓練」という発想にたどり着きました。
企画をして、チラシを作って、募集をして、当日を迎えました。
今日、あたたかい晴天の日となり、26名の方が集まりました。
音楽が流れる中、ゆる訓練がスタートします。
まずは最初は出会いのプログラム。
参加者全員でフレンドリーに知り合う時間を設け、知り合った人を紹介することで、全員が知り合いになりました。
次のプログラムは、防災〇×クイズ。
クイズ番組の効果音で、テレビ番組のように〇と×に分かれてのクイズを4問チャレンジ。
混ざり合って、〇と×の場所に移動して、答え合わせで理解して、さらに仲良くなりました。
次のプロブラムは、防災食を知るコーナー。
たくさんの種類のある防災食。約30種類を用意し、皆さんに見てもらいました。
次に行ったのは、障害物避難リレー。
4~5人のチームを6つ作り、6つのチームで障害物を置いている約50mのコースを避難して、タイムを競います。
混ざり合って作るチーム。色々な人が助け合って
視覚障がいのある仲間の荒木さんは、車いすを押す側を初体験。
認知症ご本人の仲間の近藤さんも、車いすを押す側となりサポートします。
いつの間にか、運動会のように、みんなで応援をしたりしていました。
最後に行ったのは、避難訓練。
会場となっている逗子文化プラザは、津波ハザードマップで3メートルの浸水が予想されています。
すみやかにどう助け合って高い場所に行けるか?
ここだけはちょっと真剣になって、隣の市民交流センターの2Fに避難します。
電気が止まっている想定で、エレベーターは使わず、車いすの子どもさんも、皆で協力しあって2Fに避難します。
知り合って仲良くなっていたからこそ、すぐにみんなでサポートに動ける、そのことがよくわかりました。
おまけの時間には、アマチュア無線さんによる無線実験と、ドローンの体験をさせていただきました。
第1回の入門講座で出た、「たくさんの人が気軽に知り合いになることが大切」「障がいがあっても避難の時に役に立てることをやる」、「逃げる際にはたくさんの障害物がありよけながら逃げる訓練をする」、「避難の時に色々な人が助け合って避難ができるようにする」を全て行えた「ゆるい訓練」となりました。
終わった後に、参加者の皆さんと「ゆるゆるチーム」というLINEグループを作りました。
もう皆さんが仲間です。
次の企画も大学生防災士の栗原ひとみさん、高校生活動者の田島太地くんが主軸となり、参加の皆さんも加わって、新しい企画ができると思います。
インクルーシブ防災の具体化が少しずつですが進んでいます。