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ジャグリングと身の回り展2022 | 「つくったもの」と「つくった過程」の発表会
これは『ジャグリングと身の回り展2022』の開催レポートです。
『ジャグリングと身の回り展2022』は6月4日(土)にオンラインで開催されました。「つくったもの」と「つくった過程」の発表会であり、ジャグリングと関わる方を対象とした有料イベントです。
コンセプトは、ジャグリングのまわりで「つくる」可能性を広げる。
「つくる」を広義に捉え、「つくる」を応援します。
運営は一人で全て行いました。
発表
8名に「つくったもの」と「つくった過程」を発表していただきました。
持ち時間は発表5分、質疑応答4分。
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発表資料はWebサイトにまとめられています。
懇親会
発表会の後に懇親会を企画しました。発表会90分に対して、懇親会は4時間。懇親会では発表会で話せなかったことや聞けなかったことを深掘りできました。
このイベントの価値はどこにあるか?
ジャグリング業界にはジャグリングそのものを楽しむ人もいれば、ジャグリングのまわりで楽しむ人もいます。
このイベントはジャグリングと関わりながらジャグリング以外の部分で活躍する方が輝く発表会であり、そこには大きな価値があると考えています。
ジャグリングのまわりにスポットがあたるジャグリングイベントは希少です。
観覧の方には「このようなジャグリングとの関わり方もある」と感じてもらえたのであれば、それはイベントの価値であり、また私は主催として大変嬉しく思います。
ジャグリング以外の部分でも活躍できる、長くジャグリングと関わることができるカルチャーづくりに貢献できるイベントになりました。
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つくった過程
本イベントは「つくったもの」と「つくった過程」の発表会です。
主催である私もそれに倣い、イベントをつくった過程の一部を本記事にて公開します。
失敗を先回りして潰す
イベントをつくる上で失敗の想定は重要。失敗を先回りして潰します。
発表後の質問・コメントがないのは、良質な発表の場を提供できず、失敗が想定されます。
そこで、全ての発表に対して仮説を立て、質問・コメントがない場合に、その場を繋ぐだけでなく、深いところまで踏み込む準備をしました。
本記事では事前に立てた仮説を紹介します。
仮説
①トラヨシ 題目:ジャグリング道具「スプリングポイ」ができるまで
スプリングポイは長期プロジェクト
バネを使おうと思ったのはブルーオーシャンだから
また力学的に挙動が面白いから
②ちゃんりお 題目:ジャグラーの知らない舞台メイクの世界
ジャグリング業界で舞台メイクを専門にする人が少ない
舞台メイク(と隣接する分野)で活躍する人を増やしたい、という思い
③はやし 題目:すこしだけ不思議なジャグリング道具
「仮説の更新」がつくる動機
着眼点は材質(はやしさんは材料系のバックグラウンドがある?)
④じん 題目:「ジャグリングと身の回り展2022」の為の習作(仮題:「まいらい」)
人間性から離れたところから人間性に近いところに回帰する、という発表になりそう(弱い仮説)
じんさんは「人々の認識をアップデートする」活動をされている(作品のキャプションより)。逆に『ジャグリングと身の回り展』の存在が、じんさんの認識をアップデートしている(仮にそうであれば主催の私はとても嬉しい)。
⑤あべし 題目:退職を決意した俺が、気づいたらイベントをつくっていた件 〜公益法人・フリースタイラー・なわとびすととの共演編〜
「生涯なわとび」のような概念がある
発想が私と似ている(ゆっくりと話がしたいので懇親会に参加してもらわねば・・・)
⑥shogun 題目:ジャグリングボードゲーム「このステージには魔物が棲む」制作発表会
ボードゲームが好き、という思いが制作の原動力
ボードゲーム完成後の関わり方を模索している途中
⑦きぞはる 題目:この数字の意味が分からなかった人は見に来てください
500 1000 780 480 960
この数字は何らかの質量を表す
きぞはるさん(きぞは工房)の変化が発表される
⑧いっせい 題目:ジャグリング要素を取り入れたおもちゃ開発
おもちゃとジャグリングの融和についてこれまで考えていて『ジャグリングと身の回り展』が発表の機会となった
今後のおもちゃ開発キャリアの選択肢を増やそうとしている
(仮説ではないが)10年先にどのようなモノづくりをしたいと思っているか、気になる
結果として質問・コメントが続出したので私のコメントは少なかったのですが、事前に仮説を立てたおかげで、発表をより一層楽しむことができました。
このイベントを通じてつくった仕組み
このイベントを通じて「ジャグリング道具を寄付する仕組み」をつくりました。
少額ではありますが、このイベントの利益全額をジャグリング道具の寄付に当てます。快諾いただける児童福祉施設に、ジャグリング道具を寄付します。
この仕組みのねらいは二つ。
一つ目はジャグリングの普及、二つ目は参加者にとっての動機付け。
入学と卒業で子どもが入れ替わるため、児童福祉施設への道具の寄贈はジャグリングの認知と理解の観点で効率が良いと考えています。
ジャグリング道具を必要としてくれる場合が多いのでWin-Winをつくりやすいです。
そして、このイベントに参加することで間接的にジャグリングの普及に貢献できます。「ジャグリングの普及に貢献したいけど、個人では難しい」という人にとって、イベントの参加が手軽な普及活動になります。
「ジャグリングの普及につながるなら参加してみよう」などのイベント参加への動機付け(主催にとってのメリット)が生まれます。
まだまだ小規模ですが、他のイベントにも転用し、徐々に仕組みを広げていきます。
このイベントへの思いと今後
つくるのが好きな人には衝動があります。
つくりたいからつくる、という衝動です。
『ジャグリングと身の回り展』は私の衝動によってつくられました。
決してマジョリティのためのイベントではありませんが、このような衝動を大切にしていきたいです。
今後はジャグリングと関わる裾野を広げていきたいと考えています。
ジャグリング以外の部分でも活動ができるハードルを下げると同時に、深く活動に没頭できるようなカルチャーづくりに貢献できる、そんなイベントをつくっていきたいです。
最後になりましたが、『ジャグリングと身の回り展2022』に関わっていただいた全ての皆様に感謝申し上げます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
素敵なジャグリングライフをお過ごしください。それでは。
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