お客さん0からの税理士独立を成功させる方法
皆様こんにちは。
今回は、お客さん0から税理士として独立する方向けの記事です。
特にお客さんを増やしていくのではなく、一人で税理士業を営んでいくという方向けの記事です。
私自身、お客さん0から税理士業をスタートしていますが、今現在、食うには困らない所得を確保しています。(敢えて、所得としています。)
この記事が、これからお客様0で税理士業をスタートする方のお役に立てれば幸いです。
1 独立にあたり準備した方が良いこと
⑴ 2年間分の生活資金+費用を貯めてから独立すること
自分の生活費+2年間の運転資金を用意してから独立をしましょう。
この貯金の意味するところは、「2年間売上0でも生きていける」ということです。
私自身、2年間分の生活費+運転資金を用意して独立しました。
お客さんが0からスタートすることが分かっていましたし、税理士試験に集中していた為、交友関係もあまりなく、税理士として生きていけるか分からなかったからです。
結果的に、貯金した生活費+2年間分の運転資金は手つかずで残っています。
ではなぜ、2年分の資金を用意して独立するのか?
それは、お金が無いと、変な仕事に手を出してしまうからです。
独立すると想像以上に変な仕事が舞い込んできます。
そして、相手は、独立した貴方の足元を見て、お客さんが欲しいなら言う事を聞けと高圧的に接してきます。
この時に、お金が無いと、ついつい仕事をとってしまうのです。
お金に余裕があれば、はっきりと自信をもって断れます。
良い仕事だけをあなたが選んでとることができます。
せっかく独立したのに、意に沿わない仕事をしていたら、勤めているときと同じです。
貯金の残高は、自信の残高です。
2年分の資金を用意して独立しましょう。
そして、例えば、2年分の資金を失ってしまったら、撤退しようというデットラインの設定も重要です。
私自身、2年分の資金を用意して、とりあえず2年間頑張ってみよう、そしてもし、資金を全て溶かしてしまったら、私は独立に向いていないので、雇われに戻ろう。そう決めていました。
⑵ 他には何もありません。1秒でも早く独立するだけです。
上記以外、何か準備することはあるか?
ありません。
さっさと独立しましょう。
私自身、実は、あれやこれやと準備しました。
全て無駄だったとは言いません。
しかし、独立すると、予定外の事がほとんどです。
走りながら、事務所を作っていきます。
独立する前に、あれやこれやと頭を悩ませるより、1秒でも早く独立しましょう。
失敗しても大丈夫です。
その為の2年間分の余裕資金です。
2 独立してからやって良かったこと
⑴ デジタル化
まず、固定のFAXを止めネットのFAXを契約しました。
年間1万プラス、送信した分です。
受信したFAXは紙として出力されるのではなく、PDFでネット上に保存されるのでとても便利です。
そして、請求書はmisocaでメール送信し、税金の納付は、ダイレクト納付とペイジーを駆使して、納付書を手渡しするようなことは極力避けています。
(お客様の関係上、どうしても0にはできませんが)
上記により、お客さんに何か郵送物を送ったり、FAXをするというようなことが年間を通じてほぼ0となりました。
やり取りは、mail若しくはLINEで行っています。
私のお客様は規模が小さいので、チャットワークやスラックなどのツールは必要無いと言ったところです。
後は、当たり前かもしれませんが、銀行のデーターを仕訳に取り込む機能を使用し、データーのやり取りは、mail若しくはクラウドサービスで行っています。
上記を全部やることにより、従来の業務よりかなり能率化されたと感じます。
本来であれば、パートさんを一人雇いたいぐらいの規模に成長していますが、人を雇わずにやってこれているのもデジタル化のお陰だと思っています。
⑵ 各種税務支援など
租税教育、記帳指導、税務相談員など私は全て手を挙げてやっております。
その他、行政書士やCFPの資格もありますので、そちらの方面からもお誘いがあればできるだけ仕事を受けています。
このような仕事は極力やった方が良いかと思います。
経験値が上がっていくからです。
特に、お客さん0からのスタートだと、当初お客さんがありません。
そして、脳は使っていない機能はあっという間に衰えていきます。
例えばコールセンター業務ですと、次から次へと質問が来ますので、税務の武者修行にはピッタリです。
現場の感覚を忘れない為にも、各種税務支援は積極的に受けるべきだと思います。
また、活動をしていると、元気が出てきます。
感謝もされますし、それが、パワーになります。
又、租税教育で、学校で授業をさせて頂く事で、たくさんの新たな発見があります。
さらに、中学生や高校生に分かり易く授業をしないといけないのでプレゼンテーション能力が身につきます。
つまらないと、学生は、寝ます!
こんなことから、税務支援に積極的に参加することをお勧めしています。
⑶ 嫌いな事、いやだなぁと思う事を徹底的に断つこと
独立後、嫌だなぁ・合わないなぁ・つまらないなぁと思う事を徹底的に断ってきました。
税理士紹介会社とは一切付き合いませんし、様々な団体から離れました。
保険を販売し、事務所の収益とすることもしません。
営業電話は受けてから3秒で、迷惑設定をして次から音が鳴らないようにします。
※これは非常に有効です。コツコツと迷惑設定をすることで、営業電話がほとんどなくなります。
異業種交流会など交流会に行くこともなくなりました。
納税意識の無いお客さんと付き合う事も永遠にありません。
マウントをとってくるお客さんもいません。
せっかく独立をしたのだから、嫌な事は辞めましょう。
自分が嫌な事って、ものすごく能率が悪いんですよね。
なぜって、悩むから。
悩むっていうのが一番時間を食うんですよね。
場合によっては、ストレス発散の為のお金や時間も使いますし、健康も損ないます。
嫌なことを断っても、怒られる上司はあなたにはいません。
自分が嫌だなぁと思う事を徹底的に断ってみて下さい。
すると、不思議と事務所経営がうまく行くようになります。
ホントですよ!
それは当然です。
楽しいから仕事をしていても疲れないし、それは、お客さんにも伝わるから。
良い循環が生まれます!
3 終わりに
今回の記事はいかがだったでしょうか。
少々、極端だったかもしれません。
ただ、皆さん、お客さん0から税理士として独立してもそんなに心配しないでください。
長野県の安曇野という地方で、私のような者がお客さん0からスタートしても十分に営業をしています。
※ただし、やる気と気合は必要!
もし、ダメだったら、止めればいいんですよ。
最終的に幸せになれば良いんですから。
↓ 寺坂誠税理士事務所HP