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共通認識って言うか、そこ?みたいな(TBC41)

長年動画編集の仕事をしておりまして、会社や系列やセクションも様々に渡り歩いて来ておりまして「自分が常識」とまでは申しませんが「この仕事をしている人なら通じるよね?」みたいなものを「いろはの『イ』」って言います。それはこの業界に関わらずですが。
編集の基本に「インサート」ってのがあります。
例えば
1、長いインタビューなんかの時にその話を補うために説明の映像を入れる。
2、話がダラダラ長い時に中をカットして短くしたりしますが、カットが変わるとカクカクして見苦しいし意図的に編集したみたいな印象を避ける為に別なカットを差し込む
3、長い物語の途中で思い出を振り返る映像を入れる
などなどです。
で、インサートの「いろはの『い』」は話をわかりやすくするために入れるのだ。ということなんですが、どうもそこんところがわからないヒトが多くなってきて困っています。

#なんのはなしですか

私が働いている放送局は老舗で、開局間もない頃から正月に地元の国会議員を招いて今年の課題やら抱負やらを聞くというインタビューを放送してきました。
先週末も昨日も、その担当に割り振られて記者と一緒に編集したのですが、昨日の記者は紙媒体で育った人で記者としてはベテランながらテレビの手法に慣れていない。
一方で指導する立場にあるデスクや上司は自分のセンスを信じて「あぁだこうだ」言うけれども筋が通らないし的外れだったりする。
記者は「インサートいれなきゃいけないんだけど何がいいですかね?」なんて編集マンに訊いてくる。いや、そうじゃなくてね。
長いインタビューの中からあなたが選んだ部分なんだからそれに必要だと思うのを入れれば良いのですよ。要らないと思えば入れる必要はないでしょ。
いや、でもデスクが入れろって言ってるし「食」とか言ってるから給食ですかね?
入れてみたら、案の定合わない。おまけに上司が「あぁ◯◯市長が映り込んでる。今年選挙だからカット」いやそういう問題ですか?
国際的な食糧危機の話だからWFPの食糧配布でも探してみる?
無かった・・・
稲作にしますか。それとおにぎり作って食べる授業とか。
なんとか様になって放送できました。

いつきさんありがとう。#賑やかし帯

いや、いいのか?
そもそもインサートって入れる事が目的じゃないでしょ?
形を整える事は、もちろん大切だけど「何を伝えたいか?」が大切で、そのためのインタビューであって・・・
な〜んかね、ボタンのかけ違いを感じるこの頃なんです。
って書いてから気付いた!
この違和感は中途入社した時からそうだった!
事ある毎に感じてきた違和感。似て非なる物を作ってる感。
放送されてしまえば同じ物だけれど、目的や過程がまるで学校の実習みたいな「作る事やその過程が目的」みたいな・・・
もう、説明が難しいから陰謀論でも展開しますか?そしたら全部そこに収まるだろうから。



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