財務諸表全体レベルの重要な虚偽表示のリスク
・継続企業の前提に重要な疑義が生じるリスク
・強い権限を有するオーナー社長が内部統制を無視
・経理部門の脆弱性により財務諸表全般に虚偽表示が生じる
・人件費圧縮による従業員の士気低下と内部統制の逸脱
■監査基準の改訂2005
財務諸表における重要な虚偽の表示は、経営者の関与等から生ずる可能性が相対的に高くなってきている。
監査人は自らの関心を、財務諸表項目に狭めてしまう傾向や、財務諸表に重要な虚偽の表示をもたらす要因の検討が不十分になる傾向がある。
広く財務諸表全体における重要な虚偽の表示を看過しないための対応が必要と考えられた。
そこで、財務諸表における「重要な虚偽表示のリスク」を「財務諸表全体」及び「財務諸表項目」の二つのレベルで評価することとした。