ウクライナと嘘とインフレ
ウクライナ危機で各国首脳の発言やらなにやらに対しての日本人の反応が面白いと思う。なんでもまともに聞いてしまっているのだ。
基本的に多くの国の人々は、日本人と比べると、首脳だろうが一般人だろうがめちゃ嘘つきだ。しかも、本人は嘘をついているという自覚はまったくない。彼らは事実とは異なっていても、想像上の事実を前提に話をする。それが普通であり日常的なことだ。
それこそがほとんどの日本人との違いだ。日本人にとっては明白な嘘なのだが、彼ら自身は嘘をついている側も、それを聞いている側も嘘とは思っていない。ようするに互いの主張だよねと思っている。事実を争うのではなく、主張を争うのだ。それは一つの事実を共通認識するための宗教的・思想的基盤が同じではないからだ。
日本人は清い、優れている!とは言っていない。世界をちゃんと見たこともない、日本語しか話せない大多数の日本人が井の中の蛙であり阿呆なのだと思う。外資系に20年も勤めたらわかる。
ともあれ、ロシア側であれ、西側であれ、全部疑ったほうがいいのだが、西側の嘘のほうが巧妙であることは疑いようがない。洗練されているのだ。いま西側はウクライナ危機を口実に、ロシアを経済的に完膚なきまでに叩きのめそうと思っているはずだ。面倒なヤツは消えてしまえというわけだ。ロシアさえいなくなればNATOの軍事費を落とせるのだ。ロシア経済のGDPランキングがこれでメキシコ程度からエジプト程度まで落ちてしまえば仕上がりである。あとは適当に核兵器や資源などを処理できるはずだ。
とはいえ専制国家の運命はそれでいいと思う。ロシア国民は結果的にいまよりはもっとまともな生活ができるだろう。メキシコ並のGDPなのに軍事費を使いすぎているからだ。
しかし、その間の対価として世界は間違いなくインフレに覆われる。1970年代後半からの対前年比20%というインフレが日本にも襲いかかって来る可能性が高いと思う。前にも言ったがボクはとりあえず金地金(もちろんファンドだ。実物ではない)を1月に買った。インフレ下では消費を極力抑えて、貨幣ではないものと持ってじっとしていることだ。インフレは長くても5年で終わるからだ。ちなみに今回は不動産資産インフレは起こらないだろう。