実家の片づけシリーズ~20代の頃履いてたデニム
先日、実家から引っ越しの手伝いで呼び出された時の話。
「アンタが置きっ放しにしていた荷物、袋にまとめておいたから」
姉に言われた通り、部屋の隅っこには大きめの袋があった。中には大昔の服と下着類。帰省したときに部屋着として着るため、いくらか残しておいたものだ。
記憶の彼方から時空を超えてやってきた、酸化した脂の臭いを放つパジャマや下着と共に、大昔に買ったデニムが出て来た。
確かこれは、まだ20代の頃に買ったものだ。しかし、あまり傷んではいない。
とりあえず、履いてみる。
イケる! まだ履ける! 20代の頃は、ウエストもヒップも今よりぶかぶかで、ズドンとしたシルエットで履いていたのが、今ではウエストがキチキチ。とはいえ、今でもウエストのボタンを留められる。
偉いぞ、自分! 久々に自分を褒め讃えたくなった。
いそいそと洗面所の鏡の前へ移動し、シルエットをチェックする。昔と変わらず全体的にズドンとしたストレートのシルエットで、最近のタイトなシルエットとは全然違う。何よりも、イマドキのものよりも、股上が深い。
しかし、これが非常に具合がいいのだ。深い股上が、下っ腹と脇腹の浮き輪(脂肪)をすっぽり包み込んでくれるので、はみ出た肉がベルトの上に乗っかることがない。
「デニムを履くと、ハミ肉が気になる」という方は、ぜひ、90年代くらいの古いデニムを探してみてほしい。
深い股上が、あなたの肉と「若い頃とは体型が変わっちゃったなぁ」と言うストレスを、まとめてスポンと包み込んでくれるかもしれない。
(終わり)
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