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非日常の恐ろしい魔力

コロナも落ち着いてきたので、以前から計画を立てていた家族旅行にようやく行ってきた。

久々に温泉や岩盤浴でのんびり過ごし、普段食べられないような懐石料理みたいな物をゆっくり味わいながら食べる。旅館の部屋の畳の匂いも大好きだ。

非日常ってどうしてこんなにも楽しいのだろう。

楽しい分、終わった後の虚無感や寂しさが半端無い。
先程家に着いて、見慣れた景色を見た瞬間の「ああ、終わったんだな」と感じると同時に、現実に戻ってきた事を突き付けられているような気がする。

旅行に限らず、好きな人と過ごした後にも同じ事が起きる。特に泊まりで会ってきた後なんて最悪だ。
楽しい気持ちがかき消されるほど、家に着いた瞬間のテンションの落差に愕然とする。現実が途端に自分に物凄い勢いで襲い掛かってくる。魔物だ。強敵すぎる。

今はまだ仕事も休んでいるため、週5で仕事をしていた当時よりも『翌日の一日中仕事!』が無いため、まだ少し気持ち的にも楽な気がするが、そうでもないらしい。

今も「昨日の今頃はご飯を食べていた」だとか「家族とこんな話をした」だとか、部屋の毛布が柔らかくて暖かくてすごく気持ち良かった事を思い出して、今も泣きそうである。と言うか泣いてる。

感情の揺れ幅があるのは生きている証拠ではあるが、どうも終わった後の虚しさと寂しさにはいつまで経っても慣れない。

こういう時、1人で猛烈にいたくない。
いつも苦手な喧騒や人混みにこういう時紛れたくなるのは、自分の寂しい気持ちを周りの雑音でかき消してくれるような感じがするからだろうか。

あぁ〜助けてくれ〜〜〜。
谷川俊太郎の合唱曲である、「春に」のフレーズ“この気もちはなんだろう”を思いっきり叫びたい気分である。

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