見出し画像

『組織の課題1』続:組織のエンゲージメントとは

先日、若干、思いつきっぽく始めた、企業内診断士の問題意識に上ったことを書く「企業内診断士が思う、組織の課題」シリーズ。前回は、「エンゲージメント」をテーマに、日本人の会社に対する「エンゲージメントの低さ」を取り上げました。

こんな感じでまとめました。

今回は、続編ということで、「エンゲージメントを高めるためにできることは何か?」を考えてみました。そして、これについては、いろんな企業が、自社のアンケート結果や取組結果から、対応方法を上げています。

■HR大学(HRBrain社)

  1. ビジョンの共有

  2. 組織習慣の見直し

  3. 社内コミュニケーションの活発化

  4. リーダーシップ

  5. チームワーク

  6. ライフワークバランス

  7. 社員の成長機会

  8. 公平感や納得感のある人事評価制度

■ツギノジダイ(朝日新聞社様)

  1. 企業のビジョンを共有する

  2. 職場環境を従業員一人ひとりに合わせる

  3. 従業員の職務への満足度を高める

  4. 従業員の自己成長を支援する

  5. 従業員の成果を承認する

  6. 社内のコミュニケーションを改善する

  7. 従業員の心と体の健康を支援する

■HRコラム(Unipos社)

  1. 会社のビジョン、ミッションを従業員と共有する

  2. 社内コミュニケーションを活性化させる

  3. 従業員の成長をサポートする環境を作る

  4. ワークライフバランスやストレスケアを推奨する

  5. PDCAを回して職場の人事課題を解決していく

今回は、特に、一つ一つを取り上げて、その是非を問うようなことはしません。というか、ある意味にどれも正解なんだと思います。どの会社さんも、自社のツール等を使って取得したデータに基づいて分析を行っているわけなので。

そして、これらを見てみると、エンゲージメントを上げるための具体的な方法に、共通していることがいくつかあるように感じます。

一つは、組織の理念や戦略を明確にして、組織の構成員で共有し、その方向にむけて組織を変えて行くということです。HR大学さんの例でいうと、「1.ビジョンの共有」、「2.組織習慣の見直し」あたりが該当しますかね。

前回の記事で、エンゲージメンの定義を、以下の通りと紹介させてもらいました。

従業員の一人一人が企業の掲げる戦略・目標を適切に理解し、自発的に自分の力を発揮する「貢献意欲」

ウィルス・タワーズワトソン社

自分がどんな目標を持った組織に属しているのかを理解しなければ、貢献する意欲もわかないですよね。

もう一つは個人の働く意味、もっというなら人生観・仕事観みたいなものを明確にして、組織での活動を通して、どう具体化するのか?ということです。HR大学だと、「6.ライフワークバランス」、「7.社員の成長機会」、「8.公平感や納得感のある人事評価制度」が該当するでしょうか?貢献する意欲を高めるためには、自分の目的に合致した働き方ができないといけない、そのためには、そもそも自分がどういう仕事観を大切にして働くのかが明確でなければ、ならないということですね。

前回の記事で書かせて頂いた通り、エンゲージメントとは、「組織からの何らかの働きかけに対して、個人が組織に対するアクションを起こすという意味で、双方向的なニュアンスが強い」わけですから、エンゲージメントを高めるためには、「組織」そして、「自分」がそれぞれ何をするべきなのか、二点を明確にすることが必要だということかと考えます。

最後に宣伝をひとつさせてください。
中小企業診断士の皆様に、「エンゲージメントを高めるために必要なこと」を話をさせて頂く理論政策更新研修を、開催させてもらいます。

具体的な方法論を、皆さんと一緒に考える機会とさせていただきたく、興味があれば参加してみてください。

よろしくお願いいたします。

いいなと思ったら応援しよう!

井上 誠
ITベンダに勤務する、中小企業診断士です。得意のITを活かしつつ、常に楽しく前向きに、中小企業の方々と一緒にいろいろ考えていきたいと思っています。