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『複業を語る』その5:みんなどんだけ稼いでいるの?

さて、企業内診断士の副業・複業の実態について語る、シリーズ『複業を語る』。今日も副業・複業の実態を赤裸々に語っていきたいと思います。今回は、みんな「副業・複業でどれくらい稼いでいるのだろう」というお話です。

先日、facebookを通じて、私の知人で副業・複業をやっている診断士にアンケートの回答のお願いをし、62名からの回答を頂きました。

まずは、ご協力を頂いた皆様、また、本サイトをTwitter等で拡散頂いた方、ありがとうございました。改めてお礼を申し上げます。そして、アンケートはこんな形式で取らせて頂きました(回答は、既に締め切らせています)

質問したのは、以下の3点です。
1)年齢、診断士歴
2)副業で得る見込みである『売上』の金額。
3)副業で得る見込みである『売上』の中で、一番金額が多い業務。

一応、公開アンケートという形を取ってますが、井上誠という特定診断士の近くにいらっしゃる方々が回答されているわけですから、何らかの偏りはあると思います。あくまでも、一つの目安・・・ですねと考えて頂ければと思います。

では、早速、結果の報告です。

1)いくら稼いでいるのか

質問:あなたが、2021年に副業で得る見込みである『売上』の金額を教えてください。

この回答は、二極化してますね。よく、診断士の間では、「副業・複業で一年間で一本(100万円)が目安だよね~」という話を聞きます(根拠はありません・・ww)。それ以上稼いでいる方が、1/3程度いらっしゃるというのはちょっと意外でした。自分が診断士になりたての頃は、そんなに多かった・・・・かな?という印象ですね。

一方で、1/3程度の方は、確定申告の目安と言われる20万円に届いていません。

もちろん、稼いだから偉いとか、稼いでないから駄目とか、そんな話ではございません。そもそも、稼ぐことを目的としていない診断士もたくさんいると思います。また、公務員なので「お金をもらうことはできません」という方も、自分はたくさん存じてます。

ただ、これまで、いろんな方の話を聞いてきたのと、ちょっとイメージがずれている感じがします。「みんなしっかり稼いでいるのね・・」、というのが実感です。

2)何で稼いでいるのか

質問:あなたが、2021年に副業で得る見込みである『売上』の中で、
一番金額が多いものを一つだけ回答してください。

補助金関係が多くを占めています。1/4の人が「補助金・助成金等の取得支援」で一番稼いでいる一方、それ以上の方々が、「補助金審査・事務局担当」で稼いでいます。

補助金の申請支援は、一件当たりの稼働が相当にかかるため、稼働時間に制限のある企業内診断士では、なかなか取り組みのが難しいと聞いたことがあります。独立診断士までは時間がとれない企業内診断士が、補助金の事業計画書の審査等で収入を得ているという構図が、何となく目に浮かびます。

ここ数年で、国の補助金にかける予算が大幅に増えたこともあって、補助金に携わる診断士は、ぐっと増えました。診断士界隈では、「補助金バブル」という単語もささやかれています。副業・複業に携わる診断士にも、「補助金審査・事務局バブル」が訪れていると言ってもいいかもしれません。

3)どんな仕事でどのくらい稼いでいるのか

それぞれの業務で、みんなどの程度稼いでいるのかなあ、というのが気になって、2021年の売上金額と、一番多く稼いでいる業務とを掛け合わせてみました。

ちょっと見にくくて申し訳ないですが、補助金審査・事務局の担当をしている方で100万以上稼いでいる方が多くいる一方、補助金・助成金の支援をして100万以上稼いでいる方は、思ったより多くない印象ですね。

もちろん、回答頂いた業務は、あくまでも「一番売上を上げている項目」ですから、すべてではございません。が、大まかな傾向は、何となくわかるのかなとも思います。

そして、補助金審査業務ですと、件数見合いで収入が決まりますから、ある程度の金額を稼ぐのにはいいのかもしれません。

4)どんな人が稼いでいるのか

じゃあ、どんな人が稼いでいるのかな、と考えて、診断士歴、年齢と売上金額を掛け合わせてみました。

■診断士歴別売上

■年齢別売上

が、診断士歴と売上金額、年齢と売上金額の間の相関関係は、少なくともこの調査からは読み取れませんませんでした。稼ぐ・稼がないは、診断士歴、年齢には関係ないということなの・・・・・ですかね。

では、何が「稼げる副業・複業診断士」と「稼げない副業診断士」を分けた要素はなんだったのでしょう?

ここの分析には、もうちょっと詳細な調査結果が必要ですね・・・。なので、別の調査をやって詳細な分析を、そのうちやってみようかと思います。

ITベンダに勤務する、中小企業診断士です。得意のITを活かしつつ、常に楽しく前向きに、中小企業の方々と一緒にいろいろ考えていきたいと思っています。