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さよなら HUAWEI
ガラケー
自分はガラケー時代、携帯電話のソフト開発をしていました。なので、普通の人よりは「ちょっとだけ」携帯に詳しいです。しかし、別にいつも高級機が出たら買う様なことはなく、いつもコスパを意識してます。
iphone時代
自分は mac とあまり考えが合わず、ずっと Windows パソコンを使っていましたが、スマホについては初期の Android の出来の悪さを知っていたので、3GS, 4S, 6S と、iphone を使ってきました。しかし、やはり iOS の考えが面倒になり、その後 Android に転向しました。ちょうど HUAWEI が出てきて、抜群の品質を示しており、自分も中華スマホに興味があったのです。
P10 lite
最初に買ったのは P10 lilte 。確かヤフオクで1万円前後。いわゆる普及機ですが、とても綺麗な仕上げとハードとしての良さに驚きました。さすが、10億人が使う市場で切磋琢磨してきただけの事はあります。中国の人も、ちゃんと良いものを見分ける目を、持っているんだなあと。また、Qualcomm を使わず、Kirin という独自CPUを使っているのも、気に入りました。携帯の生産計画は部品に左右されることが多く、特にスマホの場合は主要部品である CPU とカメラを抑えられると、儲かる時に出せないという悲しいことがおきます。ちゃんと自社で CPU を作る HUAWEI の考え方は、とてもクレバーに思えました。2017年末に、 こんな報道 もありました。
P20 lite
次に買ったのは、P20 lite。今度もヤフオク。1万前後に値段がなったから買う、という自主ルールが出来始めていました。全てが正常進化。良い所は磨かれ、悪い点は改善。P20 などの高級機を作っている人も楽しそうですが、こういう P20 lite の様なコスト制約が厳しい中、知恵とバランスで勝負する製品開発は、とても重要に思います。
ハードも良いのですが、自分が思ったのはソフトの出来の良さ。根幹の Android のチューニングを含め、HUAWEIが作る専用のメニューや UI 、指紋認証の速度、カメラアプリの作りなど、ソフト開発もなかなかのもの。あれだけ儲かっていて、ソフト開発者も集めていそうな apple が、今ひとつソフトの開発に精彩を欠く中、HUAWEIは良い。
実際、日本で2019年に非常に たくさん売れた のが、この機種です。中華への不安も減って、出来の良さをちゃんと評価視されたという訳です。この頃から、Xiaomi や OPPO など、安いだけではない「良い製品」を投入してくるメーカーも増えてきました。
HUAWEI叩き
しかし、そんな中華スマホの春も、アメリカに叩かれる日が来ます。2019年から始まったHUAWEI叩きで、最初は穏便に行きたがっていた Google も HUAWEI の機種に協力できなくなり、Android サポート停止の憂き目に。2020年夏には更に 大変なこと に。スマホどころか、政府調達から一切締め出され、更に自由主義国?への横槍を実施。
その結果、P30 lite はギリギリOKですが、その後の HUAWEI スマホは Google アプリが使えないという致命的な制限を持つことになりました。
P30 lite
そして、2021年春。手元に P30 lite が来ました。もちろん、ヤフオクで1万円以下での落札です。HUAWEI 最後の Google が使える Android 機です。今回も完璧な進化なのに。自分は次に、何を買えば良いのかなあ。
HUAWEI は2020年に Android を置き換えるべく、新 OS を作ると宣言。当初は IoT 製品向けと言っていましたが、先日開発キット(SDK)が公開されました。中身は、Android をベースにしたもので、Android を置き換える様なポテンシャルではなく、多くのソフト開発者は落胆しました。また、HUAWEI は P や Mate と言った「スマホブランド」を売ろうとしている様だし、別会社で Honor というサブブランドを開発/販売するという 発表 もした。アメリカ大統領も変わり、HUAWEI いじめも終わる可能性はあるが、どうなることやら。
一つの時代の終わり
製品を作った人たちは、恐らく何も悪いことはしていない。数多くの人に、少しでもいい製品を提供したい、という純粋な話だったはず。製品が駄目だから売れないのは仕方ないとしても、こんな終わり方ではみんなさぞかし悔しいだろう。みんな新会社で、Honor ブランドで頑張るなら、自分も今度は新品を買ってもいいかな、と思ったり。P30 lite の出来の良さを改めて噛み締めつつ、思う今日この頃です。