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【ヒトコト読書】普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門/山崎俊輔

【ヒトコト読書】はワンフレーズだけでもアウトプットすることをテーマに色んな一冊を紹介する記事です。

↓今回はこちらの本を紹介します。


①この本を読んだ理由。


地道な資産運用を進める中、定期的に書籍や動画で情報収集を行いモチベーションを維持しています。


FIREはアメリカ発のムーブメントですが「日本の社会制度(年金や社会保障)を考慮しされたFIREの目指し方」が記載されている貴重な本だと思い、手に取りました。


②「60歳引退」でもいいんじゃない?プチFIREから目指そう。


人生100年時代
と言われて久しく、ほとんどの企業で65歳まで働けるようになっている現在。


今後は更に定年の年齢が上がり70歳、75歳まで働ける社会になっていくかもしれません。


「60歳で確実に仕事を引退する」


これをプチFIREと名付け、誰でも現実的に目指せるラインとして紹介されています。


この本一冊を通した特徴として「現実的に考えられている」ことが挙げられます。

  • 退職金や年金の必要性についてしっかり考えておくこと

  • 4%ルールに関してインフレも考慮しなければならないこと

  • 資産の取り崩しも検討すること


これらを考慮した上で、誰でも到達可能な1つのラインが「60歳で引退するプチFIRE」です。


50代でのFIREを目指しながら、プチFIREに落ち着く。ギャンブルに走らずリスクの小さい運用を続ければ、現実的に目指すことが可能。


人生100年時代、60歳での引退ができれば、まだまだ時間と体力は残されていますね。


③最優先事項は「稼ぐ力」の向上。


安全性の高い運用を続けて資産を築いていくためにはやはり、運用資金の大きさが最重要になります。


投資の知識や運用テクニックを磨く前にまずは「稼ぐ力」を強化することがFIREへの近道です。


サラリーマンであれば「今より高い年収をもらえる場所はないのか?」と転職活動を行なってみること。


まずはアプリをインストールして求人を検索してみるだけでもOK。「自分がどれぐらい稼げる人間なのか」を知ることが大切です。


結婚しているならば、できれば夫婦2人で正社員として働き続けることが理想的です。年収1000万円という高い壁にも、2人合わせてならば到達の兆しが見えてきます。


仮に、家庭の忙しさが理由で女性が働けないのならば、それは男性側に問題があります。


「FIREを目指す」という目標があるならば、家庭一丸で「稼ぐ」ことは意識しなければなりません。


このあたりも現実的に、時に厳しく思えることも言ってくれる本は珍しいですね。


④NISAとiDeCoをフル活用。


税制優遇の制度はフル活用することが大前提です。


「投資を始めたいが何から始めたら良いかわからない」
という方はとにかく、NISAiDeCoをスタートさせましょう。


できる限り早い段階でNISAとiDeCoを始め、制度の限度額MAXまで運用するだけでもプチFIREは十分に目指せます。


運用はやはりインデックス投資がベスト。銘柄選択やメンテナンスにかかる時間と労力をカットし「稼ぐ力を付ける時間」に充てましょう。


投資に慣れてくると個別株や不動産への投資にも興味が湧いてくるもの。


楽しむ分には全く問題ありませんが、ポートフォリオへの組入比率は自分のリスク許容度を把握し、しっかりと考えて進めなければいけません。


⑤年金は破綻しない。ほとんどの民間保険は不要。


メディアで報道が加熱することもありますが、少なくとも私たちが生きている間に年金が破綻することはありません。


生涯もらえる収入として、年金は最強のシステムです。


国民年金は全ての人が加入を義務付けられている制度ですし、会社員であれば厚生年金にも加入しているはずです。費用は半額が会社負担です。


会社員として働き続け、厚生年金への加入期間が長いと将来貰える年金も増えます。さらに、退職金制度は長く会社に勤めた人を優遇する制度になっていることがほとんど。


30代、40代での早期リタイアも夢があるかもしれませんが、こういった制度をしっかりと把握しておくことも大切です。


さらに日本には健康保険制度が整っており、私達は手厚く守られています。医療費は基本的に3割しか自己負担がありません。


「もし大きな病気にかかったら…」という不安は誰しも考えますが、そんな際にも「高額療養費制度」が整っています。


大まかに説明すると「1ヶ月の医療費支払いが8万円を超えると、それ以上は支払わなくてOK」という制度です。


さらに、8万円支払った月が4ヶ月以上になると、その後は支払いの上限額が更に引き下げられます。


目安としては大きな病気になっても「年間60万円以上の医療費を支払うことはほとんどない」と考えて問題ありません。多めに見積もっても年間100万円あれば十分


「何かあった時のための民間保険…」が、実はは必要ないのかもしれませんね。日本は手厚く保障されている国です。


月々の保険料を資産運用に回すだけでも、将来の複利を考えると、とても大きな金額になりますね。


⑥ボクの個人的な感想。


日本に住む私たちにとって、ここまで現実的にFIREに言及してくれる本はとても貴重だと感じました。


目標設定からそれに至る方法、マインドセットまで、甘い言葉だけではなく、実際にどうすべきかを書いてくれています。


早期リタイアを目指す前に、通常のリタイアは如何にして成り立っているのか?を考えることは、これまでほとんどFIRE志願者がして来なかったのではないかと思います。


日本における「お金教育」の教科書にもなり得る一冊だと感じました。


お金に関する過去の書籍紹介もぜひご覧ください📚


最後までお読み頂きありがとうございました。次回の記事もぜひご覧ください。

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