セミナー後のアンケートで「普通」と言わせない!参加者全員「満足」を実現した登壇者がやっていること7選
こんにちは、まこりーぬ(@makosaito214)です。
このたび、「資料作成ノウハウ」をドドンと披露しあう企画、アドビ社の「みんなの資料作成」に参加させていただくことになりました。
大変僭越ながら私も参加者の一人として、「セミナー登壇資料を作成するときに大切にしていること」をお話ししようと思います!
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ありがたいことにここ数年、1〜2か月に1回ほど登壇機会をいただくようになりました。自社で主催しているマーケティングセミナーに出演するのはもちろんのこと、社外の勉強会に講師として呼んでいただくこともしばしばあります。
セミナー登壇って、アンケートによってダイレクトに評価が返ってくる点がおもしろいですよね。「普通」「物足りなかった」とご評価いただいた日にはもう、お酒が……いえ、反省が止まりません。
かくいう私も、とある「マーケティング講座」の初回でこのようなアンケート結果だったことがあります。
セミナーに登壇したことがある方々ならきっと共感いただけるのではないかと思うのですが、たとえ1割未満だったとしても、「普通」「物足りなかった」というご評価があるとめっちゃショックですよね……。めっちゃショック。凹みます。
そんな傷心をバネに改善をおこなった結果、3回目以降は安定して以下のようなアンケート結果を得られるようになりました。
ちなみに、before → after で講座の中身はほとんど変えていません。改善したのは、おもに「伝え方」です。
ということで今回私からは、「誰でもすぐに取り入れられる登壇資料の “編集術” 」を紹介します。( 「よい中身の生み出し方」や「パワポ術」ではない点、あらかじめご了承くださいませ。)
既存の登壇資料をブラッシュアップしたいみなさんはもちろんのこと、「これから自分も登壇していきたいけど、資料作成が不安……」というみなさんにとっても、少しでも参考になれば幸いです!
そもそも満足度が下がる原因とは?
いざ本題に入る前に。
あなたが過去に参加したなかで「満足度が低かった」セミナーはどんなものでしたか?
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実は先日、副業先のWACUL社にて同様のアンケートをとったことがあります。
TOP3は「求めていた情報を得られなかった」「知っている情報ばかりだった」「話が単調で眠くなった」。
わかりますねぇ、わかります。きっとみなさんが頭に思い浮かべていたガッカリセミナーもこれらに当てはまるのではないでしょうか。
これら「3大セミナー不満理由」、1つひとつ潰していきましょう!
期待値のギャップを埋めよう
不満の理由堂々の第1位は「求めていた情報を得られなかった」。つまりは「期待値とズレていた」というものです。
期待値のギャップがもっとも生まれやすいのは「告知文」と「当日の中身」ですが……。みなさんいかがでしょう、いくら告知文で期待値を調整したつもりでも、ギャップって残りませんか!?
おそらくですが、告知文はほとんど読まれておらず、タイトル or 登壇者に興味を持って反射的にパッと予約しているケースが多いのではないかと感じています。
そのため「予約時点で参加者全員の期待値を揃えることは難しい」という前提に立ったうえで、どう振る舞うのかが重要だと私は思います。
1.「今日話すこと」「話さないこと」を冒頭で言い切る
おすすめの振る舞いの1つは、「今日話さないこと」を言い切ることです。参加者からすると、以下のような受け取り方の違いが生まれます。
欲しかった情報が飛んでくるかもしれない状態で待たされるのと、「欲しかった情報は飛んでこない」とわかった上でその後の時間を過ごすのとでは、受け取り方が大きく異なりますよね。もっとも満足度が下がるのは明らかに①ではないでしょうか。
たとえば「コンテンツの企画の立て方」をテーマにした場合、「バズる記事の作り方が知りたい」と期待されることが多くあります。そのため、必要に応じて以下のように明言するようにしています。
「正直なところおもしろ記事は属人性が高く、再現性がありません。みなさんの業務に役立つものをお持ち帰りいただくためにも、本日はおもしろ記事以外のコンテンツ企画方法について話します」
というふうに、「今日話さない理由」までしっかり伝えるとより納得度が増します。
2.冒頭で難易度の目線合わせをおこなう
「思ったよりも内容が初心者向けだった」「思ったよりも内容が難しくてついていけなかった」といった感想をアンケートで見かけたことはないでしょうか。これらは「難易度」の期待値がズレているケースです。
この場合、冒頭で難易度の目線合わせをおこなうのがおすすめです。口頭で説明するだけでも十分かと思いますが、私自身はしばしば「用語クイズ」をおこなっています。(後述の「眠気をふっ飛ばす」手法としても役立ちます!)
「もっとレベルが高いノウハウを求めていた方には、追って参考書籍・記事のURL一覧をお送りします」といったフォローの声かけもおこなうと◎です。
既知の情報を回避しよう
続いて、不満の理由第2位の「知っている情報ばかりだった」を回避していきましょう。
みなさんは、「まったく誰も知らない新たなノウハウ」をお持ちですか? ……もちろん持っていれば最高ですが、持っていない方のほうが多いのではないでしょうか。もちろん私もその一人です。でもどうか、諦めないでください!
「知っている情報」の反対は「新しいノウハウ」“だけ” ではありません。「自分で編集した情報」や「自分で生み出したフレーズ」も、十分に新たな気付きをもたらすことができます。
具体的な工夫を2つ紹介します。
3.自分の経験にもとづき情報をカテゴライズする
セミナーに登壇する機会がある方々であれば、きっと過去にさまざまな経験をされてきたはずです。その経験にもとづき、いろんな角度で情報をカテゴライズしてみましょう。
たとえば、私は先日のChatGPTセミナーで以下について話しました。
この情報に対し、私は「この使い方がとくに助かる!」という重み付けをおこないました。
いかがでしょう、1つ前の情報の羅列スライドに比べると、「そんなのもう知ってるよ!」感がだいぶ薄れたのではないでしょうか。
ランキングのほかにも、「成功/失敗の条件を定義する」「構造を整理して図や表にする」といった切り口も取り入れやすいと思います。
4.「キメ台詞」を仕込む
既知の情報を回避するための工夫その2は、キメ台詞を仕込むこと。「心に残る言葉」は、たとえ情報としては新しくなくても、ハッとした気づきをもたらしてくれます。「あぁ、私が感じていたことがキレイに言語化されていた! こういうことが言いたかったんだ!!!」というふうに。
それに「心に残る言葉」を提供することができれば、セミナー終了後のアクションにつながる可能性も高まりますよね。
ということで、ぜひ意図してキメ台詞を盛り込んでみましょう! 「◯◯という言葉が心に残りました」という感想が生まれることをイメージしながら、逆算してスライドを仕込むんです。
たとえば、ChatGPTセミナーにおいて私はこんなキメ台詞を用意していました。ありがたいことに、狙いどおり複数名からこの言葉を引用したご感想をいただいています。やったね!
ちなみに私は以下のような観点でキメ台詞を作っています。
伝えたいことを……
ギュッと短く
ちょっと感情をのせる
既視感ある言葉を使う
あえて意外な言葉を組み合わせる
ぜひ参考にしてみてくださいね。
眠気をふっ飛ばそう
不満の理由第3位は「話が単調で眠くなった」。1対多の講義において最初から最後までしっかり集中して話を聞くことって、なかなか難しいですよね。眠くもなります、人間だもの。
とくにオンラインセミナーの場合は「ながら見が7割」という調査結果も出ています。つまり登壇者としては、いかにこちらに目を向けてもらうかが勝負です。
少しでも参加者の眠気をふっ飛ばせるよう、「学生時代、授業が眠くならなかった人気の先生の話し方」を取り入れてみましょう! ここでは3つの具体例を紹介します。
5.「シンキングタイム」を設ける
先生の言葉にもっとも耳を傾ける瞬間……それはズバリ、当てられて自分が発言しなければならないときではないでしょうか。「聞く」側ではなく「話す」側になると、グッと緊張感が生まれますよね。
残念ながらセミナーにおいて参加者全員に発言してもらうのは難しいものですが、「自分ごと」になる瞬間を作ることはできます。もっとも簡単に取り入れやすいのは、「シンキングタイム」を設けることです。
このとき、チャット機能やアンケート機能を使って実際に参加者に回答してもらい、相互のやりとりを増やすのもおすすめです。参加者の思考がめぐる瞬間をどんどん作りましょう。
6.「ここ試験に出ます」スライドをはさむ
黒板をもっとも注視する瞬間……それはズバリ「ここ試験に出ます」と言われたときではないでしょうか。とてもシンプルな工夫ですが、意外とセミナー中に「ここが重要なポイントです」と明言している登壇者は多くない印象です。
ハッキリと強調すれば、ながら見していた参加者もその瞬間はきっと画面を見てくれるはずです!
7.「ここ、笑ってもいい場所ですよ」を作る
セミナーも結局は人対人のコミュニケーションなので、「参加者をもてなそう」という講師の気持ちが伝わってくると、自然と相手に興味が湧いてきますよね。そのため私は「気持ちはエンターテイナー」くらい割り切って登壇するようにしています。
※ただし中身がペラペラな状態でエンタメに走れば完全にマイナスなので、あくまで加点要素です。
たとえば、あえてツッコミどころがある写真を自己紹介で使ったり……
「マーケティング用語ってほんとアルファベット3文字多いんですよね。あまりに多すぎて山手線ゲームのお題になるレベルです」程度のちょっとした雑談を挟んだりしながら話すようにしています。
盛大にスベってしまったときはどうか私にご連絡ください。励まし合いましょう。
おまけ:早口は本当にマイナスなのか
恥ずかしながら私は「YouTube2倍速の女」と自称するほど、自他ともに認める早口です。
登壇者が早口なんて完全にご法度感がありますが、全国の早口のみなさん、どうか安心してください。「テンポがいい」「眠くならない」と、意外にも好評なんです。
倍速再生が一般化しているこのご時世、もしかすると「ゆっくり」よりは「軽快」くらいがちょうどいいのかもしれませんね。
もちろん参加者を置いてけぼりにしていくようなことがあってはいけないので、私はこまめに「要点まとめスライド」を入れるなどしてフォローしています。
【PR】ここが便利だAdobe Acrobat オンラインツール
たとえどんなに良いセミナーだったとしても……
配信環境が悪く途切れ途切れにしか聞こえない
アンケートに回答したいのにURLが見つからない
登壇資料を社内に共有したいのになかなか送られてこない など
オペレーションがスムーズでないと、満足度がちょっと下がってしまいますよね。
そこでおすすめなのが、「Adobe Acrobat オンラインツール」! これがあれば「セミナーの事後対応」がグッとラクになるんです!!!
【無料】PDFのオンラインツール - アドビ公式 | Adobe Acrobat (日本)
アドビ製なのに、無料で使える(回数制限あり)。しかもブラウザ上で動くんです(涙)。
いままでは登壇用スライドをわざわざ複製して、編集して、PDF化して、配布用資料を作成していました。しかし今後、セミナー受講時の注意点をまとめたスライドを削除したり、講演中に口頭で補足した箇所を注記として書き加えたりは、「Acrobat オンラインツール」を使ってPDFのままさくっと編集しちゃいましょう!
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続いておすすめなのは「PDFのファイルサイズ圧縮」機能。
スライド内に写真をゴリゴリ差し込んでいると、ファイルサイズがえげつない数字となり、スマホで閲覧しようものならめちゃめちゃ表示に時間がかかってしまいます。今後は「Acrobat オンラインツール」を活用して容量を圧縮しておきましょう!
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また、イベントレポート作成時には「PDFをWordに変換」「PDFをJPGに変換」といった機能も役に立ちます。
みなさんもぜひ、「これ使えそう」という機能を探してみてくださいね!
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まとめ
「なにを話すか」はもちろんとっても重要です。しかしながら、「どう話すか」でも満足度は変わります。つまりは、セミナー登壇資料作成も「編集力」が大切ということです。ここ、試験に出ます!
……実はこのnoteも7つのノウハウを踏襲して書いていること、お気づきでしたか? なにか少しでもお持ち帰りいただけるものがあれば幸いです。
以上、まこりーぬがお届けしました!