【オリジナル香水】金熊香水カスタムラボ体験記① 調香体験レビュー編
「金熊香水カスタムラボ」について
Xの投稿でもお知らせしたとおり、この度「金熊香水カスタムラボ」のモニターさせていただくことになりました!
「金熊香水カスタムラボ」とは、日本の香水工房である金熊香水さんの新しいサービスで、Web上で香料を選んで調香し、自分の香りを作れるというもの。香水オタク垂涎のサービスです。
実は私は以前から「オリジナルの香水を作って製品化してみたい」という夢があり、OEMをされている金熊香水さんの存在は知っていました。製品化やブランドの立ち上げとなるとハードルが高くなかなか手を出せていなかったのですが、「カスタムラボ」は自分用の1本だけを作ることができるので試しやすいですね。
サービス詳細は下記をご覧ください。
ではレポートしていきます。
体験レポート
こちらはある程度香水の知識がある前提で書いています。「トップノートって何?」等の疑問がある方はお手数ですが各自用語をお調べください。
以前VTuberの夜見ベルノさんのところでお話させていただいた動画も参考になるかもしれません。
香料を選ぶ
カスタムラボのTOPページにアクセスすると「調香を開始する」というボタンがあるのでそこから始めます。余計なバナーやボタンのないシンプルなページは好感が持てますね。
https://labo.kinkumaperfume.com/
すると「オリジナル香水を調香する」というページになります。
UIは直感的に使えます。説明がなくても、香料を選んで追加していけばよいのだなとすぐわかりました。まだ香料を選ぶ前のこの時点でも、香りのピラミッドとAIの項目があり、あとで自動生成されるだろうことが予想できるのも良いです。
おすすめのレシピもあるようですが、私は思うが侭に作りたい派なので香料の選択に進みます。
次のページでは香料の一覧が出てきました。
香料は大きくベース香料とトッピング香料に分かれており、ベース香料にはTOP/MIDDLE/LASTの種別があります。トッピング香料は時間経過に関係なく料金で区分けされています。ベース香料は既に複数の香料が調香されているもので、トッピング香料は個別の香料のようです。
ここのUIは私には少しわかりづらく、上記の区分や違いがあることに最初気づきませんでした。プルダウン表示ではなく、ベース香料とトッピング香料が分けて表示され、それぞれに簡単な説明があるとより直感的に操作できるかもしれません。
しかし、それぞれの香料に香りを想起させる名前があり、写真とタグが付いているのは初心者にも選びやすくて良いと思います。特にベース香料は内容が(おそらく)非公開なのでイメージのしやすさが重要です。試香ができないWeb上の調香にあたって、なんとなく雰囲気がわかるこれらの材料はとても役に立ちました。
さて、香料の選び方ですが、今回私はテーマを決めていました。
それは「チュベローズとオスマンサス」です。やはり香りは個性と共に季節を楽しみたいもの。9月に花咲くこの二つの香料で秋らしい香水を作りたいと思います。
ということでトッピング香料はチュベローズとオスマンサスで決まりです。妖艶な組み合わせなので、少し軽さを出すためにベルガモットも加えます。
ベース香料はTOPにオレンジグリーン、MIDDLEにエレガントフローラル、LASTにドライウッディとバルサムを選びました。
調香
「追加する」ボタンを押すと、開始時に表示されたページに戻ってきました。
左に一覧表示された香料のパーセンテージを+-で調整していきます。
実は香料の配合には上限があるのですが、越えるとアラートが出るので安心です。
合計が100になるように調香していきます。
すると、なんとリアルタイムで作った香りの説明が表示されます!
しかもイメージのタグは強い印象のものを大きく表示してくれるようです。これはとても便利。今作っている香りが果たして脳内のイメージと合致しているのか、タグで確認しながら進められるのはとてもありがたいですね。
そして、「香りの説明文をAIで生成する」を押すとAIがどんな香水になったかを説明してくれます。
この過程が本当に楽しいです! 配合を変更してはタグと説明文でイメージを確認し、イメージに近づけていく作業は、まるで本当に調香師になったかのような体験です。AIの説明文はイメージしにくい時もありますが、そんな時は配合そのままもう一度ボタンを押すことで再生成できるので、最終的には困りませんでした。
さて、最初に調香した結果は……
思ったよりも爽やかさが強そうなので少し配合を変更し、柑橘系を減らしてみます。
調整を繰り返して最終的にできた香りはこちら。
うん、良さそうです!
ちなみに私は濃厚な香水が大好きなので、失敗覚悟でチュベローズ・オスマンサスともに上限の5%まで配合しました。どちらも強い香料なので、本当はもう少し減らした方が安全だと思います。
香りの保存
調香した香りは保存しておくことができます。
保存する際には公開設定があり、香料と配合の割合をすべて公開するか、香料のみ公開するか、非公開にするかを選べます。今回はせっかくなので全公開することにしました。
香りには名前と説明文、タグやイメージもつけられます。後述しますが、ここでの香りの名前・テーマは他人が見る前提で付けましょう。
注文
注文画面に進むと、パッケージ表示名も設定できました。
黄金を思わせるオスマンサスの香りとくらくらするチュベローズの香りから、「Golden Reverie」と名付けてみました。
注文ボタンを押すと確認画面に進みます。支払いに進むとカードの登録画面が表示されると思いきや、作った香水の商品ページになりました。
これは少しびっくりするのと手順が煩雑になるので、直接注文できるとより嬉しいです。しかし、「製品としての香水ができた!」という喜びはありました。もし仕様上どうしても商品ページに遷移するなら、タイトルが先ほど設定したラベルのものになっているとより良いかもしれません。
ショッピングカートに進み、チェックアウトします。個人情報が含まれるのでそこの画面は省きますが、一般的なECサイトと同様なのでスムーズでした。
香りのシェア
公開の設定にしている場合、作った香りはシェアすることができます。
今回の私の香りはこちらです。注文時のラベルではなくレシピの名前の方が公開されます。現時点ではまだあとから編集はできませんので皆様はどうぞお気をつけて(公式さんより、ゆくゆくは修正できるようになる予定とのことご共有いただいています)。
今回の香りのレシピページはこちら!
評価と改善メモを加えることもできるので、実際に届いた香りをイメージと比較して評価し、次回以降につなげることができます。これもとても便利なシステムですね。
感想
本当に面白いサービスでした!
特に良いのが「ベース香料」という発想。初心者でも扱いやすいですし、今までたくさんの香水を作られてきた金熊香水さんの調香したベースなので安心感もあります。幅が狭まるのはネックかもしれませんが、ベース香料だけで18種類ある上にパーセンテージを自分で設定できるので、そうそう人と被ることもないのではないでしょうか。
また、生成AIによる解説も嬉しいですね。香りのピラミッドやタグ表示とともに、webという香りの影ない環境でいかにイメージを伝えるかをしっかり考えてくださったのだろうなと思います。
始まったばかりのサービスでどんどん意見が欲しいとのことだったので僭越ながら少しマイナスの意見も書かせていただきましたが、全体的にとても使いやすく、今のままでも十二分に楽しめると感じました。
香水の到着が楽しみです。届いたらまた香りをレポートしたいと思います。
この度は貴重な体験をありがとうございました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?