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【短文朗読】深夜二時

☆所要時間:1分
☆人数 :1人用



きみと話す口実でしかない
用件を切り出して

きみの笑顔の
引き金を探りながら
話題を繋ぐ

暗い部屋に浮かぶのは
2人から遠い話ばかり

月が昇る
夜の底に
きみへの想いを
隠しながら

「もう寝なきゃ」
そう言わないでいてくれる
きみの優しさに甘えてしまう

まだ
きみの声を聞いていたくて
切れない電話

まだ
その声が暗くなることが怖くて
言い出せない言葉

また
今夜も伝えられなかった
深夜二時



7月のお題企画
#文披31題  Day26「深夜二時」より

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