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【朗読】泡沫の幸せ【ひとり声劇】

☆所要時間 2~3分
☆人数 :1人用


アナタの夢を見たいと願う夜
目が覚めれば
夢の中のアナタとさよなら

また
朝が来てしまった


恋と呼ぶには
あまりに重苦しく

過(あやま)ちと呼ぶには
あまりに甘美(かんび)で

こんなにも
アナタを求めてしまうワタシは
もう

以前の自分を
思い出すことができない

アナタを知らなかった頃のワタシは
桜の花びらと共に
霞(かすみ)の向こうへと消えてしまった


ワタシにとって
アナタの言葉は
支えであり

アナタの声は
道標(みちしるべ)だった


いつかどこかで
交わることが 赦(ゆる)されるだろうか

浮かんでは消えていく
泡沫(うたかた)の幸せ

胸の痛みが
嘘偽りのない愛しさを知らせてくる


今夜もどうか
夢で会えますように…


END


〜マコのひとりごと〜

「目が覚めれば 夢の中のアナタとさよなら」
というフレーズから書き始めた台本です。

nanaに投稿している台本を、少しだけ語尾修正しています。

どんなに笑顔を取り繕っても
明るい声で話しても
胸の痛みは、嘘偽りのない感情を伝えてくるんだなと
そんなことを思いながら書きました。

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