【和風声劇】夏の妖【1人用】
所要時間:約3分
人数:1人用
🌸物語🌸
古い社に住んでいる、夏にだけ現れる妖と
泣き虫の若者(少年でも少女でも年齢はご想像にお任せします)が出会った
ひと夏の思い出。
妖のひとり語りとなっています。
例えば私が
間もなくこの世を去ることになったとしても
私は幸せだった
お主と居る時間は存外楽しかったからな
(明るく切り替えて)
今日の夏祭りは最高だったな
特に、お主の射的の下手さと
金魚すくいの
どんくささが面白かった!
海までは
なかなか遠出だったが
あれも忘れられぬな
波というものが
あれほど煌めくものとは知らなんだ
花火も乙であったなぁ
音にたまげるお主の顔といったら
(吹き出す)思い出しても可笑しくて
なに?
花火は近くで見た方が良いに決まっておろうが
彩り鮮やかな花火を写す
お主の瞳も、なかなかに良かったぞ
(若者の手を握って)
お主の手は、あたたかいな
ずっと変わらない
初めて社(やしろ)に触れてくれた時も
砂浜で触れた時も
花火大会で離れぬように繋いだ時も
いつだって優しかった
泣くな
お主は強い
自分が思うておるよりずっとだ
私は陽炎となろう
私は風にもなろう
お主がこの世で生を全うできた暁(あかつき)には
また、夏を共に過ごそう。
End
〜マコのひとりごと〜
こちらは、かの有名なエヴァンゲリオンの曲「残酷な天使のテーゼ」の、和風アレンジ伴奏を聴いて書いた台本です。
nanaというアプリでは、
ゆちまさま・takutoさま・けんさくさまがコラボされている和風アレンジ伴奏と台本のコラボさせていただきました。
優しいのに泣ける、とてもとても素晴らしいサウンドで、もう何度聴いたか数え切れません(இ௰இ`。)
nanaは90秒の縛りがあり難しいのですが、
本当は
「泣くな」
の前後に長めの間が欲しかったので、若者との思い出のやり取りを、読み手様の気持ちの間で表現してもらえたら嬉しいです(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)