内肋間筋と外肋間筋、胸横筋が呼吸運動に与える影響



呼吸運動は、内肋間筋、外肋間筋、そして胸横筋といった筋肉が協調して働くことで効率的に行われています。これらの筋肉は、肋骨に付着しており、それぞれ異なる方向に収縮することで、吸気や呼気に必要な動きを生み出しています。

内肋間筋の役割 - 呼気時に肋骨を下降させる


内肋間筋は、呼気を助ける筋肉(呼気筋)として機能します。収縮すると肋骨を下方に引き、肋骨を下降させることで胸腔内の空気を外へ押し出します。内肋間筋の筋線維は、肋骨を下方へ回転させる方向に走行しており、これは「ハンバーガーのシェーマ」に例えられる平行四辺形の短い対角線に当たります。収縮することで、この短い対角線が縮まり、肋骨が回転して下降するのです。

外肋間筋の役割 - 吸気時に肋骨を挙上させる


一方で、外肋間筋は吸気を助ける筋肉(吸気筋)として働き、肋骨を上方に引き上げることで胸腔を拡大します。外肋間筋の筋線維は、肋骨を挙上させる方向、つまり肋骨挙筋と平行に、斜め上内方へ走行しています。この筋肉の収縮は「ハンバーガーのシェーマ」における平行四辺形の長い対角線に例えられ、長い対角線が縮まることで肋骨が回転し、上方に挙上します。

胸横筋の役割 - 呼気時に肋軟骨を下降させる


胸横筋は、主に第2~第6肋軟骨に付着し、収縮時に肋軟骨を胸骨に対して下方に引き下げます。呼吸運動において、胸横筋は呼気時に活動する呼気筋であり、収縮することで肋軟骨を下降させ、呼気の際に胸腔を縮小させる役割を果たしています。

まとめ


内肋間筋、外肋間筋、そして胸横筋は、それぞれ異なる役割を持ちながらも、互いに協調して働くことで、効率的な呼吸運動を支えています。内肋間筋と外肋間筋は、呼吸において肋骨を異なる方向に回転させることで呼気と吸気を分担し、胸横筋は肋軟骨を下降させることで呼気に貢献します。これらの筋肉の連携によって、自然でスムーズな呼吸が可能となっています。


著作者情報

この記事を書いたトレーナー
山岸慎(やまぎし まこと)
STUDIO KOMPAS 渋谷
〒150-0036 東京都渋谷区南平台町13-11 南平台WEST 地下102

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