股関節の構造と特徴


股関節は、体を支えるための重要な関節の一つで、球関節として非常に柔軟かつ安定しています。大腿骨と寛骨臼(骨盤の一部)が連携して形成されており、その複雑な構造が私たちの動作を支えています。この記事では、股関節の構造について詳しく解説します。


大腿骨頭の特徴


股関節は、大腿骨頭と呼ばれる球状の骨が、寛骨臼に収まる形で構成されています。


大腿骨頭の大きさ

大腿骨頭は直径40~50mmの球状で、その約2/3が寛骨臼に収まっています。

大腿骨頚部


大腿骨頭は、大腿骨頚部を介して大腿骨の幹部とつながっています。この頚部の軸は、骨幹部との間で約125°の角度(頭体角)を形成しており、足の動きを効率的にサポートします。

骨頭と頚部の形状


人によって大腿骨頭と頚部の形状は異なり、主に「細身型」と「がっしり型」に分類されます。

細身型


骨頭が球の2/3以上を占め、関節可動域が広いタイプ。特にランニングのようなスピードを要する動きに適しています。

がっしり型


骨頭がやや小さく、頚部の角度も狭いタイプで、力強い動きに対応した形状です。可動域はやや狭いですが、安定性に優れています。

寛骨臼の特徴


寛骨臼は、大腿骨頭を支える部分で、腸骨、坐骨、恥骨の3つの骨が接合して形成されます。


寛骨臼の形状


半球状であり、周囲は臼蓋縁と呼ばれる部分で囲まれています。この縁の部分は関節軟骨で覆われ、大腿骨頭とのスムーズな動きをサポートします。

臼蓋の配置


臼蓋は単に外側を向いているわけではなく、やや前下方に向かって傾いており、股関節の安定性と可動性を両立しています。また、臼蓋の深さは、関節唇という線維軟骨によってさらに深くなり、股関節がしっかりと収まるように補強されています。


この記事を書いたトレーナー
山岸慎(やまぎし まこと)

STUDIO KOMPAS 渋谷店
〒150-0036 東京都渋谷区南平台町13-11 南平台WEST 地下102

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