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「大井川のダム撤去の可能性」

<ダムのデメリット>
畑薙ダム上流部→薙(なぎ)崩壊土→大井川流出→ダムでの堆砂→堆砂の上流への波及。
これが 大井川 塩郷堰堤 上流域で 生じている 土砂滞留の メカニズムです。
これに 更に リニア中央新幹線 関連工事による 大井川への 排出土砂。それらの 土盛が 加わります。
そして 南アルプス・大井川の有機物は 駿河湾に 届かない!
 
 
大井川は急流閉塞河川でして、多くのダムが建設されてきました。
電源開発用水力発電ダムが主なものですが、治山ダム(林野庁)もございます。
 
アメリカ合衆国は、広大な土地ですので、河川開発されたダムを、デメリットが優位と判断されれば、ダイナマイトで壊す,といった行為がされていることを ドキュメンタリー映画「DAMNATION」で知りました。
 
公共性の高い河川を、エネルギー開発のためにのみ。独占利用することは 日本社会の歪みであり、バランスを欠く状況です。
 
さて、大井川におけるダム撤去の可能性ですが、上流部で 撤去できた場合 その直下のダムへのリスクに 繋がるのでは ないでしょうか。
 
どれほど、時間を要しても、下流からの撤去が鉄則のように思えます。
 
塩郷ダムを考察しましても、単にダムという分けではなく、久野脇発電所関連施設であり、境川ダムからの水を導水管で引き継ぎ、笹間川ダムへ引き継ぐ機能を担っています。
利水面でも川口以南の農業用水などの確保のための中継機能を果たしています。
更に大井川本流の最下流での取水機能もあります。
 
現実的には、これらの機能は継続する必要があるでしょう。
ダム上流への堆砂が進み、災害リスクが増し、環境負荷が増してきているから、アメリカのように、ダイナマイトで壊そう、といったわけにはいきません。
 
先ほどいいました機能は、当面果たしながら、持続可能な流域を維持するためには、最終的には、計画的なダム撤去が必要と考えます。
 
環境かエネルギーか、山村と都市、これら継続するテーマを見据えながら、流域住民が開かれた議論をし、行政機関に投げかけないかぎり、変革は起きません。
具体的方策も、行政機関、電力会社に投げかけるしかありません。
そのための流域住民のアプローチが、<大井川を守る62万人運動>や、<ヤマセミ・プロジェクト>と捉えています。
 
以下のCNNの記事も参照ください。
「米国最大のダム撤去プロジェクトが完了し、先住民族にとって大きな勝利となりました」
https://edition.cnn.com/2024/09/01/climate/klamath-dam-salmon/index.html?fbclid=IwY2xjawHjHP5leHRuA2FlbQIxMAABHX96mCPE1jToBOOWLDK-bQrdArwfd2Lx2RSuT4MhzXoF-2-Kn3mr0IlO2w_aem_ovIYM115Ok-Mm56CRM3F2A

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