なんてことない
20歳になった。
節目だ。
今私は、ベランダで1人ほろよいのホワイトサワーを飲みながら、この一生に一度の瞬間を残そうとしている。
だから、今日は私の日記みたいな形で書きたいと思う。
あくまで私のための、私の話。
20歳が、怖かった
さっきも書いたけど、20歳は節目の年だ。
まず10進数が基盤となっているこの世の中じゃ、20はおめでたい。
お酒も飲めるようになる。煙草もそうだっけ?
今は18歳で成人だけど、
「大人」になるのは何歳の時ですか?
そう尋ねられたら、多くの人が20歳と答えるような気がする。
だからこそ、ここ1か月くらいは、ものすごく、怖かった。
この1週間は、ものすごく、ものすごく怖かった。
私はこの20年、何をしてきたのだろう?
私はこれからの20年、何をしていくのだろう?
私は「大人」になれない。
そんなどうしようもない不安と迷いと何かで壊れそうだった。
何かなんて言葉を濁すのは良くないな。
孤独だ。
孤独で孤独で泣いても1人で。そんな自分がしょうもなくて。
大嫌いだと思った。
私は元々人と過ごすのが苦手だ。
大人数だともっと苦手。
友達がいないわけではないけど、その子たちが「友達」だと自信を持っては言えない。だから誘わない。
きっと気にしいで心配性だから。
面倒くさがりで、友達を作る努力もしなかったから。
誰かとちょっと目が合わなかっただけで、嫌われたんじゃないかと怯えてるくせに、何も気にしないフリをして、むしろ喜ばしいことかのように嘯く、面倒くさがりで面倒な人間なのだ、私は。
東京生活も2年目。
2年生になってから、必修の語学の授業もなくなって、「友達」とご飯を食べることもなくなった。
サークルに参加するのも煩わしくなった。
孤独の加速。
ならいっそ課題でもやればいいのに、何故か忙殺されて、それもできない。
課題を出し忘れたこともある。
元来クソ真面目だから、これは尾を引く。
そんな中でいよいよ近づいてきた誕生日は恐怖以外の何ものでもなかった。
元来クソ真面目だから、お酒も律儀に飲んでいなかったのだけど、酒解禁なんて喜びは1mmもなく。
周りの都会ガールが有り得ないくらいの回数バースデープレートで祝って貰っているストーリーを見ながら、
大事な節目を誰とも過ごせない私は、
欠陥品のような気がして、
人より劣った人間な気がして辛かった。
この1年、舞台や絵を見たり、好きなドラマや映画を見たり、そんな自分が好きだったのだけど、
20という年があまりにも重たくて。
いろんな不安とごちゃごちゃになって、
20年生きて誰にも必要とされない、愛されない自分が、急に惨めに思えて、辛かった。
なんてことない
そんな恐怖の1日ももう終わりそうなわけだけど、
感想としては
なんてことないな
かな。
20歳なんて、なんてことない。
課題で論文読んでたら寝たのは2時すぎ、課題をするために起きたのは7時半。
オンライン授業を受けて、昨日福太郎で買ったハムたまごとチョコチップメロンパンを食べた。
そのあとは睡眠時間のせいもあるのか、スマホ触りながらだらだらしてたらバイトに行くための準備しないといけない時間で、
せめて20歳の誕生日くらい今までで1番綺麗な私でいようと髪も巻いて化粧したのに、
外に出たら風が強すぎて、前髪が終わった。
歩いてる途中にアイシャドウのラメを付けてないことに気付いた。
そして22時にバイトを終えて、最近いつも一緒に帰る4歳年上の先輩と帰る。
話すのが楽しくて、ちょっとだけ遠いファミマに寄るのが最近のルーティン。
ファミマでオムライスとたべっ子どうぶつ(メロンミルク味)を買って
そう言えばお酒飲んでいいんだったと思ってほろよいを手に取って。
妹がケーキとか買ってくれてないかななんて思ったけど、電話したら奴は爆睡してたから、ハーゲンダッツのベリーベリータルト味を買った。
そして今。
ファミマのそこそこ美味しいオムライスをかき込んで、
くそ汚い部屋の隅っこでnoteを書いている。
解禁した初酒も、ジュースだった。
アルコール3%に期待するなって感じかもしれないけど。
ああ、多分、
私のクソみたいな部分も、そうじゃない部分も変わらずそこにあって
明日からもどうせ何も変わらず生きていく。
だったら、20歳なんて、なんてことないじゃないか。
そんなことに気付けただけ、もしくは何かを諦めただけ、私は大人になれたのだろうか?
だとしても、
たったそれだけのことだ。
私と誕生日が凄く近い、7年来の友人が言っていた。
誕生日は、その日に意味があるんじゃない。
誰かがその何でもない日を覚えてくれていたことに意味があるのだと。
詩人気取りの奴らしい言葉だけど、今日だけその意見に乗ってもいいかもしれない。
あともう暫く、月すら出てない空を、ハーゲンダッツとほろよいと、眺めようかな。
最後まで読んでいただいた方、有難うございました。
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