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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

ピーターパンのネバーランドアドベンチャーに乗ったら涙が止まらなくなった



※ネタバレ感想です※








  空を飛ぶアトラクションといえば、きっとソアリンをあげる人が多いと思う。
  私も初めてアナハイムでソアリンに乗ったとき、涙が止まらなかった。空を飛ぶという夢をこんな風に叶えてくれるんだ。キャラクターがほぼ出てこないけど評判いいし乗ってみたいな程度だったのに、友人とともにもう一度乗ろう、と言い合った。友人も泣いていた。
  だからディズニーシーにソアリンができたときは本当に嬉しくて、それと同時にこれより感動するアトラクションには出会えないかもと思っていた。
  ライズオブレジスタンスやアバターはアトラクションの教科書があったら必ず載るだろうし素晴らしかったけれど、映画自体に思い入れがあるわけではなかったため、ただただ技術とこの世界を作ろうと決め、やり遂げたプロフェッショナルたちがいることに感動していた。

  月日は流れシーにファンタジースプリングスという新しいエリアができることに喜んでいたけれど、そこにピーターパンのアトラクションができると聞いたときは驚いた。もうすでにランドにあるのに。今このタイミングでピーターパン?
  その後も詳細が出るとやっぱり気になるなあ、でもアナ雪とかラプンツェルのほうが優先順位は高いかもなあ、とぼんやりと思っていた。

  そしてファンタジースプリングスがオープンしてから、数ヶ月が経ち、このたびようやく体験できた。

  オープンしてからやばいやばいという噂は聞いていた。それでもそんなに?という気持ちが正直あった。
  ピーターパンは幼い頃に見ていたけれど、最近改めて見返すようなこともなく、グッズも欲しいものが出れば買う程度。ランドのピーターパン空の旅もすきだけれど、パークに行ったら必ず乗るかと言われれば時間の関係で諦めることも大いにある。
  だから最新技術には感動するかもしれないけれど、どうだろう、と。

  プレショーの最後のピーターパンの呼びかけでグッと引き込まれた。私は今この瞬間は日本に住む社会人ではなく、ネバーランドにいるロストキッズなんだ、と。
  そのあとティダム ティディ ア ティドゥリドゥティデェイと楽しそうに歩いているロストキッズを見たら、急に記憶が溢れてきた。
  私が小さい頃に憧れて一緒にいたいと思っていたロストキッズが目の前にいて、ティンクの魔法の粉で、ピーターパンとともにネバーランドを飛び回る。ウェンディもジョンもマイケルも、フック船長もスミーもみんないる。

  素晴らしい最新技術、あまりディズニーで見なかったようなライド、でもそれよりも丁寧な物語の積み重ねに自然と涙が出た。
  私は今ふたつの時空を越えて___大人から子どもになって、現実世界からネバーランドにいる。

  ネバーランドからロンドンへ行くとき、You can fly!が流れる。ピーターパンといえば、これ!という有名な曲でアトラクションでもショーでも使われていて、私自身も今まで楽曲でも映画でもパークでも何回も聞いてきた曲だ。ディズニーのプレイリストを作るなら必ず入れる。それでもこんなに歌詞が沁みたのは初めてだった。

"考えてみよう 楽しいことを
クリスマスのおもちゃ
おいしいお菓子
さあそれだけで
飛べる 飛べる You can fly"

  楽しいことを考えれば、ただそれだけで、空を飛べる。夢に満ち溢れたその物語の中に自分がいる。
  涙が止まらなかった。
  ロンドンの美しい街並み、ビックバンでのお約束、きちんと部屋にいるナナ、3人に別れを告げて素敵なアトラクションだったな、と涙を拭こうとしたら、なんと物語はまだ続く。
  感動しすぎて忘れていたけれど物語はネバーランドで始まっていて、ティンクとピーターパンはネバーランドに帰るのだ。
  そして流れる右から二番目の星。

"右から二番目に輝く星
あなたの願いを叶える星"

  私が大人になるにつれて、忘れてしまっていた願いが、夢が、今日叶った。
  ゴーグルの中が水没しそうな勢いで泣いた。
  油断したらしゃくりあげてしまいそうだった。

  そしてピーターは言う。いつまでも子どものままでいてね、と。
  子どもの頃に出会いたかったけれど、大人になって初めて出会うからこそ、これだけ心に響いたとも思う。
  こんなに素晴らしい世界を自分の第一言語で体験できるなんて、なんてしあわせなことだろう。
  ネバーランドから、ファンタジースプリングスから、現実の世界に戻っても私の心の中にはずっとロストキッズの自分がいて、それを支えにまた頑張れる。だいすきなアトラクションになった。

  このアトラクションに携わってくださった、そして携わってくださるすべての人に感謝を。


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