大学生に勧めたい「地域創生」研究テーマ③(ご当地体操)
「ご当地体操」を知っていますか?
聞いておきながら、おそらくほとんどの若い人は知らないですよね。そもそも体操にあまり興味がないでしょう。ただ、地域づくりやまちづくりにも関係しているので、知っておくべきテーマです。
ご当地体操とは、各地の方言、祭り、文化、名所旧跡、特産物などにちなんだ地域独自の体操のことです。自分が住む地域に愛着を持ってほしいと振付や音楽に工夫を凝らしています。
たとえば、忍者の里として有名な三重県伊賀市の「忍にん体操」。島根県安来市の「どじょうすくい体操」。北海道函館市の「イカ踊り体操」・・・など全国の約1700自治体で、1000以上のご当地体操があります。
高齢者の介護予防を目的に制作される場合が多いですが、子ども向けの体操もあります(最近の子どもは体力低下が深刻)。会場は地域の公民館や集会場などで、年間延べ10万人が参加する自治体もあります。ご当地体操は健康づくりであると同時に地域づくりでもあるのです。
実は私、この分野にかなり詳しいです。全国のご当地体操を紹介するホームページを立ち上げたほどです(笑)。よろしければ、私が編集長を務める「日本健康応援サイト」をご覧ください。お住まいの自治体の体操が入っているかもしれません。
私たち編集部は全国800以上の自治体や社会福祉協議会などが制作したご当地体操を独自調査し、特に優れたものを「100選」として選定してきました。2021年に100選の選定は終わりましたが、各方面で取り上げていただくなど思いのほか反響がありました。
企画終了後も応募の問い合わせが続いたため、現在は「200選」に移行し、引き続き体操の募集と調査に当たっています。
過去にはなんとご当地体操の全国大会も行われました。以下は私が取材した動画です。よかったらご覧ください。
コロナ禍のピーク時は、ほぼ全ての地域でご当地体操は行われませんでしたが、今はまた各地で盛り上がってきています。
ご当地体操はポテンシャルを秘めています。「体操なんてつまんない」なんて言わずに、この機会に自分の地域にどんなご当地体操があるのか調べてみましょう。
その体操は愛着が持てる内容なのか。どれだけ住民に普及しているのか。あまり普及していないならば問題はどこにあるのか・・・。意外と内容は深まると思います。
もし体操がなければつくってしまうというのはどうでしょうか。相談に乗りますよ。
また、私の知らないおもしろい体操をご存知な方、ぜひご連絡ください。