ヲタクDJとアニソンDJついて
https://adventar.org/calendars/5607
※本記事は「https://adventar.org/calendars/5607」のために寄稿したものです。
みなさんどうもこんマキシ~こんめの~
インターネットOL女装コスプレお兄さんDJの織町マキシ a.k.a. menoと申します。今回ありがたいことに「DJ&VJ Advent Calendar 2020」に参加させていただける運びとなりました。
せっかくの機会なのでざっくりと「ヲタクDJとアニソンDJ」をテーマに個人的な考えをなんやかんやと書いていこうと思います。
もちろんこれから読んでいただく内容は僕自身の主観に基づく内容のため、正解というものは初めからありません。あくまで個人の意見です。
以上のことをご理解いただいたうえで、こんな意見もあるのか~と思っていただけたら幸いと筆を執っています。
ではさっそく参りましょう~
1.2020年振り返り
2020年、苦しい年でしたわね。
苦しかったですね、色々と。
様々なイベントで延期や中止が相次いで、悔しい思いをした方もたくさんいたかと思います。僕も何度もやるせない気持ちになりました。
そんな中でも、各所で安全に留意しつつイベントを開催してくださったオーガナイザーの方々、この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございます。
おかげでヲタククラブカルチャーがなくなることなく、特段大きな問題が起きることもなく、イベント界隈が変わらずにやっていけてます。楽しませてもらっています。本当に感謝です。
ともあれ、苦しい年だった。とは言ったものの、案外悪いことばかりでもなかったかなという点もいくつかあるわけで。
例えば配信イベントの普及。そのおかげでDJという趣味の敷居が低くなり、新規で始めた人が多かったり、配信イベントとリアルイベントの垣根を越えて足を運んでくれたおかげで繋がった友人関係などもたくさんあります。
僕は現場ありきでやってきた人間だったので、配信イベントの運営や参加はとても新鮮で勉強になりました。
自分のことになってしまいますが、振り返りを。
2月には一つの夢だった #きゃらそに というイベントでメインフロアに、しかも2day開催の2日目トリで出演させていただいたり、配信イベント CONFLICT を始めたり、 #北アニ の公募で結果を出せたり、色んなターニングポイントがありました。
周りのことだと、 #アニフィリ がレギュラーを抱えての正統派アニクラへ形を変えて稼働しはじめたり、 配信にてレイド機能にフォーカスを当てた #アニレイド がスタートしたりと、札幌のヲタククラブシーンも新しいことが取り入れられてどんどんと進化していますね。既に配信をメインとした活動から全国へ飛び立っている人も見受けられますし、"物理的に現地へ行くのが憚られる年"にしては十分すぎる程北海道シーンは進歩したんじゃないでしょうか。
だからこそ、配信というムーブメントをこの時期だけのものにせず、現場と配信が共存・両立して、どちらもそれぞれの良い所があるという環境のまま、地方都市のヲタクDJ文化がますます発展してくれれば素敵だな~と思っています。
なんかお固い感じになりましたね。
2.アニソンDJ
さて、振り返りはここまでにして、本題についてお話します。
まずは #北アニ の公募mixを通して「アニソンDJ」に少し触れていこうと思います。
前提として、最終選考4名、本当に誰が優勝してもおかしくありませんでした。
もっと言えば、この人が最終選考に上がってきていたら僕は負けていたかも
と感じるものもありました。予選通過者を決める時点で、審査員の方々は何に重きを置いた審査とするのか、観点を決めるのがとても大変だったんじゃないかなと思います。
ここから書くことはあくまでも僕自身の想いとか意識の話になります。
僕の公募mixは、
「北アニのメインフロアで胸を張ってできるアニソンど真ん中」
という軸で作ったものです。(以下 アニソン軸 とします。)
つまりこのnoteのタイトルでいくと、僕の「アニソンDJ」的側面がとても良く出ているmixということになります。
そこへ至った一番の理由は、アニソン軸のmixに共感や楽しみをもってくれるお客さんが一番多いイベントと予想したから。です。北「アニ」ですし。これは、匿名性のある一般投票が故に、大多数の「それ~わかる~!」という共感を得られるようにしたいという曲の知名度の問題もありますが、
一番の決め手は
mixの内容とお客さんが入ったフロアの向きを一致させたい
という意識にあります。
アニソンが聞きたいお客さんが多い場所ではアニソンがウケるし、2次元アイドルを求めてるお客さんが多い場所ではそういった曲がウケる。どんなジャンルのDJでも起こりうるごく自然なことかと思います。
となれば、審査員の方や一般投票の方が何を最優先とするのか、が重要になってくるわけです。アニソンであることが重要なのか、繋ぎの上手さが重要なのか、はたまた曲への解釈なのか、mixの統一感なのか。
その基準は個々人が持っているもので、こちらからアプローチすることはほとんどできません。できるとすれば、その基準の優先順位を変えられるほど説得力のあるDJが出来る。くらいのもんだと思ってます。
だからこそ、実際の状況を想定した内容で、アニソン軸が強いと仮定してセットを組みました。
じゃあなぜあくまでも仮定なのに、そこまで振り切れるのか。
という理由は、実際のイベント風景を見ている。というのが一番大きいです。
実際の空気を目の当たりにしてみると、イベントの雰囲気や、何が求められているかがかなり色濃く見えてきます。僕は去年の公募企画だけでなく、北アニに参加されているイベントを含めた全体像を見て、アニソン原曲で勝負すべきと判断しました。
余談ですが、イベントの空気感というものは、北アニに限らずこのイベントに出たい!と思うものがあるなら、注意深く見るべきものだと思ってます。遊びに行って、現地の様子を見る。それで初めてわかる空気や雰囲気が確実にあります。
少し話が逸れましたね。
ちなみに、僕のDJを何度か聞いてくださってる方でしたら、
アニソン軸とか言ってるけど、コイツ普段そこまでアニソンでやってなくない?Vtuberとか二次元アイドルとかインターネットミュージックかけまくってるじゃん。
と思いませんか?
実際その通りで、僕はそこまでアニソン軸でDJする機会が多いわけではありません。
じゃあ何軸で普段DJしてるの?なんでアニソン軸でDJしてないの?という話なんですが、次の項目ではそれも含めた「軸」に関する話を詳しくしていきます。
3.広義のヲタクDJとその細分化
読んでくださっている方の中で、DJをしている方に質問です。
ヲタクソング全般のDJをヲタクDJとして、それを細分化したとき、
「自分は○○DJ」と一言で表すなら、あなたはなんと自己紹介しますか?
ボカロDJ、RemixDJ、Vtuber楽曲DJ、声優楽曲DJ等々当てはまるものはたくさんあると思います。(ここからはこれを 軸 と呼ぶことにします。)
一つだけ思い浮かべてください。
決まりましたか?
では今思い浮かべた「○○DJ」以外で、やろうと思えばできるかも。という第二、第三の軸は他にいくつあるでしょうか。
こちらは思いつく限り複数で結構です。
思い浮かびましたでしょうか。ここからの話で使いますのでなんとな~く頭の片隅に置いてください。
ではひとまず話は変わりまして、ここで 北アニ公募mixから僕が個人的にいいなと思ったmixを紹介させて頂きます。最終残った人はマジでみんな良すぎたのでここでは割愛します。
1.中国四千年さん https://twitter.com/Nozomi_kasa_ki?s=20
https://soundcloud.com/cxmikjz2tpf8/mix
2.ポンコツさん https://twitter.com/noraneko1999?s=20
https://www.mixcloud.com/%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%84/kitaani2020-koubo/
素晴らしいmixはいくつもありましたが、中でもこの2名のmixは、ヲタクDJから細分化した軸が出来ていて素晴らしいmixでした。
中国四千年さんは、声優楽曲と流行りのメディアミックス系ヲタクソングの軸があり、そこにボカロ的解釈の作曲者やVtuberなどの要素が追加された「2020年のヲタクらしいmix」に仕上がっていると感じます。楽曲バランスも、音の近いところだったり、アンセムを固めていたり、二次元アイドルから二次元アイドルに繋いだり解釈も十分聴きとれるようアウトプットされていて、作品としての完成度がとても高いです。
しかし、この軸は様々な要素が30分に詰め込まれているからこそ、アニクラ感が少し薄いと感じる部分もあります。
ポンコツさんは、アニソン軸がしっかりと固まっていて、いかにも「2020年のアニクラらしいmix」に仕上がっていると感じます。こちらもアンセムと痒い所に手が届く曲のバランスがとても良くクオリティが高いです。
しかし、こちらはアニソンだからこそ解釈やサウンドの統一感が少し薄く感じる部分があります。アニソン原曲が解釈やサウンドを統一させにくいものだと思うので、これは仕方がない部分も大きいです。
(載せる許可くれてありがとう二人とも...m(__)m)
では、少し戻って2の項目の最後に話した、なんでアニソン軸でDJしてないの?僕は何軸でDJをしてるの?というお話ですが
僕はイベントを軸にDJをしていて、たまたま最近アニソン軸らしいイベントに出演していないから。が正解です。主な軸はアニソンとVtuberになりますが、僕はこれらを常に売り込んでいるわけではありません。
ボカロのイベントならボカロ軸の僕がDJをしますし、二次ドルが受けるイベントならば二次ドル軸の僕がDJをします。
全ての中心はイベント軸です。(※あくまで自論です)
では、本当にヲタクサウンド何をかけてもいいよ!というテーマのイベントならどうするか。
ここでこの項目の最初に思い浮かべていただいた
「自分は○○DJ」
の部分がついに輝きます。
例えば、自分は二次ドルが得意なDJ!と思う方は、
二次ドルDJイベント+ヲタクサウンドで何をしてもいいイベント
の二種類が一番のアピールポイントじゃないでしょうか。
勘違いされがちですが、この軸は多いからいいというわけではありませんので、無理に増やすものでもないと思います。
ただ、「○○DJ」以外で、やろうと思えばできるかも。という第二、第三の軸が多いと、各イベント軸へ対応しながら自分らしさが出せるようになってきます。
結局何を伝えたいかといいますと、
イベント軸を大事にしてほしいのです。
アニソン原曲イベントに呼ばれた!、でもせっかくのゲストに呼んでもらったからVtuberもかけたい、ボカロも混ぜたい、二次ドルも入れたい...
気持ちはわかります、せっかくの機会だから自分はこのDJだ!をアピールしたいですよね。ありとあらゆる自分らしさを詰め込みたくなりますよね。
そこで一回考えてほしいんです。
呼んでもらったのはアニソン原曲のイベントだから、あくまでもメインはアニソン軸にしよう。二次ドルもたくさんかけたいけど、ヲタクソングなら何でもあり!なイベントに呼んでもらった時、二次ドル推奨イベントに呼んでもらった時までネタを暖めておこうかな...などなど。
例えば今回であれば中国四千年さんは彼らしさがとてもよく出た素晴らしいmixだったと思うので、ヲタクサウンドごちゃまぜ!踊れるmix待ってます!という公募に出した時すぐに目に留まり、評価されるはずです。
ポンコツさんはアニソン軸が今回さらに強くなったでしょうから、重ねていくことで正統派アニクラのとんでもない大御所の公募すら勝ち取れるはずです。
それぞれの強みが生きてくる場所があるはずなんです。
だからこそ、その強みをやすやすと100%、150%の効果を発揮しない場所で出すのはもったいない。
ヲタクDJというなんでもできる枠組みの中に
細分化された○○DJがあります。アニソンもその細分化された一つです。
だからこそ、アニソンイベントではアニソンがかかってほしい。もちろん二次ドルやほかのコンテンツもかかっていいと思います。ただそれがメインの軸になってはもったいない。
逆に二次ドル推奨イベントなら二次ドルがかかってほしい。アニソンタイアップアーティストのアニクラ感は二の次でもいいんです。
そのイベントの色に寄り添ったDJ出演の形があると思うんです。
そんな意識を持って僕はDJをしていますというお話でした。
4.おわりに
いかがでしたでしょうか、乱文で大層読みにくい内容だったかと思いますが、最後までお付き合いいただいてありがとうございました。
色々と書いたものの、僕自身もイベント軸に寄り添えていなかったり、自分らしさとのバランスが悪かったり、ヲタクDJは解釈が無限にあっておもしれー!!となっている段階です。
札幌は今イベントがかなり多く設立され、それぞれの毛色が違い、また人も暖かいので、バチバチ喧嘩することもあまりないのかな~と思います。
焦らずに、イベントの色を意識しながら自分らしさを出すDJを意識してみませんか。オーガナイザーさんって案外そういうとこも含めて見てくれてたりします。
もっと札幌のシーンが盛り上がるように、色んなDJさんをたくさん巻き込みたいと思ってくれてるはずです。(あくまで想像)
が、こんな状況ですし、2021年もまだまだ我慢の状況は続くであろうと思われます。
変わらずに「出来ることを出来るように、嫌な思いをしない、させないように、安全に最善を尽くした配慮で」遊んでいきましょう。
僕自身ももっと札幌のシーンに貢献できるように、これから工夫を凝らしていきたく思います。
いつも一緒に遊んでくれているヲタクたち、ありがとうございます。
配信イベントでご一緒した方々、そして行く予定・来る予定が頓挫してしまった全国のDJ・VJ・ヲタクの方々、今度こそ、2021年こそ乾杯しましょう。
そんなこんなで締めとさせていただきます。
これより詳しい話は、書ききれないので直接声でもかけてください。喜んでお話しします。
ありがとうございました。
織町マキシ a.k.a. meno
北アニ、誰にも負けない楽しい時間提供します
moleで待ってるね
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