読書ろく 五月八日 その2

エッセンシャル思考

ガンジーは新たな目標に向かうため、それ以外の生活のすべてを捨てた。「自分をゼロにするプロセス」である。カディという手織りの布に身を包み、人々にも時給可能なカディを広めた。3年間は新聞などの余計な情報を一切遮断した。そして三十五年間粗食を続けた。週に一度は誰とも話さずに過ごした。質素さを徹底した暮らしだった。なくなったときの所持品は10個にも満たなかったそうだ。

将来自分の人生を振り返ったとき、どこにでもありそうな達成リストが並んでいるよりは、自分にとって本当に意味のあることを達成したと確信できるほうがよい。

私がエッセンシャル思考を感じるのは、たとえばこんな時だ。
人脈づくりのイベントに、いくよりも子供とトランポリンで遊ぶ。
この本を書くために、世界的な有名人からの依頼を断る。
家族と過ごすために、週一日はソーシャルメディアを一切見ない。
執筆のために毎朝5時に起きて午後1時まで書く生活を8ヶ月間続けている。
仕事の期日を伸ばして子どもたちとキャンプに行く。
出張の飛行機ではテレビや映画を見ず、思考と休息に時間を使う。
その日の最優先事項が終わるまで別のことには一切手を出さない。
日記を十年間欠かさず書いている。
妻のアンナとデートするために大きなイベントのスピーチ依頼を断る。
フェイブックを、眺める代わりに九十三歳の父親に電話をかける。


迷わない


クローゼットの例えを思い出す。
クローゼットをきれいに整頓しておけば、自分にとって大事なものがよくわかる。本棚もおんなじだ。
大量のtodoリストを、効率的にこなすよりもそもそも、todoリストがスッキリしている方がいい。
日を追うごとにtodoの数は少なくなり、最優先アイテムと2番目の差が大きくなり、自分の本当にやるべきことがクリアに見えてくる。やればやるほどエッセンシャル思考はどんどん簡単になっていくのだ。

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