1年後の検査のお話(伍)
このままでは入院レポより長編になってしまう。今回で予後検査の話は完結させねば。。。
数ヵ月前から恐れおののき暮らし、俎上の鯉のような心境で臨んだ本番検査のあとには、6時間、微動だにできない安静を要します。
当然です。人間の命をつなぐ最も主要なそれこそ大動脈を貫通し、人が人たるための超精密機関である脳を体の内側から見る施術。事後にどんなエラーが勃発するかわからないのが人体ってもんです。
ところでこの安静、ただ寝てればいいなどという生ぬるいものではありません。
指先と顔面以外の体という体、とにかく動かせないのです。当然ベッドに拘束されています。検査前から腕に刺さっているぶっとい点滴はそのまま。それ以外に心電図や血中酸素飽和度も、ずっと器具で測定されています。
ここで一つ問題が発生します。
(貳)で、点滴と尿意の関係性について少し触れました。はい、おびただしいのです。尿意が。
昨年入院していた頃は、オムツも導尿もありました。当時は看護師に「オムツプレイ?or 導尿プレイ?」と二択を迫られ、苦痛を伴う導尿をあえて選んだものです。
でも、今回はどちらもありません。あるのは例のこころもとない「ワンタッチT字帯」のみ。これ完全にアウトじゃないですか。
検査前に、壁にかかったままのナースコールを枕元に放り投げておいてよかった。これの重要性は入院時にさんざん学んだ。
今回はすかさず看護師が来てくれました。尿瓶を抱えて。il||li _| ̄|○il||li
尿瓶は、素材がプラスチックに変わったものの、さしたる進化はとげていませんでした。形はあのまんまです。
程なくして「それ」は、私の両足の間に挿し入れられました。大丈夫です。人としての尊厳との戦いは、昨年何度も経験しています。
食事制限があったので、便意と戦わずに済んだのがまだ救いです。
ただ、先程も触れたように、「おびただしい」のです。普通じゃないのです。6時間に8回です。すべて点滴のせいです。
尿瓶にも容量というものがあります。3回分はありません(でした)。
今回は、膀胱を制御する筋肉が機能してくれましたが。。。
そして襲い来る体の痛み。人間って、想像以上に動いている生きものなのですね、安西先生。
ようやく強制安静の責め苦の時間も終わり、夕食。
味気ないですが、まあ、こういうものです。
消灯時刻は21時。普段ならツイキャス配信を終わらせる時刻です。
私はこのような生活を、40日間も続けていたんですね。よく耐えてたわ去年の私。
そして翌朝、退院の日、最後の問題が課されました。
これでいいのか病院食。
これで全てです。白米は全量なので、どうみても炭水化物過多です。
飯茶碗の下にあるのは「ふりかけ」です。どうしろと。
1泊2日の検査入院患者の扱いを考えさせられる、爽やかな秋の朝でした。。。('A`)
(完)