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合宿で免許取ったらヤバいやつが山ほどいた

今日は私が合宿で免許を取ったときに出会ったヤバいやつの話をしていこうと思います。
まず私は免許を持たずに28年間生活してきていたんですが、父親から「免許取るならお金出してあげるよ」の一言で免許取ろうかなという気持ちになったわけです。

そして、友人が沖縄の糸満にある教習所の合宿で免許を取ったという話を聞いて、シンプルに「沖縄いきてぇ~」というだけで糸満の教習所に申し込みをしました。

そして、ジェットスターの割引がうまいこと適応して何と片道3500円の破格で沖縄へ行くことができたんです。ラッキーとか思ってめちゃくちゃ楽しみに合宿へ向かいました。以下、すべて実体験・実話です。


合宿スタート

合宿所へ到着。相部屋ということで、どんな人が同室なんだろうとドキドキしながら向かった。
「はじめまして!」同室になったのは年上のお姉さんA子さんだった。
A子さんは最後の運転の部分で合格が出なくてなかなか卒業できなくてもう1ヶ月経ってしまったのだという。
そして別部屋だがB子さんと仲良く、B子さんも同じく1ヶ月ほどいるとのこと。二人は気があうんだなぁとそのときは思っていた。

教習所で自転車を借りることができて近所にスーパーもあったので、オリオンビールとサーターアンダギーを買って部屋で食べたりしながら免許取得のため毎日勉強した。休みの日は自転車をこいでひめゆり平和記念館へいったりガラス工房へ行ったりもした。
食事は事前にチケットが渡されていて、加盟店というか近所で食事が出来るところはチケットを渡したらご飯が食べられるというシステムだったので、合宿所に入っているメンバーで「ご飯いこー」という感じで何人かで集まってご飯を食べに行ったりしていた。
麩ぅちゃんぷるーとか、タコライスとかお店によって名物がいろいろあっておいしかったし、楽しかった。

ある夜、同室のA子ちゃんが夜中に独り言を言った。
独り言というかむしろ叫んでいた。
かなり大きい声で

「タカシって誰!!!」


・・・いや、こっちのセリフ!!!
こっちが知りたいよ、タカシって誰。
どのタカシ?タカシって結構多いけど


翌日A子ちゃんに「昨日寝言で「タカシって誰」って叫んでたよ笑」といったら「えー!うそー!」みたいな反応をされた。うそじゃないよホントだよ。あんなでかい声で寝言言う人初めて出会ったよ。

そしてA子ちゃんとB子ちゃんは本当に運転が下手なのか、なかなか卒業できず、私が筆記試験を受けるときもまだいた。
そして私は筆記試験を受けた。
「この中に・・・!満点の人がいます・・!!」
先生が婚活イベントでマッチング成功した人を発表するかのテンションで声高らかに言い始めた。
「へーー満点とった人いんだー」と心の中では寝転んでせんべい食べながら聞いていた。
「奥平さん!!!おめでとう!!」

・・・は?満点て、わたし・・?w
なんと筆記試験が満点だった。
奇跡がおきた。ゲーム感覚でコレがきたらコレみたいに覚えていたので割と楽しんで模擬試験みたいのをパソコンで受けまくっていたのでそれが効いたのか・・
あまり関わりのなかった人たちにも褒められて照れくさかった。
まぁ満点でもぎりぎりでも、合格すれば同じだよ。笑

そして、実技に入っていくが、車の運転怖いけど楽しい、おもしろい。
これ普通にやってれば合格できるだろ。何でA子ちゃんとB子ちゃんは合格しないんだろう、と思っていた。
そしてその理由がわかった。

夜になり、部屋でA子ちゃんとオリオンビールで乾杯した。
そして話を聞いているうちにあることに気づく。

「C先生今日もかっこよかったー」

あ・・なるほど。と理解した。
A子ちゃんはC先生のことが好きで卒業したくないらしい。同じ理由でB子ちゃんはD先生のことが好きということも知った。

問題はC先生もD先生も既婚者ということだった。笑
茨の道や~やめとけ~やめとけ~と心の中では思っていたが、まぁ人のことだからと「大変だねー」くらいにしか言わなかった。

教習所の先生たちも出会いがないのか、生徒と結婚したみたいな話が割とあるらしく、そのC先生とD先生も生徒と結婚したパターンだったのではないかと思うが、略奪するのとなるとまた話がかわってくる・・・。全員不幸になる未来が見える。

そして数日後、とうとうA子ちゃんは試験に合格した。合格してしまった、というべきか。
普通に運転できることがばれてしまったのかもしれない。
そして合格したら合宿所を出ないといけないのでC先生ともおさらばだ。

荷物をまとめながら突然A子ちゃんが言い出した。
「わたし沖縄に引っ越そうと思う」

まさか、C先生を追いかけるために・・・?!
いやいや、やめとけって。30すぎの女が既婚者追いかけて移住、て・・。
もしや片思いの域を超えて本気になるほどの深い関係になっていたのか?!とも思ったが深くは聞かなかった。まぁ私がとめたところで無意味だろうとおもって「えー・・?!すごいね~」とだけ言った。

そして、ついに私も実技試験の本番がやってきた。。




寝坊

なんと試験当日寝坊した。アラームかけたのに。普段の授業は遅刻しないでいっていたのに。。なぜ試験当日に・・・
急いで受け付けに向かうが、次の試験は2日後とのこと。
そのころにはもう東京にいるスケジュールだった。普通に合格して帰るつもりでスケジュールを組んでいた。
音楽教室のレッスンを休みなく詰め込んでやっと取った長期休暇だったので、もう帰ってまたレッスンを再開する他ない。
「東京で受けられませんか!」
「東京で受けるとなると、東京の教習所で道とか覚えてもらって試験ってなるからあと一回ここで受けた方が早いよ」
「ぅぐぅ・・・」

もう言葉がでてこない。
もう自分のアホさ加減に嫌気がさすという時期は乗り越えて、ま~たやらかしちまったかー(笑)。くらいの感じで他人の話みたいにおもしろがってるところすらあった。
こうなったら切り替えは早い。次にいつ受験するか日程を組んで再び沖縄に単発2日間だけ来て受験することにした。


合宿免許でのヤバいやつ 2nd Season

前回の反省を踏まえ、試験の前日は絶対に早く寝て、絶対に遅刻は許されないという緊張感があった。
しかし合宿所は教習所の隣の建物だったが、その合宿所に泊まることができないため自分で宿を取るしかない。

しかも今回の2日間は飛行機がめちゃくちゃ高かった。高すぎて前回片道3500円で取れたことが本当に奇跡だったんだと痛感した。
そして飛行機代が高かった分、宿をケチって民泊にした。
その民泊、一応女性男性と部屋が分かれていて、カプセルホテル的な蜂の巣のようなスペースは1500円だったが、女子専用仕切りなし雑魚寝みたいなスペースだと500円だった。こんな安さは初めてだったのでおもしろ半分で雑魚寝みたいなところを予約してみた。

雑魚寝スペースの住人

宿に到着してまず入り口のスペースに若者やおじさんが昼間から酒を飲んでいるらしく数人座っていた。
やばいところに来てしまった感がすでに漂っていたが、とりあえず寝床を確認しようと女性専用の部屋へ向かった。
部屋に入って右左ともに巨大な3段ベッドがあった。特注なのか手作りなのか、この部屋の為に作られたものだった。
1段目と2段目はカプセルホテル風にひとりひとり寝るため分かれているが3段目だけは仕切りがなかった。あそこが雑魚寝スペースだな、と右側の巨大3段ベッドの階段を上る。階段は手前、中央、奥とついていた。
階段を上っている途中で2階の仕切りのある部屋をチラッと見ると、そこもそれぞれ薄っぺらいカーテンが入り口部分にあるだけだった。仕切りがあるところですらこの状況じゃ雑魚寝スペースは相当防犯的な面でも自衛しないといけないなと思いつつ、3階にたどり着いた。

薄暗い3階の雑魚寝スペースには一番奥に一人金髪のギャルが寝転んでいた。
ギャルはど派手なパンツやショッキングピンクのブラジャーなどを頭上に干していた。そして壁に少し飛び出しているへりの部分には化粧水など並べておいていた。

あ、ここに住んでいるのか、と一瞬で理解できた。確かに1日500円だったら1ヶ月15000円で住むことができる。
ギャルは寝てるし、とりあえずは逆側の隅に寝ていたら、階段も何カ所かあるから関わりはないだろうと判断して、自分の上った階段のすぐそば、ギャルのいる逆側の壁際を陣取った。
夏だったので一旦シャワーをあびてから寝ようと、貴重品を持ってシャワー室に向かった。

シャワー室は意外なことにきれいだった。他のところで気になる点が多すぎて特筆すべきことが思い浮かばないくらい普通だった。
シャワーを終えて再び階段を登ると、ギャルが起きていた。
ギャルはこんな夜中にでかけるらしく、ごそごそと無言で準備をしていた。あまり見てはいけないと思いつつも気になりチラッとみたらミニスカートからすごく細い足が見えていた。
そして、ギャルは出かけるために階段を降りようとした。

そのとき気がついた。

ギャルじゃない

おばあさんだった。金髪のギャルだとおもっていた人は長髪白髪のおばあさんだった。薄暗かったのと干しているパンツや服などで勝手にギャルと判断した私が悪いんだが、一瞬で恐怖に変わった。

「深夜にギャルの格好をしたおばあさんは一体どこへ向かうのか・・・」とも思ったが、なんとなく察知した。そんなことよりも自分はとにかく明日の試験を合格しなければ、と思って眠りについた。


合格。でもこれで終わりじゃない

運転自体は無事に終わり、試験も合格。
あとは東京に戻って、鮫洲試験場で学科試験を受けるだけ。

東京に戻って数週間後、私は鮫洲試験場へ行った。
午後受験しようと午前中に向かったのに受付時間を過ぎてしまい、試験を受けられなかった。(こういうエピソード何度目だよ)
鮫洲試験場の目の前にある不思議なラーメン屋さんでラーメンを食べてから帰宅。

2回目、ついに試験を受けた。
なのに落ちてしまった。
沖縄の学科試験が満点だった人間はどこへいったのか。アレは嘘だったのか。ゲーム感覚でやっていたのが間違いだった。

3回目、なんとか合格した。やっと合格した。


今回の合宿で免許取ったらヤバいやつに山ほど出会うことが出来たが、一番ヤバいやつは私だったかもしれない。

以上合宿免許の思い出でした~。
最後まで読んでくださった方、こんなどうでもいい話におつきあい下さりありがとうございます!


破天荒人間、奥平真希
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