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リストラは麻薬

三洋電機って会社があったこと、ご存知ですか?
私の世代なら、ダックスフントの「おしゃれなテレコ U4」がすぐに思い浮かぶと思います。(当時のCMはこちら
むかしのテレビはガチャガチャとチャンネルを回したものですが、これをリモコンで回す「ズバコン」を開発したのもサンヨーでしたね。
近年では電池の技術力が高く「エネループ」なら若い方もご存知ではないでしょうか。
時代の先駆的な商品を開発して世に送り出してきた印象を持っています。

しかし、その三洋電機も10年前にPanasonicに吸収されました。
当時約10万人いた従業員のうち、Panasonicに雇用されたのは9700人あまりだったそうです。
事実上の消滅です。

先日、三洋電機の元社員さんたちのその後を伝える番組を見ました。
三洋電機の末期、経営再建のために8000人規模のリストラをしなければならなかった人事部長さんは、もう二度と人事の仕事はしないと誓い、現在は回転寿司チェーンの広報をされています。

その方が、あの当時を振り返ってこうおっしゃっています。

リストラは麻薬的なもので、
人を減らしたら固定費が減るので
その時は業績が良くなる。
けれども、中期的に見ると会社の体力そのものを奪っていく。
結構きつかった。このままでいいのかと。

会社は人が財産とよくいわれますね。
経営状態悪化の徴候が現れたり早期退職を募ると、転職先の見つかりやすい優秀な人や技術を持っている人から辞めていくのもまた事実です。牧野がかつて勤めていたIT企業でもそうでした。
「中期的に見ると奪われる会社の体力」とはそのことを指すのでしょう。


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