沖縄ツアー後記
あー楽しかったー!!と一言で言い切れずに終わるのが、
旅行ではなく旅だった証なのだと思うのですが、
嬉しい、楽しい、大好きとか、驚きや別れの寂しさ、
喜怒哀楽からこぼれ落ちた気持ちも、
全部ひっくるめて楽しんだという意味でなら、楽しかったと、
旅を反芻しながら言い切ることができそうです。
日本各地を巡っていると、各地にそれぞれ代替不可能な個性があるので、
沖縄だけが特別と言い切るのは難しいですが、
歴史や状況を鑑みると、沖縄は確かに特殊な立場にあると言わざるを得ません。
昨年の沖縄ツアーから生まれた2曲、「むすんでひらいて」と「雷」を持って帰って来るのは、今回の旅の大きな目的でしたから、果たせてよかった。
出身者ではない者が、知ったふうな口を聞くような状況にならないよう、細心の注意を払って曲の解説をしましたが、長らくバスガイドをされてる方から「ありがとう」と言っていただけたのは、救われました。
「伏線回収」というとあたかも自分の人生がフィクションみたいな気がして
できれば避けたい表現ではあるのですが、
偶然出会った人が、同じ大学出身(愛知)だったり、
10年前に作品を購入した作家さんと、離島でばったり再会したり、
誰かのイタズラとした思えないような出来事が連発したかと思えば、
今度は離島で!とか、4月ってどこにいます?とか、
今回、生まれたつながりがまたいろんな方向へ伸びて実を結びそうな予感もあり、
今回張った伏線はいつ回収されるか?とよぎったりして、
結局人生とは「そういうことだったのかぁー!」と気づき続ける旅なのかもしれません。
僕の「職業」は音楽ではあるのですが、
僕の「仕事」は人と繋がることなのかなと、
そんなことを、ある晩に焚き火を囲みながら思いました。
楽器の練習も、僕は人がいないと身が入りにくいタイプで、
そういえば中学時代も、家族がいる居間で練習してたな。
褒められたいのもあったけど、音を出していることで、
同じ音楽を共有することで、つながりが強まると思ってた気がします。
そうやって灯りをシェアしあえたら、少しは世界も平和になるのかも。
そのためになら、どこへでも行けそう。
次はいつにする?
最後に、ご来場いただいたみなさま、
共演してくれたシンガー、プレイヤー、DJのみんな、
会場をお貸しくださったお店の方々、
サポート以上の動きでいつも勝たせてくれるケイタロウくん、
そして1週間信じられないホスピタリティで、アテンドとケアしてくれた
REEF KNOT COFFEEけんぞうさん、本当にありがとう。
何よりいつも支えてくれる家族に大いなる感謝を。