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とにかく遠くへ飛んでゆけ #わたしの元気術
私の元気術は、遠いところへ行くことです。
とにかく一旦、その場を離れて、その話題が一切入ってこない遠いところまで行ってリセットします。といっても、飛行機のチケットを予約したり、車の運転をしたりはすぐにはできないので、頭の中で。
落ち込んだときは、最初はその出来事のみで落ち込んでいたはずなのに、だんだん訳の分からないもやもやが折り重なってミルクレープみたいになっていることが多いです。なので、一旦ものすごい距離を取って逃げます。
普段は、かなり呑気にほへほへ生きているのですが、私が人生で一番落ちた日は、忘れもしない、
【高校二年生二学期、数学Bの再テストが返ってきた日】でした。
私は高校入学当初から数学が苦手でした。
二年生になるころには、教科書も黒板も、参考書を買ってみても全部ヒエログリフです。先生はついに日本語じゃないことばを話し出して(話してない)、ある日突然、授業中に手が止まってしまいました。ああ無理だこりゃ。今日の寮のごはん何かな(*´▽`*)ポヤ 今日の帰りコンビニ寄っちゃおうかな(*´▽`*)ポヤン
そんな状態で受けた試験は、出血みたいな赤点でした。
応急手当として、数日後に再テストを受けることになりました。でもポヤンな私は、ほとんど準備をせずに再テストを受験しました。
結果は…
0点。
受け取って帰宅しようとしたら、近くのコンビニまで学年主任の先生が追いかけてきてくれました。
「小川さん…お、えっと、大丈夫?」
先生の様子から、自分の置かれた状況を初めて理解しました。あの冷静沈着な強面の先生がひ、引きつって喋ってる。やばい。勉強しなきゃ。でもどうやって?教科書を読んでも、先生に質問しても、問題集をやっても、鉛筆をかじっても、坂道で自転車こいであーーーって叫んでも、全然できるようにならなかったのに!
寮に帰り、部屋の勉強机に突っ伏しました。もやもやがいくつも折り重なっていました。
なので、私はアメリカに行きました。
当時、レディー・ガガの音楽に浸っていたので、ガガのバックダンサーになろうと思ったのです。
ガガはわたしのことをとても気に入ってくれて、わたしと踊るためにショーをひとつ組んでくれました。
しかし、それが大変でした。
ガガとわたし、ふたりきりのパフォーマンスです。動作、息遣い、リズムと緩急を一ミリ単位で合わせなければ、ガガは満足しません。早朝から深夜まで練習です。時には食事も忘れて。
とくに難しかったのは、『Telephone』の出だしの動きを合わせることでした。最初の和音で同時に腰を回すのですが、どうにも合いません。私の動きがどうしても右寄りになってしまうので、ガガは私の骨盤をぐっと押さえて「ここから外には動いちゃだめなの、分かって?」と言いました。
うまくいかないと、どうしても空気が悪くなります。彼女からペットボトルが飛んでくることもありました。でも、それは彼女が抱えるファンや音楽への愛の証です。練習室はふたりの汗と涙で洪水みたいになりました。
本番は、大成功でした。
拍手の音、照明の輝き、客席の赤い絨毯と熱気、濡れた髪ともう一ミリも動かない足。
何よりも両手を広げて私を見つめるガガの笑顔が、私に最大限の称賛をくれました。
私たちは抱き合って、喜びました。
ちょうどその日、宝塚歌劇団の宙組がステージを観に来ていました。海外公演のため、アメリカにいたらしいのです。そこで当時別格スターだった緒月さんという方と仲良くなり、連絡先を交換して、日本へ帰ってから日比谷で2回食事をし、、、
「先輩、ごはんですけど」
同じ部屋の後輩が声をかけてくれました。
私は一瞬にして勉強机の上に引き戻されました。もやもやはかなり減っています。それもそうです、さっきまでアメリカでガガと踊って、日比谷で緒月さんとデートしていたのです。頭の中がきれいに空っぽになっていました。
しょうがない、泣いてたってしょうがないじゃんか、やるっきゃないっしょ(*'ω'*)/という気持ちが体のはしっこに芽生えていました。
私は教科書の1ページ目から読むことにし、ちょっとずつ勉強を進め、ちょっとずつできるようになっていき、次のテストで半分は点が取れたのでした。メデタシメデタシ。
というわけで、この方法はとてもおすすめです。
①とりあえずめっちゃくちゃ遠くに行く
②そこでめっちゃくちゃ楽しむ
③音速の勢いで現実に帰ってくる ←これが奥義かもしれません。一気に切り替えて、脳みそを空っぽにしちゃいます(*'ω'*)そこから新鮮な空気を入れ込めば、なんとか気分が上がります!
今も、イカ変態の100日を書いているときなど、行き詰まったらあいみょんの猫になってギターの線にいたずらして怒られたりしています。
一度、やってみてください。
はまると思います。
こちらに参加させていただきました(*´▽`*)/✨
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