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「トイレットペーパーがない」「目がかゆい」「コンタクトレンズがずれた」をイカします! #100日間連続投稿マラソン


 イカって歯ごたえすごいよね…という方はまずこちらからお読みいただけると嬉しいです(*´▽`*)


 今日は、サトウカエデさんがくださったお題をイカします!

 栄養(お題)がなくて生きていけないよーう…とツイッターでつぶやいたところ、カエデさんが一週間分のバッキバキ用筋トレメニューの一覧を送ってくださいました。本当にありがとうございます!すぐ全部使っちゃうともったいない気がするので、他の方がくださったお題と行ったり来たりしながら筋トレさせていただきたいと思います(*'ω'*)


「トイレットペーパーがない」

くコ:彡 くコ:彡 くコ:彡💦ピューン

受信ボックス『今日帰り何時?』

送信ボックス『もう帰るよ』

受信ボックス『できたらポテチとトイレットペーパー買ってきてほしい』

送信ボックス『え、おわった?棚の中にある気がする』

受信ボックス『マジかありがたい』

受信ボックス『ないじゃん』

受信ボックス『棚』

送信ボックス『あるはず!こないだ買ったもん。チョコパイのとなりにいっしょにしまった記憶あるもん』

受信ボックス『あ、そっちじゃなくて』

送信ボックス『ん?』

受信ボックス『あと何分くらいで帰れそ?』

送信ボックス『買い物するなら10分くらいかな』

受信ボックス『なるはやでお願いします。ごめん』

送信ボックス『どうしたの?』

受信ボックス『大変申し上げにくいのですが、わたくし現在ズボンとパンツを脱いでおりまして、この状態だと、まだ履くことができないのですよ』

送信ボックス『wwwwwwwww』

受信ボックス『好きなだけ笑っていいので早く帰ってきてください』

受信ボックス『お願いします』

受信ボックス『あれ?』

受信ボックス『おーーーい』

受信ボックス『おーーーーーーーーーーーーーーい』

送信ボックス『部長と話してたごめん』

受信ボックス『それはしょうがない』

送信ボックス『ごめん、18時からの打ち合わせ出ろって言われちゃった』

受信ボックス『(*´ω`)』











「目がかゆい」

くコ:彡 くコ:彡 くコ:彡💦ピューン

 ぼくのゆめは、発明家になることです。

 理由は、発明家になって世のなかのひとびとの役に立ちたいからです。それから発明家になったらお金がたくさんもらえるので、もっと発明ができて、たのしいからです。

 ぼくがつくりたい発明は『アイウォッシュマシーン』という名前です。

 『アイウォッシュマシーン』は、目を洗えるマシーンです。なぜぼくがこれをつくりたいかというと、理由は、おねえちゃんがいつも3月とか4月になると、目がまっかっかになってしまいます。出かけるときはマスクと、大きなめがねをかならずつけていきます。でも、帰ってくると目がまっかっかになっているし、くしゃみをいっぱいします。ポケットの中が丸めたティッシュでいっぱいになっています。目ぐすりもあんまりきかないそうです。こないだ、おねえちゃんが「目をくりぬいて洗いたい」と言っていました。両方とも顔から取り出して、せっけんとつめたい水でごしごし洗ったらどんなに気持ちいいかなあ、とため息をつきながら言っていたので、ぼくがそれをつくってあげることにしました。まず、目を取り出さないといけないから、今ぼくは『人体』というずかんで人間のからだのべんきょうからはじめています。目はたくさんのヒモで頭とつながっているから、まずそれを外さなきゃいけません。おねえちゃん、ちょっとまっててね。必ず、りっぱな発明家になって、アイウォッシュマシーンをつくるからね。









「コンタクトレンズがずれた」

くコ:彡 くコ:彡 くコ:彡💦ピューン

 教室は吉田君の話題で持ち切りだった。

 咲子の前の席の吉田君が、眼鏡のない顔で学校に来たのだ。いつも、牛乳瓶の底みたいな眼鏡をはめていて、前屈みでノートをとったり教科書を音読したり、黒板をみるときは目を細めて身を乗り出すあの吉田君が。

「家に忘れただけだから」

 彼は授業の準備をしながら、声をかけてくるあらゆるクラスメイトにそう答えた。

 一番前の席から、女子が集う窓際から、ロッカーの上から、教室中の視線が吉田君をつかまえた。お前、デビューしやがったな!と廊下から声が飛んできた。吉田君は首を振りながら笑って、

「家に忘れただけだよ、まいった、本当に」

 咲子は、堂々と見ることも顔をそむけることもできず、朝から興味のない教科書をめくるしかなかった。彼はいそいそと教科書や筆箱をしまい、やってきた友達にからかわれ、同じ返事をくり返しては手を振って笑う。チャイムが鳴って、先生が来た。先生も一番に彼に声をかけた。

「おっ、吉田どうした?」

「眼鏡忘れたんすよ、先生、どうしよう」

 数学が始まった。プリントが配られ、吉田君が咲子を振り向く。

 

 牛乳瓶のせいで見えなかったものが、そこにありありとあった。

 アーモンドの形の目は茶色で、意外にも力強く、少し潤んできらきらしている。睫毛が長かった。咲子は吸い込まれるように見つめてしまった。


「いや、眼鏡忘れちゃったんだ、おれ」

「それは大変だね」

 吉田君は耳の先を少し赤くして、プリントを回すとすぐに黒板を向いた。

 先生のミミズみたいな字で黒板が半分埋まった。咲子はあくびを四つ殺して、二の腕の内側をつねった。先生の声が近くなったり遠くなったりする。プリントに書こうとした文字はただの線と点になってしまって、また書き直さなくちゃ、消しゴムを取ろうとしたその時、

「いてててててててて!」

 誰かが悲鳴を上げた。

 吉田君だ。

 彼は両手で目を押さえて机に突っ伏した。鈍い、大きな音が鳴る。眠っていた教室が一気に騒がしくなった。先生が駆け寄る。吉田君は足をじたばたさせて声を上げ続ける。

「吉田!どうした!」

「痛い!めっちゃ痛い!コンタク・・・」

 吉田君が全部言わないうちに、先生は彼を立たせて教室を出て行った。

 教室は静まり返った。そして波が襲ってきたように、突然笑い出した。吉田君の友達たちは手を叩いて喜んでいて、女子たちは笑いながら眼鏡のポーズをし合った。

 咲子はどうすることもできず、筆箱がひっくり返った机をただ見つめるしかなかった。

 

 

 

 



 #100日間連続投稿マラソン 12日目でした!お付き合いいただきありがとうございました(*'ω'*)

 お楽しみいただけたでしょうか?

 私は言葉にもみくちゃに責められてひとりでウヒョウヒョやっているのですが、みなさんにとってもこれが楽しかったらいいなあ…(*´▽`*)

#イカ変態同好会 、大盛況です!

 連日の投稿本当にありがとうございます!お題7つをコンプリートしてくださりそうな勢いの方もいらっしゃって、とても嬉しいです🦑✨みなさん、本当に変態ですね(イカを忘れちゃいけない)。残すところあと10日ほどになってきましたので、悔いの残らないように(笑)ぜひぜひたくさんイカしてください!

 それでは、また明日お会いしましょう(*´▽`*)/


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小川牧乃
サポートをお考えいただき本当にありがとうございます。