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冬の夜空に見つけた小さな宇宙―オリオン座と、星空の思い出

東京で星なんて見えるの?

正直、星空なんて東京では見えないって思ってた。明るい街灯に囲まれて、夜空なんてただの黒い空の広がりでしかなかったから。でも、ある冬の夜、ふと見上げたら、ぽつんぽつんと光る星が見えた。数十個くらい。え?こんなに見えるものだったっけ?って驚いた。

そのとき、ふと気づいたんだ。星空って、見ようとしなければ見えないものなんだなって。

3つ並んだ星と、好きな子の声


「ほら、あれ見て。3つ並んでるでしょ?」
好きだった子が、夜空を指差して教えてくれた。「オリオン座だよ。冬によく見えるんだ」って。

そのとき初めて、自分は星空に全然目を向けてなかったことに気づいた。寒い冬が苦手で、いつも夜道を急いで通り過ぎるばかりだったから、空なんて見たこともなかった。でも、好きな子の言葉で、夜空にある小さな光のつながりを知ったんだ。

その3つの星―オリオン座のベルトを見つけたとき、「星座ってこんな風に見えるんだ」って不思議な感覚がした。小さな光がただそこにあるだけなのに、それをつなげて名前をつけた人たちがいて、それを知って教えてくれる誰かがいる。

寒い夜が少しだけ楽しみになる


オリオン座を教えてもらってから、冬の夜空を見上げるのが少しだけ楽しみになった。寒いのは相変わらず苦手だけど、「今日はオリオン座、見えるかな?」って空を見上げる理由ができたからだと思う。

それまで冬は、ただ「寒いから早く春になってほしい」って思うだけだった。でも、あの子が教えてくれたオリオン座を探すようになってから、冬の夜の楽しみがひとつ増えたんだよね。

気づいてしまうと、何度でも見上げる


不思議なもので、一度星空に気づくと、何度でも夜空を見上げるようになる。「星なんて見えない」って思い込んでいた頃には戻れない。見つけたオリオン座も、夜ごと場所を変えたりして、まるで「ここだよ」ってこっちを見つめ返してくるみたいでさ。

冬の夜空って、空気が澄んでて特別な透明感がある。だから星がよく見えるんだって。そんなことも知らなかった。

あの時の夜空に重なる思い出


オリオン座を教えてくれた好きな子とは、結局うまくいかなかったけど、今でも冬の夜空を見るたびに思い出すんだ。「あ、オリオン座だ」って。そして同時に、あのときの自分がどれだけ星空に無関心だったかを笑っちゃう。

でも、その子が教えてくれたおかげで、冬の夜が少しだけ特別になった。たとえ誰かといなくても、寒い夜空を見上げるたびに、「あの子のおかげで、冬がちょっと好きになったな」って思えるんだ。

冬の星空を見上げる理由


オリオン座だけじゃない。冬の星空にはもっとたくさんの星座があるらしい。でも、僕にとってはオリオン座が特別。たった3つの星が並んでるだけなんだけど、その背後にあるいろんな思い出や気づきを持ってるから。

星空を見るようになると、不思議と自分の心も澄んでくる気がする。寒い冬が少しだけ心地よくなって、夜空に溶け込むような感覚がするんだよね。

冬の空にはまだまだたくさんの星が


東京の夜空にだって、ちゃんと星がある。見えないと思い込んでいただけで、少し立ち止まって見上げてみれば、意外と光ってる星がたくさんある。

オリオン座に気づいたあの夜から、冬の空が僕にとってちょっと特別なものになったみたいに、誰かが教えてくれたものって、心の中にずっと残るものなんだと思う。

今日も空を見上げて、オリオン座を探してみようかな。寒い夜を少しだけ暖かくしてくれる、そんな小さな光にまた出会えるかもしれないから。

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長谷部悠斗//お話を聴くひと😽
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