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目の前の相手はどんな言葉を求めている?

夜中のココナラ電話相談で耳にする声は、時に震えていて、ときにトーンが変わらない。

そんなとに、相手が何を求めているのか、その「正解」を探すのは簡単じゃない。
でも、こちらから一歩踏み出すためには、まず「相手がどちらを求めているか」を見極めなきゃいけない。
頑張るための言葉なのか、それとも頑張らなくていいという安心感なのか。

「今、この人が欲しいのはどっち?」
そんな問いを自分に投げかけながら進める相談の場で、僕が気づいたことを話します。

1.「頑張りたい」と思っている人のサイン


電話越しの「頑張りたい人」には、ある特徴があります。
例えば、こんな声を出す人です。

「もうダメかもしれないけど、なんとかしたいんです」

「どうにか変わりたいんだけど、どうしたらいいのかわからなくて…」

言葉の端々に、「動こう」としている気配が滲み出ている。
こういう人には、寄り添いながらも少しだけ背中を押すような言葉を選びます。

僕はよくこう言います。
「それ、すごいエネルギーじゃないですか。そこまで思えている時点で、実は一歩踏み出す準備ができているのかもしれませんよ」

2.「頑張りたくない」人の本音


一方で、「頑張りたくない」と心の中で思っている人もいます。
でも、その人たちは直接そう言わないことが多い。
代わりにこんな言葉を使います。
「もう疲れました」
「どうせ頑張っても無駄だと思うんです」

頑張らない自分に罪悪感を抱いている場合もある。
そんな人には、まず安心してもらうことが必要です。

「今は無理に動かなくていいですよ。疲れてるときは、休むのが一番大事ですからね」
そう言ってあげるだけで、電話越しの相手の声が少し柔らかくなるのを感じる瞬間があります。

3.「この人はどちらの言葉を待っている?」


けれど、相手がどちらのタイプなのか分からない時もある。
そんな時、僕がやるのは、「相手の言葉を少しずつ誘導していくこと」です。

例えば、こんな会話。

相手:「もうどうしたらいいのか分からなくて」
僕:「今、何か動きたいと思ってるんですか?それとも、ちょっと休みたい感じですか?」

こう聞いてみると、どちらかに反応してくれることが多い。
動きたいならその気持ちを尊重するし、休みたいなら「今はそれでいいですよ」と肯定する。

4. 言葉の余白を大切にする


大切なのは、相手の言葉を引き出しながら、押し付けないこと。
電話相談は、アドバイスをする場じゃない。
でも、一歩先に進めるような言葉を届けられるかもしれない場です。

「どちらを求めているか」を探りつつ、相手が自然に自分の答えを見つけられるように。
それが僕の目指しているスタンスです。

おわりに


電話越しの会話は、顔が見えない分だけ難しい。
でも、その分だけ、声のトーンや言葉の選び方から感じ取れるものもあります。

相手が「頑張りたい」のか「休みたい」のか、どちらに寄り添うべきか。
その見極めに正解はないけど、だからこそ思考を深め続ける必要がある。

そんな日々のやり取りの中で、僕自身もまた少しずつ成長している気がしています。

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長谷部悠斗//お話を聴くひと
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